コトン。

小さな紙袋から、透明なマニキュアを取り出す。


「どうしたの?それ。」
「ん・・・。なんか、久々にまおの指先見たくなった。」


俺たちの原点。

お互いに秘めた純情。

届けられなかった想い。


伝えたいのに、伝えられなくて、ぎこちなく腕を伸ばした。

照れを隠すように、必要以上にあっけらかん。と笑った。


そんな、秘めれた純情。


「懐かしいだろ?これ。」
「あ・・・。」


まおの指先に、丁寧にマニキュアを塗ってゆく。

キラキラと照明に反射して、まおの瞳を輝かせる。


撮影だから。と初めて肌を重ねた日。


いつまでも、俺たちの中では硝子細工のような大切な思い出として、心の中にある。


「不思議だよな。」
「うん・・・。夢みたい。」


今、こうして愛し合っていることが。


きら。と光を反射して輝いた指先が、俺の首筋に絡まる。


「・・・でも、夢じゃない。」
「ん・・。そうだな。」


触れ合うようにやわらかなキスをして。

何度も、何度も、お互いのあたたかさを感じとる。


「愛してるよ。タクミ。」
「んん・・・。ギイ・・・。」


俺たちの、原点。


マニキュアに込められた純情。



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マネキュアなのか、マニキュアなのか、わからなくなりましたW
どっちだっけ~~??
仕事柄、まったく爪へのお洒落の興味がないのでW