「6月に生まれた君へ」



「おれってほんと、雨オトコだよなあ・・・。」

雨の降りしきる空を見上げて君はため息をつくけれど。


6月の雨は優しい。


のんびりとかたつむりが散歩し。

蛙が嬉しそうに歌い。

こどもたちが長くつを履いて水溜りではしゃぐ。


春に浮かれていた花々がその身を休め。

迫り来る躍動の季節へと力を溜める。


湿った大地は命を与え。

地上に降り注いだ雨は、うねりとなって人々の心を癒してゆく。


雨上がりの朝は、キラキラと輝き。

この地上に息づくもの全てが生きる喜びに満ちている。


ぐん。と両手を伸ばし、空に届かんと成長する植物たち。

鮮やかに花を咲かせ、たわわに実とつけん。と話りかけてくれる。


青空がやってきて、太陽と戯れ、気紛れに虹を架ける。

7色に輝くプリズムは、いくつになっても不思議な感動を覚える。


そんな季節に生まれた君は。


人を癒す優しさと、力強い意思と、輝く笑顔に満ちていて。


惹きつけられずにはいられない。


君は、命が静かに眠りにつく秋に生まれた俺のことを好きだと言う。


全てを受け入れくれ、穏やかで、包み込まれるようで安心する。


と。


正反対の季節に生まれた俺たち。


プラスとマイナスが歩み寄るとゼロになるように。

N極とS極が惹かれあうと、強力にくっつくように。

重力と重力が惹かれあうと、地球の中心でマグマになるように。


同じだけのバランスで惹かれあい、熱烈に愛し合う運命。


6月生まれの君が、大好きだよ。


君の魅力に満ち溢れた季節がきたね。



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ハッピィーバースデーちびちゃん。

悩んだんだけど、詩にしてみた^^

表現が好きって言ってくれるから、がんばって考えてみたあ^^

気に入ってくれると嬉しいな。