琢磨君に遊園地に誘われた。
いつものゴルフコースの予約が取れなかったから。
じゃあ、次の機会に・・・でもよかったんだけど、「せっかくまおと呑めると思ってたのに。」
とあまりにも残念がるから、「じゃあ、違うところに行く?」ということになった。

大ちゃん・・・も気になるけど、稽古で忙しそうだし。
琢磨君は、大ちゃんもよく知ってるから大丈夫かな??

本当は直接話しておきたかったけど、気紛れに決めてしまったので、時間が合わなかった。
あの面倒くさい人は、報告しておかないと後がうるさいから、一応メールだけ送っておく。

<急遽、琢磨君と遊びに行くことになりました。今日は呑んで帰ると思います>
<了解。あんまりハメ外すなよ>

稽古中だったのか、時間差で返信が返ってくる。
・・・まあ、あくまで報告、で「行くな。」なんて言われたことは一回もないんだよね。
本当に、何か用事でも入っていない限り。
マイペースなおれを自由にさせてくれているから、息が詰まらずに長続きしているのかもしれない。
でも、放任しているわけじゃなくて、実はすっごいやきもち妬きなのに我慢してくれてるんだよね。


久しぶりの遊園地にテンションが上がる。
ここのところ、レジャーと言えばゴルフばっかりだったからなあ・・・。
ふふふ。遊園地と言えば、絶叫系でしょう。やっぱり。

「ほらほら。バンジーしようよっ。」
「え・・。僕は苦手かなあ?一人で行っておいでよ。待っててあげるから。」

・・・あれ??
なんか、違和感。

こういうとき、大ちゃんなら。
冗談で腕をぐいぐい引っ張って、連れて行こうもんなら
「ぜってー、やだかんなっ!!」本気で嫌がる。
それが面白くて、ついついやりすぎちゃっていつも最後は怒られるパターンなんだけど。
・・・なんか、それ以上絡みようのないような琢磨君のあっさり?した反応にきょとん。としてしまう。

「・・・行かないの?したいんでしょ?バンジー。」
「・・・いや、一人でしてもつまんないから、いいや。」

居心地はいい。
何でもエスコートしてくれて、話も合うし、気兼ねなく呑めるし。
おれから見れば、何でもできるカッコイイオトナで、優しくて、甘えることもできる。

・・・でも、何かが違うんだよなあ・・・。



遊園地から出て、遅めのランチを取る。

「今日は付き合ってくれたお礼に何でも奢るよ。何食べたい?まお。」
「んーーー。マックっ!!」

「・・・え?マック??もっと高いものおねだりすればいいのに(笑)」
「いいのっ。今はマックな気分だから。」

琢磨君は、笑いながらも、なんだか不服そうだ。

こんな時、大ちゃんなら・・・・。

「おまっ。またマックかよっ。カラダに悪いぞっ。」
「大ちゃんはおじさん味覚だから、マック食べたくならないんだよ~~。大ちゃんだって、22歳の頃は食べたかったでしょっ!?」
「いや・・・。俺、一人暮らしだったから、ファーストフードとか、レトルトとかより、断然ちゃんと作ってある食事に惹かれたけどなあ。・・・ま、今はまおが作ってくれるから、たまにはマックでもいいけど。」

なんて、額にちゅ。とキスをくれたりする。
・・・まあ、キスは置いといて(笑)

損とか、得とかそういうことじゃないのだ。
おれの気持ちとか、カラダのこととかを第一優先に考えてくれて、ツッコミを入れてもじゃれあいで返してくれる。
そんな居心地のよさがある。

・・・琢磨君とは、親友だけど・・・。
色々リンクすることが多くて、「運命かもねっ。」なんてふざけあったりもしたけれど。

やっぱり、ゴルフと呑み友達でいるときが、一番楽しい。

ぽっかり空いたスケジュールを埋めるために、遊園地に来て、楽しいのは楽しかったけど。
・・・やっぱり、大ちゃんと来たかったなぁ・・・。

なんて、ちょっとだけ思ったけど、またまた呑み出すとすっごく楽しくって、寂しさなんてどこかに吹っ飛んでた。
なんだかんだでこうやって連れ出してくれる琢磨君に救われてるなあ。


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ややこしくて、ごめんなさい。
怒涛のイベに入るまでによく遊んでいた時期の感じです。