「そっか。ホワイトデーか。」
今日は、3月13日。
「明日稽古来れないから。」
なんて、何人かのキャストさんや、スタッフさんが、色とりどりの可愛くラッピングされた包みの入った紙袋を抱えてやってくる。
去年は、バレンタインにぶすくれてしまったまおを刺激しまい。
と、一人でお返しを選びに行って、余計に拗ねさせてしまった。
「一緒に行きたかったのに。どうせ、おれだって買いに行かなきゃならなかったのに。
ふうん。チョコもらって、ニヤニヤしちゃって、一人でお返し選んでデレデレしてるんだあ。」
「やっ・・・。お前が、嫌がるかなあ?と思って。女の子からもらったチョコのお返しなんて一緒に選ぶの・・。」
じっと、猫のような瞳が見詰めてくる。
恨めしそうに。
「そんなに心狭くないよっ。それに、もらったチョコだって、同じ人からの同じモノじゃん。義理だよ。義理っ!!」
その義理に、あんなにもふてくされたのは、誰だ??
なんて言い返しそうになる言葉をごっくんする。
「もうっ。大ちゃんなんて、知らないっ。」
まだ8時だと言うのに、くるん。と布団に丸まって、背中を向けてベッドにもぐりこんでしまう。
「ま~お?まおちゃ~~ん。」
ゆさゆさと、布団ごと揺さぶってみるけど、みのむしみたいに布団でぐるぐる巻きになったまおは、更に頭まですっぽり隠れてしまった。
「やれやれ。困ったお嬢さんだ・・・。」
せっかくのホワイトデー。
思いっきりラブラブしようと思ったのに・・・・。
「仕方ないなあ。」
一旦へそを曲げてしまったまおは、そうやすやすとは機嫌を直してくれない。
かまえばかまうほど、意地になって拗ねてしまう。
まおにわざと聞こえるように、つぶやいて風呂に入りに行く。
風呂から上がって、頭を拭きながら、今日のために買って置いたシャンパンを一人でグラスに注ぐ。
まおと一緒に食べようと思っていたベルギー産のチョコを一粒つまむ。
「ちょっ。いつまで無視するつもりっ!?」
ちらちらと、布団に包まってこちらをうかがっていたまおが、
がばあっ。と跳ね起きる。
ほらほら。みのむしさんが自分から出てきた。
「無視してるのは、まおのほうだろ~?」
「一人で、ホワイトデーしちゃうなんて、大ちゃんひどいっ。」
「お前が、拗ねて冬眠しちゃうからだろ?」
「ううっ。やっぱり大ちゃんって、いじわるだ・・・。」
布団をぎゅうっと抱きしめて、ベッドの上でまだ拗ねている。
「そのいじわるな男に惚れてるのは、誰だ?」
「・・・・おれ・・・。」
テーブル越しに、おいで、おいで。と手招きすると、観念したようにもそもそと布団を引きずりながらこっちにやてくる。
「あのさあ。まお。バレンタインも、ホワイトデーも、所詮はイベントなんだからさ。
ありがたく感謝の気持ちだけ受けとって、そんな本気に拗ねないの。」
くしゃ。と頭を撫でてやると、まおがじいいっとテーブルに視線を落とす。
「だって・・・。やっぱり、大ちゃんがみんなにチョコもらってるの見るのは、嬉しくはないよ・・・。」
「わかってる。でもな。俺だって、同じ気持ちだぞ?」
はっと、気がついたように顔をあげるまお。
「そっか。そうだよね・・・。」
テーブル越しのまおの手が、俺の手をぎゅううっと握りしめる。
「自分のことばっかで、ごめんね?大ちゃん。」
「いいさ。やきもち妬いてくれるってことは、それだけ愛してくれている証拠だろ?」
そんなやりとりがあり。
俺がもらってきたチョコにも、あからさまにぶすくれることはなかった今年のバレンタイン。
どちらかといえば、照れ屋なまおが一生懸命考えて、買ってきてくれたハーゲンダッツ。
「お返し、何にしよっかなあ・・・。」
手頃な大きさと価格のものを、チョコをいただいた分だけ買い。
ぶらぶらとデパートのショーケースの中をのぞく。
それでも、デパートにはちらほらと男性客もおり、居心地の悪さは感じない。
「なんか、不公平。かもな・・・。」
きっと、まおは俺にチョコをあげよう、と必死に考えてくれたに違いないのだ。
それに比べて、のほほん、とこうやってデパートでお返しを選んでいる俺。
「あ。生チョコうまそう・・・。へえ。和三盆だって。きれいだな・・・。」
まおの喜ぶ顔を思い浮べながら、真剣に選んでしまっている自分がなんだか可笑しい。
まおと出逢うまでは、こんなにホワイトデーのお返しに悩むことなんて、なかったのになあ。
そして、すっかり自分も食べる気満々のセレクトをしてしまっている。
甘党のまおの好きなもの、という基準で、色々お土産を選んでいるうちに、すっかり俺も甘党になったものだ。
辛目の白ワインに、上品な甘さの和三盆も悪くないかな。
まおと共に過ごせる時間が、幸せなのだから。
明日は、一杯だけ乾杯しよう・・・。
まおの、心遣いに感謝して。
--------------------------------------------------
今日は、いいっぱいお返しいただきましたよ~~~。
去年、50代の副院長にいただいて不評で、最後はコーヒーに入れられてしまっていた和三盆WW
その副院長は、私たちがあげたベルギー王室ご用達。のチョコがあまりにも美味しかったので。
と、同じものをお返しにいただきました~~。
で、去年はゴティバをくれた20代の女医さんからは、まさかの和三盆っWW
確かに、見ため美しいけどね~~。フツウにクッキーとマドレーヌでいいのに・・・(笑)
きっと、悩んだのであろう部長からは、なぜかかにと野菜のせんべいっWW
うーん・・・。美味しいけど。。。ホワイトデーな気分にならない・・・。
今日は、3月13日。
「明日稽古来れないから。」
なんて、何人かのキャストさんや、スタッフさんが、色とりどりの可愛くラッピングされた包みの入った紙袋を抱えてやってくる。
去年は、バレンタインにぶすくれてしまったまおを刺激しまい。
と、一人でお返しを選びに行って、余計に拗ねさせてしまった。
「一緒に行きたかったのに。どうせ、おれだって買いに行かなきゃならなかったのに。
ふうん。チョコもらって、ニヤニヤしちゃって、一人でお返し選んでデレデレしてるんだあ。」
「やっ・・・。お前が、嫌がるかなあ?と思って。女の子からもらったチョコのお返しなんて一緒に選ぶの・・。」
じっと、猫のような瞳が見詰めてくる。
恨めしそうに。
「そんなに心狭くないよっ。それに、もらったチョコだって、同じ人からの同じモノじゃん。義理だよ。義理っ!!」
その義理に、あんなにもふてくされたのは、誰だ??
なんて言い返しそうになる言葉をごっくんする。
「もうっ。大ちゃんなんて、知らないっ。」
まだ8時だと言うのに、くるん。と布団に丸まって、背中を向けてベッドにもぐりこんでしまう。
「ま~お?まおちゃ~~ん。」
ゆさゆさと、布団ごと揺さぶってみるけど、みのむしみたいに布団でぐるぐる巻きになったまおは、更に頭まですっぽり隠れてしまった。
「やれやれ。困ったお嬢さんだ・・・。」
せっかくのホワイトデー。
思いっきりラブラブしようと思ったのに・・・・。
「仕方ないなあ。」
一旦へそを曲げてしまったまおは、そうやすやすとは機嫌を直してくれない。
かまえばかまうほど、意地になって拗ねてしまう。
まおにわざと聞こえるように、つぶやいて風呂に入りに行く。
風呂から上がって、頭を拭きながら、今日のために買って置いたシャンパンを一人でグラスに注ぐ。
まおと一緒に食べようと思っていたベルギー産のチョコを一粒つまむ。
「ちょっ。いつまで無視するつもりっ!?」
ちらちらと、布団に包まってこちらをうかがっていたまおが、
がばあっ。と跳ね起きる。
ほらほら。みのむしさんが自分から出てきた。
「無視してるのは、まおのほうだろ~?」
「一人で、ホワイトデーしちゃうなんて、大ちゃんひどいっ。」
「お前が、拗ねて冬眠しちゃうからだろ?」
「ううっ。やっぱり大ちゃんって、いじわるだ・・・。」
布団をぎゅうっと抱きしめて、ベッドの上でまだ拗ねている。
「そのいじわるな男に惚れてるのは、誰だ?」
「・・・・おれ・・・。」
テーブル越しに、おいで、おいで。と手招きすると、観念したようにもそもそと布団を引きずりながらこっちにやてくる。
「あのさあ。まお。バレンタインも、ホワイトデーも、所詮はイベントなんだからさ。
ありがたく感謝の気持ちだけ受けとって、そんな本気に拗ねないの。」
くしゃ。と頭を撫でてやると、まおがじいいっとテーブルに視線を落とす。
「だって・・・。やっぱり、大ちゃんがみんなにチョコもらってるの見るのは、嬉しくはないよ・・・。」
「わかってる。でもな。俺だって、同じ気持ちだぞ?」
はっと、気がついたように顔をあげるまお。
「そっか。そうだよね・・・。」
テーブル越しのまおの手が、俺の手をぎゅううっと握りしめる。
「自分のことばっかで、ごめんね?大ちゃん。」
「いいさ。やきもち妬いてくれるってことは、それだけ愛してくれている証拠だろ?」
そんなやりとりがあり。
俺がもらってきたチョコにも、あからさまにぶすくれることはなかった今年のバレンタイン。
どちらかといえば、照れ屋なまおが一生懸命考えて、買ってきてくれたハーゲンダッツ。
「お返し、何にしよっかなあ・・・。」
手頃な大きさと価格のものを、チョコをいただいた分だけ買い。
ぶらぶらとデパートのショーケースの中をのぞく。
それでも、デパートにはちらほらと男性客もおり、居心地の悪さは感じない。
「なんか、不公平。かもな・・・。」
きっと、まおは俺にチョコをあげよう、と必死に考えてくれたに違いないのだ。
それに比べて、のほほん、とこうやってデパートでお返しを選んでいる俺。
「あ。生チョコうまそう・・・。へえ。和三盆だって。きれいだな・・・。」
まおの喜ぶ顔を思い浮べながら、真剣に選んでしまっている自分がなんだか可笑しい。
まおと出逢うまでは、こんなにホワイトデーのお返しに悩むことなんて、なかったのになあ。
そして、すっかり自分も食べる気満々のセレクトをしてしまっている。
甘党のまおの好きなもの、という基準で、色々お土産を選んでいるうちに、すっかり俺も甘党になったものだ。
辛目の白ワインに、上品な甘さの和三盆も悪くないかな。
まおと共に過ごせる時間が、幸せなのだから。
明日は、一杯だけ乾杯しよう・・・。
まおの、心遣いに感謝して。
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今日は、いいっぱいお返しいただきましたよ~~~。
去年、50代の副院長にいただいて不評で、最後はコーヒーに入れられてしまっていた和三盆WW
その副院長は、私たちがあげたベルギー王室ご用達。のチョコがあまりにも美味しかったので。
と、同じものをお返しにいただきました~~。
で、去年はゴティバをくれた20代の女医さんからは、まさかの和三盆っWW
確かに、見ため美しいけどね~~。フツウにクッキーとマドレーヌでいいのに・・・(笑)
きっと、悩んだのであろう部長からは、なぜかかにと野菜のせんべいっWW
うーん・・・。美味しいけど。。。ホワイトデーな気分にならない・・・。