マネージャーさんに「こんな映画あるけど。」と持ってこられた仕事。
若手俳優の通る道、というべきか。
正直「BLモノなんだけど。」と、聞いたときには気がすすまなかった。
俺自身がそういう目でみられるんじゃないか?
好奇の目で、映画を評価されるんじゃないか・・・云々。
でも、今は仕事を選べる立場じゃないし、与えられた仕事を全力投球でこなすだけ。
そう思って引き受けた「タクミクン。」の映画。
ちょうど、テニミュメンバーであるともが先に出演していたこともあり、感想とか、評判を聞く。
もう、20年近くなるベストセラーで根強い原作ファンがいて、待望の実写化だったと。
「綺麗な世界。」という評価で、変な目でみられるようになったりもないよ。
それを聞いて、安心して。
せっかくの原作と、一作目の評価を落とさないように責任を持って取り組まなければ。
という決意さえ生まれた。
いただいた台本をパラパラーとめくっていると、単なる恋物語というよりも、友情や人望に厚いギイの性格に魅力を感じる。
固く心を閉ざしたタクミの心を、どうやったら溶かすことができるのだろう。
タクミが思わず心を許してしまうぐらいの魅力的な人間に見せないといけないんだよな・・・。
帰国子女で、世界をまたにかける企業の御曹司で、見とれるほどの美形のハーフ・・・・。などという、現実離れした無茶振りとも思える設定だ。
俺、そんな完璧な人間に見えるかなぁ・・・。
弱点なんてないように思える人間が唯一自分を見せることができるのが、タクミ、と言うわけだ。
これは・・・・。
ギイを演じる、ということも相当難しいけれど、これだけの信頼関係を見せる。
しかもコイビト同士として。ってのは、かなり難しいいぞ・・・。
そんなことを思いながら、まだ知らされていないタクミの配役を待つ。
「・・・え?まおなのっ!?」
確かに、オーディションを受けるとかいう話は聞いたけれど、まさか主役に決まるとは。
テニミュの仲間として、俳優としての先輩として、世話が焼けることは楽しい。
自分の存在する価値観みたいなものを感じることができる。
配役が決まってからまおと出会っての第一声は
「おめでとう。一緒に頑張ろうな。」だった。
努力が実って、一歩階段を上がったな。という意味合いを込めて。
青学の部長として、テニス部の部長である。と共に年齢がみんなよりも上ということもあり、舞台裏でもみんなをまとめていかなきゃ。という責任感もあった。
特にまおは、何もレッスンを受けたこともなくデビューしてしまい、初めての舞台だったこともあって、気がかりな存在だった。
でも、ひたむきに努力していたし、みんなに溶け込もう。というオーラも感じられたし、何よりキラキラと光る瞳が魅力的だった。
生まれもった才能はあるだろうけれど、夢に向かって努力しなければ宝の持ち腐れで、どんなに高価な宝石だとしても、いつまでたっても土の中に埋もれた原石のままだ。
実現する。と信じて努力を怠らず、常に前向きに突き進む人間は、道端の石ころで生を受けたとしても、豪華な彫刻を施した世間から注目される存在になれる。
もともとはのっぺりと白い石膏だったダビデ像が、ミケランジェロに息を吹き込まれて、数百年後にでも、世界中の人に知られているように。
「ぶちょー。タクミクンの原作本と、DVD持ってきたんで一緒に見ませんか?」
俺なんて、BLだってだけで、正直嫌だなあ。なんて先入観を持っていたのに、自分で本屋さんに行って買ってきた。というまおの真面目さに感心する。
どんな役にも前向きに、ひたむきに努力する。
それがモットーだったよな?俺。
改めて。まおが、それを教えてくれたような気がした。
二人でDVDを並んで見る。
無茶ぶりな設定だなぁ。なんて思っていたのに、意外とすんなりと受け入れることができた。
そっか。
タクミがまおで、まおがタクミ・・・。
頭の中で、ともと、まおを変換しながらシュチュエーションする。
もともと、可愛くて仕方がなくて、気にかけていたまお。
部長として、みんなの代表として、全員気を配りつつも、どこかでまおのことを気にかけていた。
一定の距離を保ちながらも、常にタクミの一番側にいて、よき理解者だったギイ。
なんだか、今の俺たちの関係そのもののような気がして、すんなりと入ってきた。
「・・・まあ、みんなに気にいられるようなギイとタクミにしような?」
できるだけさりげなく、まおに告げる。
意識しすぎて、芝居がわざとらしくなってしまうまおだから。
自然体でいれば、心を閉ざしたタクミ、を演じるのは難しいしれないけど、憧れの人に恋をして、心を開いてゆく。
どこにでもある、普通の高校生の日常なのだから。
男同士ということを意識しすぎて、ぎこちなくならないようにしよう。
・・・まあ、キスするとか、ベッドシーンがあるとか、色々とやってみないとわからないこともあるだろうけど。
少なくとも、俺はまおが可愛いと思うし、愛おしくもある。
あとは、それがコイビト同士として見えるように演じる。ってことだよな・・・・。
テニミュの舞台の合間だったこともあり、まおとはしょちゅう顔を合わせる仲で。
男同士でコイビト同士ってどんな感じだろう?
なんて、難しさを感じていたけれど。
ふ。と気がつけばじいぃ。とキラキラと輝く瞳で羨望の眼差しでまおに熱く見詰められていることに気がつくようになり。
他の奴らと話してても、背後でまおの気配を気にするようになっていた。
恋かどうかはわからないけれど、つまりこんな感じ・・・なのか?
見詰めているだけの初々しい初恋なんて、とっくに卒業してしまった俺には、最初はピンとこなかったけれど、
まおの純粋無垢な瞳を見ていると、そんな恋も悪くないな。
なんて、思うようになっていた。
・・・・まあ、タクミクンでは、もっともっと進んだ関係の二人。
に純情ウブウブのまおが恥ずかしがってしまって、悪戦苦闘したのだけれど。
何度ミステイクを重ねても、腹が立つというより、むしろ可愛い。という感情が芽生えてしまって。
何度も、何度も、緊張ガチガチのアヒル口のまおの唇にキスをした。
ほんっと、かわいいなあ・・・。
まお。
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多分、随分前にはこの頃の二人がマイ・ブームで大ちゃん目線でたくさん書いてる・・・ような気がするのです・・。
時々、あれ?これどっかで描いた??と思うこともあり、重複してるかもしれませんが~。
できるだけナチュラルな大まおさんで書いてみました。
若手俳優の通る道、というべきか。
正直「BLモノなんだけど。」と、聞いたときには気がすすまなかった。
俺自身がそういう目でみられるんじゃないか?
好奇の目で、映画を評価されるんじゃないか・・・云々。
でも、今は仕事を選べる立場じゃないし、与えられた仕事を全力投球でこなすだけ。
そう思って引き受けた「タクミクン。」の映画。
ちょうど、テニミュメンバーであるともが先に出演していたこともあり、感想とか、評判を聞く。
もう、20年近くなるベストセラーで根強い原作ファンがいて、待望の実写化だったと。
「綺麗な世界。」という評価で、変な目でみられるようになったりもないよ。
それを聞いて、安心して。
せっかくの原作と、一作目の評価を落とさないように責任を持って取り組まなければ。
という決意さえ生まれた。
いただいた台本をパラパラーとめくっていると、単なる恋物語というよりも、友情や人望に厚いギイの性格に魅力を感じる。
固く心を閉ざしたタクミの心を、どうやったら溶かすことができるのだろう。
タクミが思わず心を許してしまうぐらいの魅力的な人間に見せないといけないんだよな・・・。
帰国子女で、世界をまたにかける企業の御曹司で、見とれるほどの美形のハーフ・・・・。などという、現実離れした無茶振りとも思える設定だ。
俺、そんな完璧な人間に見えるかなぁ・・・。
弱点なんてないように思える人間が唯一自分を見せることができるのが、タクミ、と言うわけだ。
これは・・・・。
ギイを演じる、ということも相当難しいけれど、これだけの信頼関係を見せる。
しかもコイビト同士として。ってのは、かなり難しいいぞ・・・。
そんなことを思いながら、まだ知らされていないタクミの配役を待つ。
「・・・え?まおなのっ!?」
確かに、オーディションを受けるとかいう話は聞いたけれど、まさか主役に決まるとは。
テニミュの仲間として、俳優としての先輩として、世話が焼けることは楽しい。
自分の存在する価値観みたいなものを感じることができる。
配役が決まってからまおと出会っての第一声は
「おめでとう。一緒に頑張ろうな。」だった。
努力が実って、一歩階段を上がったな。という意味合いを込めて。
青学の部長として、テニス部の部長である。と共に年齢がみんなよりも上ということもあり、舞台裏でもみんなをまとめていかなきゃ。という責任感もあった。
特にまおは、何もレッスンを受けたこともなくデビューしてしまい、初めての舞台だったこともあって、気がかりな存在だった。
でも、ひたむきに努力していたし、みんなに溶け込もう。というオーラも感じられたし、何よりキラキラと光る瞳が魅力的だった。
生まれもった才能はあるだろうけれど、夢に向かって努力しなければ宝の持ち腐れで、どんなに高価な宝石だとしても、いつまでたっても土の中に埋もれた原石のままだ。
実現する。と信じて努力を怠らず、常に前向きに突き進む人間は、道端の石ころで生を受けたとしても、豪華な彫刻を施した世間から注目される存在になれる。
もともとはのっぺりと白い石膏だったダビデ像が、ミケランジェロに息を吹き込まれて、数百年後にでも、世界中の人に知られているように。
「ぶちょー。タクミクンの原作本と、DVD持ってきたんで一緒に見ませんか?」
俺なんて、BLだってだけで、正直嫌だなあ。なんて先入観を持っていたのに、自分で本屋さんに行って買ってきた。というまおの真面目さに感心する。
どんな役にも前向きに、ひたむきに努力する。
それがモットーだったよな?俺。
改めて。まおが、それを教えてくれたような気がした。
二人でDVDを並んで見る。
無茶ぶりな設定だなぁ。なんて思っていたのに、意外とすんなりと受け入れることができた。
そっか。
タクミがまおで、まおがタクミ・・・。
頭の中で、ともと、まおを変換しながらシュチュエーションする。
もともと、可愛くて仕方がなくて、気にかけていたまお。
部長として、みんなの代表として、全員気を配りつつも、どこかでまおのことを気にかけていた。
一定の距離を保ちながらも、常にタクミの一番側にいて、よき理解者だったギイ。
なんだか、今の俺たちの関係そのもののような気がして、すんなりと入ってきた。
「・・・まあ、みんなに気にいられるようなギイとタクミにしような?」
できるだけさりげなく、まおに告げる。
意識しすぎて、芝居がわざとらしくなってしまうまおだから。
自然体でいれば、心を閉ざしたタクミ、を演じるのは難しいしれないけど、憧れの人に恋をして、心を開いてゆく。
どこにでもある、普通の高校生の日常なのだから。
男同士ということを意識しすぎて、ぎこちなくならないようにしよう。
・・・まあ、キスするとか、ベッドシーンがあるとか、色々とやってみないとわからないこともあるだろうけど。
少なくとも、俺はまおが可愛いと思うし、愛おしくもある。
あとは、それがコイビト同士として見えるように演じる。ってことだよな・・・・。
テニミュの舞台の合間だったこともあり、まおとはしょちゅう顔を合わせる仲で。
男同士でコイビト同士ってどんな感じだろう?
なんて、難しさを感じていたけれど。
ふ。と気がつけばじいぃ。とキラキラと輝く瞳で羨望の眼差しでまおに熱く見詰められていることに気がつくようになり。
他の奴らと話してても、背後でまおの気配を気にするようになっていた。
恋かどうかはわからないけれど、つまりこんな感じ・・・なのか?
見詰めているだけの初々しい初恋なんて、とっくに卒業してしまった俺には、最初はピンとこなかったけれど、
まおの純粋無垢な瞳を見ていると、そんな恋も悪くないな。
なんて、思うようになっていた。
・・・・まあ、タクミクンでは、もっともっと進んだ関係の二人。
に純情ウブウブのまおが恥ずかしがってしまって、悪戦苦闘したのだけれど。
何度ミステイクを重ねても、腹が立つというより、むしろ可愛い。という感情が芽生えてしまって。
何度も、何度も、緊張ガチガチのアヒル口のまおの唇にキスをした。
ほんっと、かわいいなあ・・・。
まお。
-----------------------------------------------------
多分、随分前にはこの頃の二人がマイ・ブームで大ちゃん目線でたくさん書いてる・・・ような気がするのです・・。
時々、あれ?これどっかで描いた??と思うこともあり、重複してるかもしれませんが~。
できるだけナチュラルな大まおさんで書いてみました。