初めての一人暮らし。
親元を離れて、地元の友人と離れて、引越しの荷物が次々に運び込まれて。
「いよいよ。一人暮らしかぁ・・・!!」
初めての経験に胸が高鳴る。
「そうだ。3軒隣まで挨拶にいっておきなさい。ってお母さんが言ってたっけ。」
わざわざご丁寧に、引越しの荷物の中に挨拶の品として、母親が入れてくれた洗剤4箱。
「東京って、隣に住んでいる人の顔も知らないってゆーけど、本当かなあ・・。怖い人だったら、どうしよー・・・。」
6箱の洗剤を抱えて、おそるおそる隣の部屋のインターホンを押す。
「平日の昼間だから、留守かもな~~。」
さっさと挨拶を済ませてしまいたいような、いざ人が出てきたら緊張してしまうような。
フクザツな気持ちでドアが開くのを待つ。
「はーい・・・。」
「あ。隣に引っ越してきたものです。ご挨拶に伺いました。」
「あ。ちょっと待ってくださいね。」
暫くして、玄関のドアが開く。
わー・・・。すっげー美人っ!!
さすがは東京だなあ・・・。
なんて、見とれながらも違う種類のドキドキに更に緊張して、掌に汗がじわっと流れる。
「隣に引っ越してきた大前俊二と申します。近くの大学に通うために引っ越してきましたっ!!」
初めて自分一人でこんな挨拶をして、緊張がちがちの俺を、ふわ。と微笑んで受け入れてくれた隣人。
あ・・・、笑うとすっごく華やかな人だな・・・。
「そうなんですね。わざわざご丁寧にすみません。ありがとうございます。でも、僕留守番なんですよね・・・。
ここの住人に伝えておきますね。」
「あ。すみません。お手数かけて。これ、つまらないものですが・・・。」
洗剤の箱をひと箱差し出す。
「わあ。重そうだね~~。手伝おうか?多分、XXさんのとこなら今の時間帯でもいるかもね。でも、あとは多分不在じゃないかな~?あんまり昼間出会わないもん。」
「そうなんっすか。そうっすよね~~。なんか、ひとまず挨拶しないと落ち着かなくて。」
結局、荷物を半分持ってくれて、念のため・・・。って留守だろう家にも一緒についていってくれて。
こんな人が隣に住んでてよかったーっ!!
あ。でも留守番って言ってたっけ・・・。
でも、この人の知り合いならきっといい人のはず。なんて確信して。
初めての上京は、その人のお陰で不安が和らいだんだ。
後日、正式なその部屋の住人は渡辺大輔さんだ。と教えてもらって。
不規則なお仕事なのか、夜中にコンビ二に行こうとしてばったり。とか。
休講になって、学校から早く帰ってきたときにばったり。とか。
渡辺さんとは、結構顔を合わせることが多くて。
留守番だと言っていた彼とも、ルームシェアではないんだろうけど、頻繁に出入りしているみたいでよく出会うようになった。
ぼんやりと満月が眺めたくなって、西の方角にある廊下に出て、一服していると。
がちゃり。と隣の部屋のドアが開いて、タバコを片手に渡辺さんも出てきた。
「ちわっす。・・・あ、もうこんばんわ。ですね。」
ぺこり。と頭を下げると、ふふっ。とワタナベサンが笑う。
「君も満月を眺めに?」
「・・・はい。渡辺さんも??」
「ん~~。俺は、その目的半分、かな。同居してる姫が禁煙しろってうるさいからね。目の届くとこでは、吸えないんだよな。」
「そうなんですか・・・。」
くいっと親指で自分の部屋を指さす渡辺さん。
今、さらっと同居している姫っておっしゃいましたね・・・。
まさか。まさか。
あの留守番の彼が、そうなんっすか・・・??
うっわあ。
噂には聞くけど・・・。
でも、でも、納得ですっ!!!
渡辺さんっ!!
あんな綺麗な姫なら、男でも惚れちゃいますよねーーーっ!!!
しかも、渡辺さんもスッゲーカッコいいし。
うん。お似合いですよ。
東京での一人暮らし、はこんなふうにして、楽しい幕を開けたのだった。
---------------------------------
はっ!!
全然大まおじゃないですねーっWW
この引越しのご挨拶、な感じの二人のやりとりが描きたかったの^^
ふふふ。まお君が出て、「僕、留守番なんです。」って言わせたかっただけ(笑)
じゃあね~~。おやすみっ!!
親元を離れて、地元の友人と離れて、引越しの荷物が次々に運び込まれて。
「いよいよ。一人暮らしかぁ・・・!!」
初めての経験に胸が高鳴る。
「そうだ。3軒隣まで挨拶にいっておきなさい。ってお母さんが言ってたっけ。」
わざわざご丁寧に、引越しの荷物の中に挨拶の品として、母親が入れてくれた洗剤4箱。
「東京って、隣に住んでいる人の顔も知らないってゆーけど、本当かなあ・・。怖い人だったら、どうしよー・・・。」
6箱の洗剤を抱えて、おそるおそる隣の部屋のインターホンを押す。
「平日の昼間だから、留守かもな~~。」
さっさと挨拶を済ませてしまいたいような、いざ人が出てきたら緊張してしまうような。
フクザツな気持ちでドアが開くのを待つ。
「はーい・・・。」
「あ。隣に引っ越してきたものです。ご挨拶に伺いました。」
「あ。ちょっと待ってくださいね。」
暫くして、玄関のドアが開く。
わー・・・。すっげー美人っ!!
さすがは東京だなあ・・・。
なんて、見とれながらも違う種類のドキドキに更に緊張して、掌に汗がじわっと流れる。
「隣に引っ越してきた大前俊二と申します。近くの大学に通うために引っ越してきましたっ!!」
初めて自分一人でこんな挨拶をして、緊張がちがちの俺を、ふわ。と微笑んで受け入れてくれた隣人。
あ・・・、笑うとすっごく華やかな人だな・・・。
「そうなんですね。わざわざご丁寧にすみません。ありがとうございます。でも、僕留守番なんですよね・・・。
ここの住人に伝えておきますね。」
「あ。すみません。お手数かけて。これ、つまらないものですが・・・。」
洗剤の箱をひと箱差し出す。
「わあ。重そうだね~~。手伝おうか?多分、XXさんのとこなら今の時間帯でもいるかもね。でも、あとは多分不在じゃないかな~?あんまり昼間出会わないもん。」
「そうなんっすか。そうっすよね~~。なんか、ひとまず挨拶しないと落ち着かなくて。」
結局、荷物を半分持ってくれて、念のため・・・。って留守だろう家にも一緒についていってくれて。
こんな人が隣に住んでてよかったーっ!!
あ。でも留守番って言ってたっけ・・・。
でも、この人の知り合いならきっといい人のはず。なんて確信して。
初めての上京は、その人のお陰で不安が和らいだんだ。
後日、正式なその部屋の住人は渡辺大輔さんだ。と教えてもらって。
不規則なお仕事なのか、夜中にコンビ二に行こうとしてばったり。とか。
休講になって、学校から早く帰ってきたときにばったり。とか。
渡辺さんとは、結構顔を合わせることが多くて。
留守番だと言っていた彼とも、ルームシェアではないんだろうけど、頻繁に出入りしているみたいでよく出会うようになった。
ぼんやりと満月が眺めたくなって、西の方角にある廊下に出て、一服していると。
がちゃり。と隣の部屋のドアが開いて、タバコを片手に渡辺さんも出てきた。
「ちわっす。・・・あ、もうこんばんわ。ですね。」
ぺこり。と頭を下げると、ふふっ。とワタナベサンが笑う。
「君も満月を眺めに?」
「・・・はい。渡辺さんも??」
「ん~~。俺は、その目的半分、かな。同居してる姫が禁煙しろってうるさいからね。目の届くとこでは、吸えないんだよな。」
「そうなんですか・・・。」
くいっと親指で自分の部屋を指さす渡辺さん。
今、さらっと同居している姫っておっしゃいましたね・・・。
まさか。まさか。
あの留守番の彼が、そうなんっすか・・・??
うっわあ。
噂には聞くけど・・・。
でも、でも、納得ですっ!!!
渡辺さんっ!!
あんな綺麗な姫なら、男でも惚れちゃいますよねーーーっ!!!
しかも、渡辺さんもスッゲーカッコいいし。
うん。お似合いですよ。
東京での一人暮らし、はこんなふうにして、楽しい幕を開けたのだった。
---------------------------------
はっ!!
全然大まおじゃないですねーっWW
この引越しのご挨拶、な感じの二人のやりとりが描きたかったの^^
ふふふ。まお君が出て、「僕、留守番なんです。」って言わせたかっただけ(笑)
じゃあね~~。おやすみっ!!