「大丈夫か??まお。」
「うん。平気・・・。」
熱が下がったかと思えば、吐き気と腹痛に苦しまされるまおをみていて、薄倖の美人、じゃないけど白い肌がより白さが際立って美人だなあ。と思うと同時に心配にもなる。
あれやこれや、と世話を妬きたいのだけれど、トイレに頻回に入るのをみられるのが恥ずかしいから。と
「自分のことは、自分でできるようになったから、いいよお。」とつきっきりの看病をお断りされてしまった。
そんなこんなで、俺ができるのは家事全般と、着替えや食事の用意のみ。
丸一日寝込んでいたまおも、次の日には
「一日中ベッドにいるなんて退屈になってきたよお。」
なんてブツブツ言えるぐらいまで元気になってきた。
もちろんこんなに悪天候の中、外出させるわけにはいかない。
「なんか、ないかな~~??まおを元気にできるようなこと。」
東京にしては珍しく10cmは積もった雪をながめる。
まおの体調を崩した張本人、憎むべき雪、ではあるけれど。
はらはらと舞い降りてくる雪を眺めては「綺麗だなあ・・・。」なんて感動しているまおを見ていると、「雪のヤツ!!」なんて悪態もつけなくて。
まおがトイレに入った隙をついて、ひらめきを実行する。
ベランダにうっすら積もった雪をかき集め、部屋に飾ってあった観葉植物の葉っぱをちぎり耳にみたて、冷蔵庫からプチトマトを出してきて、目の変わりに埋め込む。小さな棒切れを、口元をXのカタチに埋め込むと小さな雪ウサギの完成だ。
しゃっとレースカーテンを閉めて、熱々のコーヒーを入れる。
ソファに座って、ずっと前からこうしてましたよ~~、というアピールに読みかけの小説を広げる。
「ふう。だいぶましになってきた・・・。」
「お前、でもまたひとまわり痩せたんじゃねー??無理は禁物だぞ。」
「うん。わかってる・・・・。」
ふらふら~~、と力なく歩いてゆき、パタン。とベッドにもぐりこむまお。
昨日医者に行ってインフルエンザではないことが判明したので、心置きなくいちゃいちゃタイムが楽しめるのだが。
当のまおは、まだまだそんな気分ではないらしい。
「大ちゃん・・・。こっちきて~~。」
なんだ。その気がないんじゃなくて、ソファでまったり、がしんどかっただけなのか。
「少しだけ、側にいて?」
「・・いてもいいのか?」
「うん・・・。少し落ち着いたから・・・。」
少し紅く染まった目で、うるうるとみつめられる。
ああ。病人じゃなきゃ、襲ってたとこだな。
己の自制心を褒めてやりながら、頭を撫でてやると、うっとりとまぶたを閉じて気持ちよさそうにしている。
「んん・・・。きもち、いい・・・。」
とろとろとまどろみに落ちてゆこうとするまお。
------あ。雪ウサギ・・・・。
それでも、雪のように白い肌に、薔薇のように艶やかに紅い唇のまおがうとうとし始めるのを見て、
ま、いっか・・・。
こうやって休息が取れるのが一番だよな・・・・。
と、思いなおしてベッドに腰掛けると本格的に読みかけの本を開く。
そのままうとうと眠ってしまい・・・。
小鳥のさえずる声で目が覚める。
「あれ?まお・・・??」
体調が悪いはずのまおがいない。
急いで飛び起きると、ベランダから外を眺めながら窓際に座りこんでいるまおがいた。
「おまっ。大丈夫なのか??」
「ふふっ。もう、すっかり・・・・。かわいいうさぎさんがいるんだけど。」
「えっ?猫じゃなくてうさぎ??」
すっかり忘れてしまっていたのと、寝起きのまわらない頭でノラ猫ならぬ、ノラうさぎがいたのか??
なんて思ってしまう。
「・・・ねえ?これって大ちゃんが作ってくれたの?」
「・・・ああ!!雪ウサギ!!」
病み上がりの割りに薄着なまおに毛布をかけて、毛布ごと抱きしめる。
「・・・そうだったな。お前、部屋に閉じこもりっきりで退屈そうだったから、遊びにきてくれたんだよ。」
一晩たっても、全く溶けていない雪ウサギ。
朝日を反射して、キラキラと輝いていた。
雪ウサギをみつめるまおの瞳も、キラキラと輝いてすっかり元気になったことを教えてくれる。
「さあ。今日もがんばろー・・・。」
「ああ。でもくれぐれも無理すんなよ。家事はさぼって全部残しておくんだぞ。」
「もう。過保護だなあ。」
「まおは頬っておくと頑張りすぎるから、過保護なぐらいでちょうどいいの!!」
クスクスとじゃれあう俺達を、じいいっとみつめる雪ウサギに何だか照れてしまって。
「さあ。まお。窓際にいつまでもいたら風邪ひくぞ?中、はいろ??」
まおの手を引いて、テーブルに座らせる。
「生もの、はまだやめてるほうがいいよな~~。」
となると、サラダは却下。
「ちょっとさみしけど・・・・。」
ワン・プレートに厚切りにスライスしたトーストと、とろとろのオムレツとハッシュドポテトとウインナーを載せた皿をまおの前に置く。
「わあ。おいしそ~~。もう、お腹ペコペコ。」
「ああん。やっぱ、大ちゃんのごはんっておいしい~~。」
なんていつもの腹ペコまお発言にほっとした。
-------------------------------------
内容ないですが~~~。
元気になってよかったね。まお君。ってことで・・・・。
胃腸炎=吐き気=つわり方向にいきそうでしたがWW
2週連続で雪だったので、ちょっと雪にまつわるお話書きたいなあ。と思いまして。
「うん。平気・・・。」
熱が下がったかと思えば、吐き気と腹痛に苦しまされるまおをみていて、薄倖の美人、じゃないけど白い肌がより白さが際立って美人だなあ。と思うと同時に心配にもなる。
あれやこれや、と世話を妬きたいのだけれど、トイレに頻回に入るのをみられるのが恥ずかしいから。と
「自分のことは、自分でできるようになったから、いいよお。」とつきっきりの看病をお断りされてしまった。
そんなこんなで、俺ができるのは家事全般と、着替えや食事の用意のみ。
丸一日寝込んでいたまおも、次の日には
「一日中ベッドにいるなんて退屈になってきたよお。」
なんてブツブツ言えるぐらいまで元気になってきた。
もちろんこんなに悪天候の中、外出させるわけにはいかない。
「なんか、ないかな~~??まおを元気にできるようなこと。」
東京にしては珍しく10cmは積もった雪をながめる。
まおの体調を崩した張本人、憎むべき雪、ではあるけれど。
はらはらと舞い降りてくる雪を眺めては「綺麗だなあ・・・。」なんて感動しているまおを見ていると、「雪のヤツ!!」なんて悪態もつけなくて。
まおがトイレに入った隙をついて、ひらめきを実行する。
ベランダにうっすら積もった雪をかき集め、部屋に飾ってあった観葉植物の葉っぱをちぎり耳にみたて、冷蔵庫からプチトマトを出してきて、目の変わりに埋め込む。小さな棒切れを、口元をXのカタチに埋め込むと小さな雪ウサギの完成だ。
しゃっとレースカーテンを閉めて、熱々のコーヒーを入れる。
ソファに座って、ずっと前からこうしてましたよ~~、というアピールに読みかけの小説を広げる。
「ふう。だいぶましになってきた・・・。」
「お前、でもまたひとまわり痩せたんじゃねー??無理は禁物だぞ。」
「うん。わかってる・・・・。」
ふらふら~~、と力なく歩いてゆき、パタン。とベッドにもぐりこむまお。
昨日医者に行ってインフルエンザではないことが判明したので、心置きなくいちゃいちゃタイムが楽しめるのだが。
当のまおは、まだまだそんな気分ではないらしい。
「大ちゃん・・・。こっちきて~~。」
なんだ。その気がないんじゃなくて、ソファでまったり、がしんどかっただけなのか。
「少しだけ、側にいて?」
「・・いてもいいのか?」
「うん・・・。少し落ち着いたから・・・。」
少し紅く染まった目で、うるうるとみつめられる。
ああ。病人じゃなきゃ、襲ってたとこだな。
己の自制心を褒めてやりながら、頭を撫でてやると、うっとりとまぶたを閉じて気持ちよさそうにしている。
「んん・・・。きもち、いい・・・。」
とろとろとまどろみに落ちてゆこうとするまお。
------あ。雪ウサギ・・・・。
それでも、雪のように白い肌に、薔薇のように艶やかに紅い唇のまおがうとうとし始めるのを見て、
ま、いっか・・・。
こうやって休息が取れるのが一番だよな・・・・。
と、思いなおしてベッドに腰掛けると本格的に読みかけの本を開く。
そのままうとうと眠ってしまい・・・。
小鳥のさえずる声で目が覚める。
「あれ?まお・・・??」
体調が悪いはずのまおがいない。
急いで飛び起きると、ベランダから外を眺めながら窓際に座りこんでいるまおがいた。
「おまっ。大丈夫なのか??」
「ふふっ。もう、すっかり・・・・。かわいいうさぎさんがいるんだけど。」
「えっ?猫じゃなくてうさぎ??」
すっかり忘れてしまっていたのと、寝起きのまわらない頭でノラ猫ならぬ、ノラうさぎがいたのか??
なんて思ってしまう。
「・・・ねえ?これって大ちゃんが作ってくれたの?」
「・・・ああ!!雪ウサギ!!」
病み上がりの割りに薄着なまおに毛布をかけて、毛布ごと抱きしめる。
「・・・そうだったな。お前、部屋に閉じこもりっきりで退屈そうだったから、遊びにきてくれたんだよ。」
一晩たっても、全く溶けていない雪ウサギ。
朝日を反射して、キラキラと輝いていた。
雪ウサギをみつめるまおの瞳も、キラキラと輝いてすっかり元気になったことを教えてくれる。
「さあ。今日もがんばろー・・・。」
「ああ。でもくれぐれも無理すんなよ。家事はさぼって全部残しておくんだぞ。」
「もう。過保護だなあ。」
「まおは頬っておくと頑張りすぎるから、過保護なぐらいでちょうどいいの!!」
クスクスとじゃれあう俺達を、じいいっとみつめる雪ウサギに何だか照れてしまって。
「さあ。まお。窓際にいつまでもいたら風邪ひくぞ?中、はいろ??」
まおの手を引いて、テーブルに座らせる。
「生もの、はまだやめてるほうがいいよな~~。」
となると、サラダは却下。
「ちょっとさみしけど・・・・。」
ワン・プレートに厚切りにスライスしたトーストと、とろとろのオムレツとハッシュドポテトとウインナーを載せた皿をまおの前に置く。
「わあ。おいしそ~~。もう、お腹ペコペコ。」
「ああん。やっぱ、大ちゃんのごはんっておいしい~~。」
なんていつもの腹ペコまお発言にほっとした。
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内容ないですが~~~。
元気になってよかったね。まお君。ってことで・・・・。
胃腸炎=吐き気=つわり方向にいきそうでしたがWW
2週連続で雪だったので、ちょっと雪にまつわるお話書きたいなあ。と思いまして。