家に帰って、ばさっ。どさっ。と荷物を置くと、まおが奥から飛んでくる。

「ねねねっ。どうだったあ?」

まおにとっても4代目テニミュはトクベツな想いがあるのだろう。

「おかえりっ。」のキスもそこそこに、感想を求められる。

「しょーごと久しぶりに会ったよ。大人になってたぞ~~。
だって、二十歳だもんなっ。なんかさあ。すっげー月日を感じた(笑)」
「そうなんだあ。しょーご君会ってみたいな。おれも久しぶりだもん。」

いいなあ。いいなあ。
と、キラキラ瞳を輝かせながら羨ましがるまお。

・・・この瞳に弱い俺。

「じゃあ、連絡しよっか?せっかくまおに頼まれて4代目ライン作ったとこだし?」
「わあっ。たのしみ~~。」

両手を口元でぽんっ。と合せて嬉しそうに微笑む。
この笑顔を見たいから、何でもしちゃうんだよなあ・・・。

ほんと、俺って恋人バカ(笑)



4代目ラインと言いながらも、しょーごにしか連絡しない(笑)

だって、せっかくの可愛い弟分二人と飲みに行くのだ。
人数が多すぎると、ゆっくり話しできないだろ??
まおと、しょーごをゆっくり会わせてやりたいしな。

・・・ま、急なお誘いだったから集まらないだろう。という予想もあったのだが。


「まお、何食べたい?」
「焼肉っ!!」

「焼肉かあ・・・。確かにあんまり二人きりでは行かないな。」
「しょーご君、若者だしねっ!!」

お前だって若者だろーが・・・。と心の中で突っ込む。

俺と付き合うようになってから味覚の変化したまお。
ファーストフードとか、コンビ二弁当とか、レトルトとか、全然平気っ。大好きっ。

って感じだったのが、俺と付き合うようになって口やかましく手作り・作りたてが一番うまい。
と何度も手料理を振舞っているうちに、まおも家で食べるごはんが一番美味しい。

大ちゃんのごはんを食べるとほっとする。と言ってくれるようになった。

今では、まおも料理が上手くなって、ほぼ半・半の分担制で食事を作っている。
・・・まあ、仕事の都合で余裕のあるほうが作る、という流動的なものだが。


うっきうきのまおが「ねえ。ねえ、もう行こうよ~~。」
と、約束の時間より随分と早くに準備万端で俺の背中におぶさってくる。

「まだまだ時間あるぞ?あんまり早く行っても、予約時間もあるだろー・・・。」
「30分ぐらいなら、全然平気だよっ。店の人も用意してくれてるって。
・・・それに、早めに行ったら二人っきりでデート気分も味わえるし(笑)」

こそっと耳打ちされた最後の言葉に、我ながら単純だなあ。と思いながらも。

「そうだなっ。ちょっと早いけど、出るかっ。」

なーんて、ジャケットを羽織っている自分(笑)



しょーごが到着した瞬間に、ぱあっ。と本当に嬉しそうにまおが笑う。
しょーごも「わあっ。まお君久しぶり~~!!」なんてハグしかねない勢いだ。

・・・別にしてもいいぞ?

と、心の中では思うけれど、俺の手前気持ち遠慮しているまおが愛おしい。
そーか、そーか。
俺以外のヤツとは、例えしょーごでも軽々しくボディタッチしないんだなっ。

「何にする?」
「生!!ジョッキで。」
「・・・あ。僕も。」

・・・僕も!?

まおと二人で目を合わせてから、しょーごを見る。

「そっかあ。しょーごもアルコール飲める年齢になったんだよね。・・・なんか、不思議。」
「だって、まお君だって、22歳でしょ?」

「そうだけど・・・。」

なんだか、オレンジジュースで乾杯していたイメージがあるのだ。
しょーごとは。
可愛い中学生だったのになあ。いつの間にかオトナになって・・・。

とか思ってる自分がしょーごの父親みたいで。
だから、まおに「おとーさん。」とか呼ばれて遊ばれるんだよなあ。

とか、しみじみしていると、大ジョッキ二つとグラスのビールが運ばれてくる。

なんか・・・。
まおのジョッキは見慣れてるけど、やっぱ、しょーごのジョッキは違和感あるわ。

「4代目の再会にかんぱーいっ!!」

みんなでグラスを合わせてから、シャメを撮る。


「すみません。撮ってもらっていいですか?」

ビールを運んでくれた店員さんに一枚はお願いし。

あとは、3人分のスマホを駆使して、アルバム作り。
次に会えるのはいつかわからないから。

一期一会。

この瞬間の3人を記憶に残しておきたい。


俺の大切な、後輩二人。
・・・一人は、今は恋人だけど(笑)



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昨日の妄想をきちんとお話にしよう。と思って書き始めたのですが。
・・・・なんか、ほとんどベツモノですね・・・。