「いたたたたっ!足、くじいちゃった!」
・・・・こんなことを言うと大ちゃんに呆れ顔で怒られそうだけど。
大ちゃんの後ろ姿に見とれて、足元を確認せずにぼーっと歩いていたら、石畳の階段を踏み外してしまった。
「お前、神頼みに来て、怪我してたら世話ないだろ。」
「だって・・・。」
留学してもお互いに元気で夢を実現できますように。
・・・・と、心の中ではこっそりと離れても大ちゃんの愛情が変わりませんように。と付け加えて。
神社にお参りしにきた帰り道。
こうやって、ずっと背中を追いつづけてきたんだなあ・・・。
なんてしみじみ考えていると、ついうっかり足を踏み外してしまったのだ。
「大丈夫か?立てる?」
「うんっ。大丈夫・・・。」
照れ隠しに、勢いよく立ち上がると、ズキッと足首に痛みが走る。
「いったあ。」
「本当に、大丈夫か?ひねった??」
もう、かっこ悪いなあ。
最後の最後まで大ちゃんに心配顔させて。
「平気、へいきっ!!!」
ぴょん。ぴょん。と片脚で階段を下りようとすると。
「ちょ。まお。それは危ないってっ!!!」
がしっと腕を摑まれて、抱き寄せれた。
「ほら。遠慮するなって、抱っこでもおんぶでもしてやっから。」
「・・・恥ずかしいよ。」
いくら人気のない夜の陣神社とは言え、誰が通るかわからないのだ。
「じゃ。肩かして・・・。」
大ちゃんの胸をそっと押し返すと、
「了解。」
ふわ。と微笑んだ大ちゃんが、ほら。と腕を差し出してくれた。
月明かりに照らされて、石畳に寄り添う二つの影。
「そっか・・・。もうすぐ、中秋の名月だな。」
「・・・そっか・・・。」
そっと寄り添う恋人たちの影は、月明かりが見守ってくれているようで。
「綺麗だね。」
「・・・・ああ。」
月そのものも美しいけれど、長く伸びた影に落ちた視線に。
大ちゃんも同じことを感じてくれている、感じる。
「大好きだよ。大ちゃん。」
コツン。とおれのために差し出してくれる肩に頭をもたれさせた。
こんなふうに寄り添える今が幸せ。
・・・・こんなことを言うと大ちゃんに呆れ顔で怒られそうだけど。
大ちゃんの後ろ姿に見とれて、足元を確認せずにぼーっと歩いていたら、石畳の階段を踏み外してしまった。
「お前、神頼みに来て、怪我してたら世話ないだろ。」
「だって・・・。」
留学してもお互いに元気で夢を実現できますように。
・・・・と、心の中ではこっそりと離れても大ちゃんの愛情が変わりませんように。と付け加えて。
神社にお参りしにきた帰り道。
こうやって、ずっと背中を追いつづけてきたんだなあ・・・。
なんてしみじみ考えていると、ついうっかり足を踏み外してしまったのだ。
「大丈夫か?立てる?」
「うんっ。大丈夫・・・。」
照れ隠しに、勢いよく立ち上がると、ズキッと足首に痛みが走る。
「いったあ。」
「本当に、大丈夫か?ひねった??」
もう、かっこ悪いなあ。
最後の最後まで大ちゃんに心配顔させて。
「平気、へいきっ!!!」
ぴょん。ぴょん。と片脚で階段を下りようとすると。
「ちょ。まお。それは危ないってっ!!!」
がしっと腕を摑まれて、抱き寄せれた。
「ほら。遠慮するなって、抱っこでもおんぶでもしてやっから。」
「・・・恥ずかしいよ。」
いくら人気のない夜の陣神社とは言え、誰が通るかわからないのだ。
「じゃ。肩かして・・・。」
大ちゃんの胸をそっと押し返すと、
「了解。」
ふわ。と微笑んだ大ちゃんが、ほら。と腕を差し出してくれた。
月明かりに照らされて、石畳に寄り添う二つの影。
「そっか・・・。もうすぐ、中秋の名月だな。」
「・・・そっか・・・。」
そっと寄り添う恋人たちの影は、月明かりが見守ってくれているようで。
「綺麗だね。」
「・・・・ああ。」
月そのものも美しいけれど、長く伸びた影に落ちた視線に。
大ちゃんも同じことを感じてくれている、感じる。
「大好きだよ。大ちゃん。」
コツン。とおれのために差し出してくれる肩に頭をもたれさせた。
こんなふうに寄り添える今が幸せ。