僕の恋人はね。

9歳も年上で、すっごくオトナで何でも知っていて、気配りもできて、優しくて。
なのに、自分をはっきりと持っていて、キラキラと力強く輝いていて、素敵なんだよ。

一緒に街を歩けば、どこのモデルさんっ!?ってぐらいの抜群のスタイルとファションセンスでみんなが振向くんだよ?

きゃああ//って頬を染める女の子たちを見ながら、「いいでしょ~~。でも、あげない。」って思うときの優越感ったらっ!!!

あ。今のはナシね。

なんか、自慢話みたいになっちゃった。

・・・でも、仕方ないよね。本当に、自慢の恋人なんだもん。



なのに。

二人っきりになったときの甘えっこぶりったら。


最初は頼りがいがあって、守ってくれて、いつもかっこよくエスコートしててくれたんだけど。


テレビから、散々今夜は猛暑です。熱帯夜です。最高記録更新しました。

なーんて、ニュースが流れているのに。


「ま~~お~~。」

なんて、ごろにゃん。って声が聞こえてきそうなぐらいでろっでろに甘えて擦り寄ってくる。

「・・・暑いよ。大ちゃん。」

えいっ!!って両手で押しのけるのに、全然めげずに

「まおちゃ~~ん。ちゅうして?」

なんて、のしかかって抱きついてくる。

「ほんと、怒るよ?」
「・・・本気で怒ってないくせに。」

どんなにつれなくしても、瞳の奥が笑っている。

・・・ほんと、しょうがないなあ。

「じゃあ、ちゅうだけだよ?ちゅうしたら、はじっこに行って寝てね?」
「そんなことしたら、ベッドから落ちるだろーっ!!」

「じゃあ、もうヒトツベッド買う?」
「・・・まおちゃん、ひどい・・・。」

耳を垂れて捨てられた子犬のように、しゅうん。とする大ちゃん。

・・・ああっ。もうっ。どうして9コも上なのに、こんなに可愛いのかなあ。この人は。

この顔が見たくて、ついつい意地悪しちゃうんだよね。


「ひどくないよ。だって、暑いと眠れないでしょ??」
「・・・・じゃあ、クーラーいれるの許してやるから。」

「やったあ。ほんと??」

設定温度を18度にして、布団にぐるぐる巻きになって寝るなんて不経済だし、不健康だ。と
一緒に暮らすようになってから、禁止されていたのだ。


なんかね。

こんなに完璧でカッコいい人が、僕だけにはこんなにも甘えたなことも自慢だし。
ツンデレしても、絶対に愛してくれていることも自慢だし。
僕の健康を気遣ってくれて色々考えてくれるんだけど、時々わがまま言っても許してくれるのも自慢だし。


あー・・・。


みんな、こんな大ちゃんが恋人で羨ましいでしょーっ!!!


でも、あげない(笑)