「あ~~~つ~~~い~~~~。」

ぐでーっ。とソファに伸びていると、首筋にひやっとしたものが当たる。


「・・・ほら。ガリガリくん。」

「えっ!?何っ!?買ってきてくれたのっ!?」

「お前があんまり伸びてるからな。」

「わーいっ!!嬉しいっ!!ありがとっ。大ちゃん大好きっ!!」


ガリガリくんを受け取った手で、そのまま大ちゃんに抱きつく。


「うわっ。冷てっ。あつっ。」


くっついたせいで、しっとりと肌が密着し、じわり。と汗が滲む。


・・・でも、アイスが背中に当たって冷たい思いをさせるとか、汗でベタベタするとか、
そんな不快感を通り越してでも、抱きつきたかったんだもん。


「大ちゃんって、魔法つかい??」
「・・・なんで?」

「だってさあ。おれの考えてることお見通しなんだもん。」
「あのなあ。そんな大袈裟なことじゃないだろ?これみよがしに、ぐだーっと伸びておいて。」


えへへ。バレてた??


でも、何も言わずにこっそり買ってきてくれるところが、スキなんだよ。


「ほら。早くしないと、溶けちゃうぞ?」

「あっ。ほんとだ。」


気がつけば、ガリガリくんの袋から、ぽたぽたと雫が垂れていた。


「・・・あれ?おれの分だけ??」

「アイスばっかり食ってると夏バテするからな。」


「え~~。大ちゃんも一緒に食べようよ~~。」


ばりっと袋を開けて、ぺろ。と舐めると、大ちゃんにアイスの棒を差し出す。


「結局付き合わされるんだな。俺。」


やれやれ。という顔をしながらも、いつも付き合ってくれるんだよね。

そんなところも、スキ。