「ねねねっ。大ちゃん。バイトやってみたいんだけどっ。」
ネットの求人サイトをうきうきと開きながら、画面を指さす。
「バイトって・・・。別にまおが働かなくても、大丈夫だぞ?うち。」
「ん~~。でも、やってみたいっ!!フツーにコンビ二とかでいいからっ。」
キラキラとお願い。って瞳をされて、正直困る。
言い出したら譲らないのだ。まおは。
「世間知らずなまおを、コンビ二なんて不特定多数の人間がくるところで働かせるのは心配だなあ。」
「え~~。大丈夫だよっ。だって、毎日通って、店員さんの観察してるもんっ。なんとなくわかるって。」
「コンビ二強盗とか入ったらどうすんの?」
「そりゃあ、アクションで鍛えた技で、戦うよっ。」
「そんな簡単なもんじゃないだろー・・・。まずは、警察だろ?それと、身の安全の確保。」
「あっ。そっかあ。警察かぁ・・・。」
まあ、高校生になってすぐに芸能界に入ってしまったから。
芸能界の常識、ってヤツには強いかもしれないけど、一般常識にうといのは仕方がない。
「もし、ストーカーとか変なヤツにつけねらわれたら?」
「うーん・・。でも、今までもそんなことなかったし。」
今までなかったんじゃなくて、俺が握りつぶしてたんだよ。馬鹿。
・・・なんて言おうものなら、「こども扱いしないでっ。」ってまおは怒るだろう。
なんてったって、世の中に本当に悪いひとなんて、一人もいない。と信じてるからな・・・。
まおは、人に恵まれている。
俺だけじゃなくて、みんながさりげなくまおを守ってきて、きっと世間の荒波に気がつかなかっただけなんだ。
そんな放っておけない愛らしさ、みたいなものがまおにはある。
「新聞の勧誘ヒトツ断れないの、誰?」
「・・・う・・・・。でも、コンビ二で、新聞の勧誘は来ないよ?」
「ああいえば、こういうクレームに強く毅然と対応できるか?」
「・・・たぶん・・・。」
お人よしのまおが、できるとは思えない。
しゅうん。と肩を落とすまお。
「でも・・・。やっぱり、ちゃんと稼いで少しでも力になりたいよ・・・。みんな学生とちゃんと両立してるし。」
ああ。そうか。
専門学校での友人がみんなバイトしてるんだな。
家計のことは俺が面倒を見る。
そう言ったけれども、まおはすっごく遠慮していた。
俺にとっては、側にいてくれるだけで十分だ。
だが。
自分もちゃんと働いて役に立っている。好きなことだけしているんじゃない。
まおにとっては、この家にいる自分の存在意義みたいなものが形として欲しいんだろう。
・・・実際、世間に出る。というのも必要なことだしな・・・。
「・・・とにかく、接客業は、ダメ。・・・製造とか、事務とか、いくらでも他に仕事はあるだろう?」
「えっ。バイトしてもいいのっ!?」
「コンビ二とか、ホールとかはダメだぞ?お前、外見目立つんだから。」
「・・・ん・・・。でも、もしかして、ファンの方とかが声かけてくれるかも・・・。」
「懲りてないなあ。お前。みんながみんな、マナーを守って、正しい対応をしてくるとは限らないだろ?コトが大きくなれば、店にだって迷惑かかるし、それこそストーカーまがいのことされることだってあるぞ?」
「・・・あ。そっか・・・。そうだよね・・・。」
自分一人が、きちんと真面目に働けばいい。というわけではないのだ。
顔が知られている分、難しいこともある。
ましてや、まだまだ引退のほとぼりが冷めていないのに、自ら餌食になりに行くこともない。
「まおの気持ちは嬉しいし、やってみたい。って気持ちもよくわかる。
・・・でも、今はちょっと我慢するか、裏方に徹するか、だな。・・・それに、もう少しまおとの時間が欲しい。」
3月一杯は、自分の舞台があったし、まおも色んな人に声を掛けられて出かけることが多かったし。
入学準備やら、引越しやらでバタバタしていた。
4月になって、ようやく生活リズムがつかめてきたところなのだ。
もう少し、この二人っきりの時間を満喫したい。
「・・・・な?」
瞳を覗き込めば、
「大ちゃん・・・。」
と、ゆらゆらと揺れる瞳で返事をくれるまお。
「ん・・・。わかった・・・。もう少し、大ちゃんと一緒にいる・・・。」
コツン。と頭をあずけてきたまおに、ふわ。と優しく口づけた。
-------------------------------------
もうちょっとテンポ良く、楽しいお話にしたかったんだけどなあ・・・。
じゃれあう。みたいなWW
ちょっと今は、真面目モードかもね・・・。
ネットの求人サイトをうきうきと開きながら、画面を指さす。
「バイトって・・・。別にまおが働かなくても、大丈夫だぞ?うち。」
「ん~~。でも、やってみたいっ!!フツーにコンビ二とかでいいからっ。」
キラキラとお願い。って瞳をされて、正直困る。
言い出したら譲らないのだ。まおは。
「世間知らずなまおを、コンビ二なんて不特定多数の人間がくるところで働かせるのは心配だなあ。」
「え~~。大丈夫だよっ。だって、毎日通って、店員さんの観察してるもんっ。なんとなくわかるって。」
「コンビ二強盗とか入ったらどうすんの?」
「そりゃあ、アクションで鍛えた技で、戦うよっ。」
「そんな簡単なもんじゃないだろー・・・。まずは、警察だろ?それと、身の安全の確保。」
「あっ。そっかあ。警察かぁ・・・。」
まあ、高校生になってすぐに芸能界に入ってしまったから。
芸能界の常識、ってヤツには強いかもしれないけど、一般常識にうといのは仕方がない。
「もし、ストーカーとか変なヤツにつけねらわれたら?」
「うーん・・。でも、今までもそんなことなかったし。」
今までなかったんじゃなくて、俺が握りつぶしてたんだよ。馬鹿。
・・・なんて言おうものなら、「こども扱いしないでっ。」ってまおは怒るだろう。
なんてったって、世の中に本当に悪いひとなんて、一人もいない。と信じてるからな・・・。
まおは、人に恵まれている。
俺だけじゃなくて、みんながさりげなくまおを守ってきて、きっと世間の荒波に気がつかなかっただけなんだ。
そんな放っておけない愛らしさ、みたいなものがまおにはある。
「新聞の勧誘ヒトツ断れないの、誰?」
「・・・う・・・・。でも、コンビ二で、新聞の勧誘は来ないよ?」
「ああいえば、こういうクレームに強く毅然と対応できるか?」
「・・・たぶん・・・。」
お人よしのまおが、できるとは思えない。
しゅうん。と肩を落とすまお。
「でも・・・。やっぱり、ちゃんと稼いで少しでも力になりたいよ・・・。みんな学生とちゃんと両立してるし。」
ああ。そうか。
専門学校での友人がみんなバイトしてるんだな。
家計のことは俺が面倒を見る。
そう言ったけれども、まおはすっごく遠慮していた。
俺にとっては、側にいてくれるだけで十分だ。
だが。
自分もちゃんと働いて役に立っている。好きなことだけしているんじゃない。
まおにとっては、この家にいる自分の存在意義みたいなものが形として欲しいんだろう。
・・・実際、世間に出る。というのも必要なことだしな・・・。
「・・・とにかく、接客業は、ダメ。・・・製造とか、事務とか、いくらでも他に仕事はあるだろう?」
「えっ。バイトしてもいいのっ!?」
「コンビ二とか、ホールとかはダメだぞ?お前、外見目立つんだから。」
「・・・ん・・・。でも、もしかして、ファンの方とかが声かけてくれるかも・・・。」
「懲りてないなあ。お前。みんながみんな、マナーを守って、正しい対応をしてくるとは限らないだろ?コトが大きくなれば、店にだって迷惑かかるし、それこそストーカーまがいのことされることだってあるぞ?」
「・・・あ。そっか・・・。そうだよね・・・。」
自分一人が、きちんと真面目に働けばいい。というわけではないのだ。
顔が知られている分、難しいこともある。
ましてや、まだまだ引退のほとぼりが冷めていないのに、自ら餌食になりに行くこともない。
「まおの気持ちは嬉しいし、やってみたい。って気持ちもよくわかる。
・・・でも、今はちょっと我慢するか、裏方に徹するか、だな。・・・それに、もう少しまおとの時間が欲しい。」
3月一杯は、自分の舞台があったし、まおも色んな人に声を掛けられて出かけることが多かったし。
入学準備やら、引越しやらでバタバタしていた。
4月になって、ようやく生活リズムがつかめてきたところなのだ。
もう少し、この二人っきりの時間を満喫したい。
「・・・・な?」
瞳を覗き込めば、
「大ちゃん・・・。」
と、ゆらゆらと揺れる瞳で返事をくれるまお。
「ん・・・。わかった・・・。もう少し、大ちゃんと一緒にいる・・・。」
コツン。と頭をあずけてきたまおに、ふわ。と優しく口づけた。
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もうちょっとテンポ良く、楽しいお話にしたかったんだけどなあ・・・。
じゃれあう。みたいなWW
ちょっと今は、真面目モードかもね・・・。