それでも、ゴルフとお酒が飲める仲間。ってことで、気が合った僕達は、時間ができればお互いに誘い合って飲みに行ったり、ゴルフに行ったりすようになった。

気心知れれば、行動まで似てくるのか。

呑みながら気軽にラインを送れば、まおもワインを空けたところだったり、偶然街中でばったり会ったり。
・・・これって、運命じゃないのかっ!?
なんて、冗談交じりに言うと「そうだねえ・・・。だって、親友だもんねっ。」

なんて、人の気も知らないで、キラッキラの笑顔で返してくる。
余計なお世話だけど・・・。
もし、これが無意識の行動なのだとしたら、大ちゃんも気苦労が耐えないな・・・。
なんて、ライバルの心配をしてしまったりする。

まおと一緒にいると楽しい。
どちらかというと、マメに連絡などを取りたい性格の僕が気軽にラインを送るとソッコーで返ってくる。
一方通行のコミュニケーションはすぐに途絶えてしまうけれど、必ず律儀に返事を返してくれるまおとは、出会って数ヶ月だというのに、まおの言う「親友」というのがあながち嘘ではないぐらい、芸能界の友人の中で一番親しい存在になっていた。


それでも、芸能界卒業へのカウントダウンが近づくにつれて、だんだんと会う機会も少なくなった。
ラストスパートとばかりに、まおの仕事が忙しくなってきたから。

律儀なまおのことだから、あまり気軽にラインしすぎるのも負担になるかな?と思い、
「元気してるか?」
「無理してないか?」
「大変そうだな。」
と、気遣うだけのメールを送った。

まおがグログでUPしている写真が、あまりにもやつれて見えたから。
体調も壊していたみたいだから。

・・・・まあ、大ちゃんが側にいるんだろうけど、なんだかいっぱい、いっぱいな感じのまおを見ているのが辛かった。

もしかしたら、大ちゃんだって稽古が忙しくて、まおはいつも一人で待っているのかもしれない。
休む。ということに関して、ヒートアップしている周囲の感情に巻き込まれているのかもしれない。
具合が悪くても、忙しい大ちゃんに気を遣って弱音を吐けないのかもしれない。
色んな思いを一人で抱え込んでしまって、あんなに体調にクルまで我慢していたのかもしれない。
・・・自分のことで、精一杯なのに、大ちゃんのことまで気にかけてしんどくなっているのかもしれない。

考え出すと、悪い方向にばかりベクトルが向いてしまう。

・・・だって、それぐらい追い詰められているように、見えたんだ・・・・。