「ねえ。大ちゃん、これ、ドキドキしなかった?」
「するかっ。ばかっ。」

「だってさあ。こーんなに圭ちゃんと密着しるし、しかも馬場っちの上にのかってるよ?」

アイスのスプーンをかじりながら、まおがトリゾの放送を見ている。

質問内容の割には、「ふーん。」と気のない返事で、本気でやきもち、とかそういう類の感情ではないことを知る。

「・・ま、普通は男同士でツイスターやっても、むさくるしいだけだよねえ。
でも、これだけ美男が揃うと、なんだか華やかだよねっ!」
「キラキラオーラを発しながら言われたくないけどな。」

ケラケラと他人ごとのように笑いながら、画面を見詰めるまお。
うん。
こうやってリラックスしているまおを見るのは悪くない。

大の大人が本気になって頑張った甲斐もあったというものだ。
王子の扱いにも、本当に疲れたけど、まあ、そこはまおの笑顔に免じてむしろ感謝だな。

「やっぱ、大ちゃん足腰が強いんだよね~~。バランス感覚抜群なんじゃん。
一番おじさんなのに。」
「年齢よりも、日ごろのトレーニングの成果だろ?」

こらこら。ちょっと自分が若いと思って。

「うん。ほんと、おれもこんな31歳を目標にがんばるからね。」

膝の間にすっぽりと収まったかと思うと、くるん。と腕を抱き込んでくる。

「・・・ねえ?ドキドキしなかった?」
「・・・。」

何が言いたいのだろう??

俺の腕に唇を押し当てながら、うるうると見上げてくる。

「だから、圭ちゃんや、馬場っち相手にするわけ・・・あ。」

まおの求めている言葉に思い当たって、ぎゅ。と抱き締める腕に力を込めた。

「まお以外の相手と、どんなに密着しても、ドキドキなんてするわけ、ないだろ?」
「・・・ほんと?」

「ほんと。」

まおの髪の毛にそっとくちづけて、くるんとまおの身体の向きを入れ替える。

まおの手のひらを、そっと握るとトクトクと脈打つ鼓動に這わせた。

「・・・ほら。今だって、ドキドキしてる。」

まおが、そんな瞳で見詰めてくるから。

「・・・あ。ほんと。」

ふっ。と嬉しそうに、瞳を細めたまおが、嬉しそうにぎゅううっ抱きついてきた。


ときめき。とは特異的なもの。

どんなに密着度が高くても、どんなに色気のある人間がいても。


お前以外にそっと触れ合うだけで、胸が高鳴る相手なんていやしないよ。


まお。



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トリゾをやっと見れました^^
途中寝落ちしてましたがWW

私たちは、大ちゃんにトキメいちゃうけど、ここは敢えて、大ちゃんがまおくんにトキメく。
というテーマで?かいてみました^^