洗い立ての真っ白いシーツに包まりながら、ゴロゴロとスマホをいじる。

右腕には、大ちゃんのぬくもりを感じながら。・・・なんてね。


「・・・ぷっ。大ちゃん、これってこの前ロケ行ってた映画?」
「・・・ん?ああ。そうそう。」

記者の役って聞いてたから、もっとバリバリとした感じなのかと思ってたWW

高校生に扮して・・・ってかなり無理があるなあ。と思ってたけど(ごめんね。大ちゃん。だって、タクミクンですら、さすがに卒業だね。とか言われてたんだもん・・・。)
なんか・・・。いじめられてる教師みたい・・・。

「面白そうだろ?こんな役初めてだったから、なかなか新鮮で楽しかったよ。」
「なんか、イメージ違う・・・・。」

クスクスと楽しそうに笑う大ちゃん。
あー・・。でも、なんか焦るときの感じとか、ちょっと雰囲気あるかも。
情けないというより、可愛いんだよね。

「色んな役にチャレンジして、固定したイメージがついちゃわないほうがいいかなあ?って思うし。」
「あ。うん。それは言えてる。」

自分の中の可能性が広がるというか。
新たな自分を発見できるのが楽しいというか。

本来の自分と正反対の役を演じるのは、難しいけど、楽しい。
「くじらのいた夏」でギズモを演じたときにおれも感じたよ。大ちゃん。

「でもさぁ。これ、大ちゃんのこと知らなかったら、違和感ないよね。なんか、すっごくはまってるんだけど。」
「あははっ。お褒めに預かり光栄です。ってことにしてていいのかなあ?」

それは、褒め言葉?ん?って感じで覗き込んでくる。

「うんっ。どんな役でもこなしちゃう大ちゃんって、尊敬するよっ。」
「そっか。ありがとな。」


本当に。

オトコは30歳から。という言葉通りに、どんどん進化を続ける大ちゃん。

いつでも前を向いて、新たなジャンルにチャレンジする大ちゃん。

人間として尊敬するし、恋人としても惚れ続けるよ。


くしゃ。と頭を撫でてもらって、何にもしていないのに、自分が大ちゃんの役に立てたような満足感に浸る。

「ありがとうな。まお。」

そう言って、ちゅ。とキスをくれる大ちゃんが好き。

大ちゃんの側にいて、よかったなぁ。って改めて思うよ。


「・・・大ちゃん。」
「・・・なんだ?」

「・・・大好き。」
「ん・・・。俺も。」

ちゅ。ちゅ。とシーツにもぐりこんで、飽きることなくキスを繰り返した。