・・・くしゅっ!!!
まおがくしゃみをしている。
「どうした?風邪か?」
「んー・・・。そうかも、喉も痛いし。」
「どれ・・・?」
こつん。とおでこをくっつけると、僅かにいつもより体温が高い。
「お前、熱もあるんじゃないか?」
「んー・・・。そうかあなあ。そう言われてみれば、ちょっとだるいかも・・・。」
うん。間違いない。
目だっていつもより心なしか潤んでいるし、頬だっていつもより上気している。
ちょっとけだるげで、色気に磨きが・・・・。は置いといて。
病人を襲ってはいけないからな。
自制心。自制心。
「ほらほら。今日は勉強もそこまでにして。ベッドでちゃんと寝ておくこと!!」
「んー・・・。もう少しでキリがいいのに~~。」
「そんなこと言って、長引いたら、余計に大変だろ?」
「はーい・・・。」
しぶしぶ。と言った感じできりあげるまおの背中を押して、ベッドに押し込む。
「ったくもう。布団はいで寝るからだぞっ!!」
「だって~~。」
寒いなあ。と思って目が覚めたら、いつの間にやらクーラーが入れてあって。
しかも布団まではいで床に落とされていたんだから。
夜中に起き出して、窓を開けて、布団をかけてやったことなんてまおは知らないのだろう。
「お前、寒いのも苦手だけど、暑いのも駄目だもんな。」
「うん・・・。」
ぽん。ぽん。とまおの頭を撫でてから、買い物に出かける。
もちろん、口当たりのよいアイスやゼリーや、スポーツ飲料の買出しのためだ。
「喉痛いって言ってたけど、うどんぐらいだったら食べれるかなー・・・。」
まおと出会うまで自分がこんなにも世話焼きだとは知らなかった。
家で寝込んでいる恋人のために、色々考えながら買出しに行く。なんてこと今までなかったから。
・・・なんか、可愛くないか?俺。
-------------------------------------------
ベッドにもぐりこんで大ちゃんの帰りを待つ。
「早く帰ってこないかなー・・・。」
することないのに、ベッドで待っているだけって暇だ。
大ちゃんに言われるまで気がつかなかったけれど、指摘されるとなんだか本当にすっごく体調が悪いような気がしてきて、さっきまで全然平気だったのに、すっごく甘えたくなる。
「まお。大丈夫か?」
って、ずっと側にいて、頭を撫でていてほしい。
「アイスなら食べれるか?」なーんて言って、ベッドでゴロゴロしながら食べさてほしい。
・・・まあ、自分がクーラー入れて、布団はいで寝ちゃたのが悪いんだけどね。
「ただいま~~。」
ガサゴソとスーパーの袋の音をさせながら、大ちゃんが帰ってくる。
ベッドで寝ている間に、すっかり心もカラダも病人になってしまったおれは、頭だけもぞ。と動かして
「おかえり~。」と言う。
・・・本当は、玄関まで飛んで行って抱きつきたい気分なんだけどね。
「ほら。まお。アイス。」
「ひゃ。つめたーいっ。」
頬にぴとっと当てられたアイスが気持ちいい。
「喉痛いときは、食べたくなるだろ?」
「うん。すっごく食べたかったぁ。」
ベッドに腰掛けた大ちゃんが、期待通りにアイスの蓋を開けて、
「ほら・・・。」
と食べさせてくれる。
「ん・・・。おいし・・・。」
喉を通ってゆくアイスの冷たさが、大ちゃんの優しさそのもので。
「ありがと・・・。」
「どういたしまして。」
大きくて、あったかい掌に頭を撫でられると、それだけで涙が出そうになる。
コトリ。
とスプーンを置いて、咳払いをしたかと思うと、大ちゃんが急にゴセイジャーのテーマソングを歌い出す。
しかも、なんだかオリジナルの振り付けつきで。
「・・・っ!?大ちゃんっ!?」
カッコイイ外見と、一人で聞くのはもったいないぐらいの美声で朗々と歌い上げる歌と、キレッキレのダンス・・・。
なのに、突拍子のない行動と、歌の内容のギャップがおかしくって、おかしくって。
「大ちゃん・・・。もうやめて~~。」
お腹を抱えて笑っていると、頭に響いて頭痛までしてくる。
熱っぽくて、ただでさえ潤んでいる瞳からも、笑いすぎて涙がでてくる。
「・・・あれ?不評だった?」
ピタ。と動きを止めて、顔をのぞきこんでくる。
「・・・チガウ。チガウ。好評すぎて。笑いすぎで、頭痛い・・・。」
「あちゃー・・。ごめんな?まお。元気付けようと思ったんだけど・・・。」
しゅん。とする大ちゃんがすっごく可愛い。
おれのために色々悩んで買出しに行ってくれて、いそいそとアイスを食べさせてくれて。
おまけに、どうしたら元気が出るか?なんて考えて、ゴセイジャーを歌ってくれるあたり。
なんか・・・・。
なんか・・・・。
おれって、すっごく幸せものじゃない??
きっと、こんな大ちゃんを知っているのは、世界中でただ一人。
おれだけ。だよね。
大ちゃん。
まおがくしゃみをしている。
「どうした?風邪か?」
「んー・・・。そうかも、喉も痛いし。」
「どれ・・・?」
こつん。とおでこをくっつけると、僅かにいつもより体温が高い。
「お前、熱もあるんじゃないか?」
「んー・・・。そうかあなあ。そう言われてみれば、ちょっとだるいかも・・・。」
うん。間違いない。
目だっていつもより心なしか潤んでいるし、頬だっていつもより上気している。
ちょっとけだるげで、色気に磨きが・・・・。は置いといて。
病人を襲ってはいけないからな。
自制心。自制心。
「ほらほら。今日は勉強もそこまでにして。ベッドでちゃんと寝ておくこと!!」
「んー・・・。もう少しでキリがいいのに~~。」
「そんなこと言って、長引いたら、余計に大変だろ?」
「はーい・・・。」
しぶしぶ。と言った感じできりあげるまおの背中を押して、ベッドに押し込む。
「ったくもう。布団はいで寝るからだぞっ!!」
「だって~~。」
寒いなあ。と思って目が覚めたら、いつの間にやらクーラーが入れてあって。
しかも布団まではいで床に落とされていたんだから。
夜中に起き出して、窓を開けて、布団をかけてやったことなんてまおは知らないのだろう。
「お前、寒いのも苦手だけど、暑いのも駄目だもんな。」
「うん・・・。」
ぽん。ぽん。とまおの頭を撫でてから、買い物に出かける。
もちろん、口当たりのよいアイスやゼリーや、スポーツ飲料の買出しのためだ。
「喉痛いって言ってたけど、うどんぐらいだったら食べれるかなー・・・。」
まおと出会うまで自分がこんなにも世話焼きだとは知らなかった。
家で寝込んでいる恋人のために、色々考えながら買出しに行く。なんてこと今までなかったから。
・・・なんか、可愛くないか?俺。
-------------------------------------------
ベッドにもぐりこんで大ちゃんの帰りを待つ。
「早く帰ってこないかなー・・・。」
することないのに、ベッドで待っているだけって暇だ。
大ちゃんに言われるまで気がつかなかったけれど、指摘されるとなんだか本当にすっごく体調が悪いような気がしてきて、さっきまで全然平気だったのに、すっごく甘えたくなる。
「まお。大丈夫か?」
って、ずっと側にいて、頭を撫でていてほしい。
「アイスなら食べれるか?」なーんて言って、ベッドでゴロゴロしながら食べさてほしい。
・・・まあ、自分がクーラー入れて、布団はいで寝ちゃたのが悪いんだけどね。
「ただいま~~。」
ガサゴソとスーパーの袋の音をさせながら、大ちゃんが帰ってくる。
ベッドで寝ている間に、すっかり心もカラダも病人になってしまったおれは、頭だけもぞ。と動かして
「おかえり~。」と言う。
・・・本当は、玄関まで飛んで行って抱きつきたい気分なんだけどね。
「ほら。まお。アイス。」
「ひゃ。つめたーいっ。」
頬にぴとっと当てられたアイスが気持ちいい。
「喉痛いときは、食べたくなるだろ?」
「うん。すっごく食べたかったぁ。」
ベッドに腰掛けた大ちゃんが、期待通りにアイスの蓋を開けて、
「ほら・・・。」
と食べさせてくれる。
「ん・・・。おいし・・・。」
喉を通ってゆくアイスの冷たさが、大ちゃんの優しさそのもので。
「ありがと・・・。」
「どういたしまして。」
大きくて、あったかい掌に頭を撫でられると、それだけで涙が出そうになる。
コトリ。
とスプーンを置いて、咳払いをしたかと思うと、大ちゃんが急にゴセイジャーのテーマソングを歌い出す。
しかも、なんだかオリジナルの振り付けつきで。
「・・・っ!?大ちゃんっ!?」
カッコイイ外見と、一人で聞くのはもったいないぐらいの美声で朗々と歌い上げる歌と、キレッキレのダンス・・・。
なのに、突拍子のない行動と、歌の内容のギャップがおかしくって、おかしくって。
「大ちゃん・・・。もうやめて~~。」
お腹を抱えて笑っていると、頭に響いて頭痛までしてくる。
熱っぽくて、ただでさえ潤んでいる瞳からも、笑いすぎて涙がでてくる。
「・・・あれ?不評だった?」
ピタ。と動きを止めて、顔をのぞきこんでくる。
「・・・チガウ。チガウ。好評すぎて。笑いすぎで、頭痛い・・・。」
「あちゃー・・。ごめんな?まお。元気付けようと思ったんだけど・・・。」
しゅん。とする大ちゃんがすっごく可愛い。
おれのために色々悩んで買出しに行ってくれて、いそいそとアイスを食べさせてくれて。
おまけに、どうしたら元気が出るか?なんて考えて、ゴセイジャーを歌ってくれるあたり。
なんか・・・・。
なんか・・・・。
おれって、すっごく幸せものじゃない??
きっと、こんな大ちゃんを知っているのは、世界中でただ一人。
おれだけ。だよね。
大ちゃん。