「ねえ。大ちゃん、今日飲みに行ってもいい?・・・一次会だけで、帰って来るから。」

上目遣いで、甘えた口調ですりよってくる。
・・・・こういうときのまおは、本人は無自覚でやっているらしいが、破壊的にかわいい。

「・・・誰と?」
「・・・メサイヤメンバーと。すっごいんだよお。ケントも来るし、プロデューサーさんも来てくれるんだからっ。」

わくわく。と息を弾ませながら報告してくれる。

・・・別に、そんな力説しなくても、「行くな。」なんて一回も言ったことないのに。
それでも、必ずこうやってちょっと遠慮がちに、でも思いっきり甘えてお伺いをたててくるまおが、本当にかわいい。

「メサイヤメンバーなら、安心だな。」
「・・・安心って、どういう意味さあ?」

小首を傾げて、不思議そうに問うまお。

「だって、あのメンバーといるときのお前、めっちゃ男の子してるだろ?」
「・・・あー・・・。そうかも。なんか、役柄の関係を引きずっちゃうというか・・・。サクラ。だからね。」

「だから、襲われる心配ナシ。ってことで。」
「・・・何~~?ソレ。男なのに、襲われるわけ、ないじゃんかっ。」

「お前は、トクベツなのっ。」
「ほら。お休み入ってからも、筋トレも欠かしてないよ?」

腕まくりをして、しなやかについた筋肉をほらほら。と披露してくれる。
・・・逞しい。と言うよりも、キスしたくなるような腕、だぞ??やっぱり・・・。

なんて、言葉にしようものなら、「大ちゃんのスケベっ。バカッ。」とクッションが飛んでくること間違いなしだから、心の中で留めておく。

「だって、まお。キラッキラオーラがだだ漏れだろ?特に年上の甘えられるような人といるとき・・・。」
「・・・え?そうかなあ・・?」

「そうだよ。年上なら、誰でもいいのかっ!?って時々やきもきするぐらい、わかりやすいぞ?」
「・・・ええ~~。そうかなあ・・・。」

ううーん。と真剣に悩みこんでしまうまお。
・・・と、言うことは、無意識ってことか。

これは、タチが悪い。
やっぱりがっちりガードしておかないと。

まおにその気がなくても、やっぱり天然色気・甘え・キラキラ攻撃にやられてしまう輩がいるだろうからな。
・・・俺だって、まおと出逢うまでは、まさか男の恋人ができるなんて夢にも思わなかったのだから。
・・・しかも、興味本位とかではなくて、こんなに真剣にはまってしまうとは。

・・・まあ、半分は俺に責任があるから仕方がない。
居心地のよい空間を作ってやって、わがまま言われてもそれ
が可愛くて仕方がない。と、守って、甘やかして・・・。
天然で、甘える術。みたいなものを骨の髄まで染みこませてしまったのだから。

ただ単に甘えるてるだけの笑顔。
と、
心から信頼しきって安心して、
俺だけに見せる笑顔。
は、違うことも知っている。

だからこそ、やきもきしながらでもこうやって送り出すことができる。


憧れと、尊敬をこめてじいっと見詰めてくれるアツイ視線。

いつの間にかその視線に恋してしまっていた。


だから、お前が「素敵な先輩。」とか言っているのを聞くたびに実はドキドキする。

他の人にも、そうやってあのキラッキラした視線を送っているのではないだろうか?と。


俺のことを愛してくれているのはわかっているし、信じても、いる。

だけどな。まお。

可愛い後輩、としてだけでなく、本気でお前のことを好きになってしまうヤツが現れたらどうしよう。と不安になるんだよ。

もちろん。
そうなっても、誰にも譲る気はない。
「お前のことを幸せにしてやれる。」という自信を持てるように。
胸を張って、「お前に相応しい相手だ。」と、ライバル達に宣言できるように。

毎日自分磨きは怠らないことができている。

義務感からではなく、愛のために。


ますます男の色気に磨きがかかった。とみんなが絶賛してくれるのは、
お前が側にいてくれるからだよ。

まお。


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・・・って思うのは、私だけ??
メサイヤは特に男の子っぽいけど、くじら~のときも男の子っぽかった気がする。

ブサキンとか、ブギナイとかで、30代・40代の年上メンバーに囲まれると、すっごく色気?
甘え?キラキラ??うーん・・・。言葉では説明しにくいんだけど・・・・。
なんかオーラが違うんだよねえ・・。

もちろん、大ちゃんの隣、にいるときは別格として。

なので、メサイヤで飲みに行く~~。と聞いた時と、「琢磨君と~~。」って聞いたときの大ちゃんのテンションは、絶対違うだろうな。と確信。