「うう・・・。12万かあ。」

まおがPCとにらめっこしながら、呻いている。

「やっぱ、高いなあ。」
「・・・何が?」

まおの肩に両手を置いて、ひょい。と画面を覗き込む。

「ん・・・。カメラのレンズ。」
「えっ!?レンズだけで、12万もするのかっ!?」

「そうそう。高いんだよねえ。レンズって。でも、レンズが違うと、写真の透明度が全然違うんだよね~~。」

はぁ。とまおがため息をつく。

「欲しいなぁ・・・。レンズ。やっぱ、バイトしよっかなあ。」

困った。

そりゃあ、12万円出せないことはない。
ないけれども、いきなりぽんっと出すには、やっぱり色々と不安がある。

もうすぐ誕生日だから、そっちの予算もあるし。
かといって、誕生日プレゼントにカメラのレンズというのも、なんだか色気がない。

いざと言うときの貯金も必要だしな・・・。

まお。

もうちょっとお手頃なものをチョイスしてくれ。

「俺が買ってやるから、バイトなんかするなよ。」と言いたいが。
・・・まあ、言ったところで、自分の趣味のものだから、自分で買う。とか言われるんだろうけど。

ぐるぐる一人で悩んでいると。

「ま、かばん買ったとこだし、今は我慢しよっと。」

と、画面を別のものに切り替える。

ほっ。

もっと、もっとビッグになって、12万ぐらいぽんっ!とすぐに出せる男になるからな。

待ってろよ。

まお。



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リアルにどれぐらいのお給料なのかわかりませんがWW

家賃払って、二人分の食費払って、まおが学校に行ってるんだとしたら、大ちゃんだって何でもプレゼントできるわけではないだろうなあ。なんて、現実的なことを考えてしまう私WW