「はい。大ちゃん。」
「おっ。サンキュ。」
12月に入ってから、この高原にも雪が降り始めるようになった。
どこまでも、シンとした澄み切った空気。
時々遠くから聞こえてくるコトリのさえずり。
暖炉のパチパチと鳴る音を聞きながら、しんしんと降り積もる雪を眺めているのも素敵だけど、
今日みたいにこ凍りつきそうな空気の中で、クリスマスの飾り付けをするのも季節を感じられて嬉しい。
脚立に乗って、森の木々に飾り付けをしてくれている大ちゃんに、電球を渡してゆく。
夜になれば、さぞかしキラキラと綺麗だろうなあ。と想像するだけで、胸が高まる。
「・・・・何、まお一人で笑ってるの?」
「ふふふっ。夜になったらこのライトアップを二人じめだなあ。と思って・・・。」
「おっ!!そうだな。しかも俺たちの手で点灯式か~~。」
「ねえ。楽しみだね~~。」
本日のお客様は、平日のこともあり、3組だけ。
こじんまりと、この木々の下に集って、きらめく星空とツリーを眺めよう。
そして、隣には大ちゃんがいる。
この職場で働きだして、まだ8ヶ月なんだなあ。
全く接点のなかった大ちゃんと知り合って、恋に落ちて、しかも今はこのホテルで一緒に暮らしている。
・・・運命って、不思議だな・・・・。
このホテルに出会えてことも、大ちゃんと愛し合うようになったことも。
「これで、最後っと。」
「あ。お疲れ様~~。」
ホテルを囲むように、ぐるりと電球をつけた大ちゃんが、脚立からぴょんと飛び降りる。
「う~~。寒いねえ。」
「まおも手伝いありがとうな。部屋に入って、あったかいものでも飲もうか。」
作業を終えた途端に感じる外気の冷たさ。
大ちゃんが、両手を包み込んではあっ。と息を吹きかけてくれる。
いつも余裕で、優しくて・・・。大ちゃんの怒ったとこってみたことないなあ。
掌に感じる温かい唇と、はらりとかかる前髪からのぞく整った顔立ちを眺めながら思う。
「ねえ。大ちゃんって怒ることあるの?」
「・・そりゃあ、あるさ。人間だからな。」
「へえ。そうなんだ。意外・・・。」
「ふふっ。今は満たされてるからな~~。よき職場と、よきコイビトにめぐり合えて。」
ちゅ。と微笑みながら頬にキスをくれる。
「・・・・うれしいこと、言ってくれるよね・・・・。」
大ちゃんの凄いところ。
なかなか照れくさくて言葉にするのが難しいようなことでも、さらり。と。
本当にさらりと、とっても自然に言ってくれること。
当たり前の日常のように、愛や感謝を伝えてくれる。
そういえば、僕自身も最近腹を立てたことないなあ。
大ちゃんが愛で満たしてくれてるからなんだ・・・。
「あ。雪・・・・。」
「本当だ・・・。今年は、ホワイトクリスマスになるかな・・・。」
はらり。はらり。と空から舞い落ちる雪。
掌で受止めると、美しい結晶を見せてくれる。
「わあ。綺麗だね・・・。」
「ああ・・・。」
言い終わるか終らないうちに、すうっと溶けてしまう。
はかないからこそ、美しい雪の結晶。
そんなことを感じれるのも、こうやって満ち足りた時間を過ごしているからで。
街中に住んでいたときは、雪が降ると交通機関が止まったらどうしよう・・・・。
とか、現実的なことばかり考えていた。
部屋に入ると、コートについた雪を払いながらあったかい紅茶を淹れてくれる。
可愛い色がほっとするオレンジ・ペコ。
薄くスライスしたレモンを入れると、ぱあっと更にイエローがかって心がうきうきする。
向かいに座った大ちゃんが、何やらポケットからごそごそ取り出して、僕の掌を包み込む。
「・・・これは、まおにプレゼント。」
「え??・・・・なに?」
掌に乗せらたのは、キラキラと輝く星の形をした金細工。
「まおは、俺の大切なたった一つの星ってことで。
・・・ツリーの一番てっぺんに願い事をかけながら飾ったら、叶うらしいぞ。」
「わあ。うれしい。・・でも、もう叶ってるよ?願い事。」
そう。手の届かない憧の存在だった大ちゃんが、今はこうやってコイビトとして、僕の前で微笑んでくれている。
これ以上の望みがあるだろうか。
聖なる夜に神様がくれたプレゼント。
大好きなホテルで、大好きな大ちゃんと過ごせる幸せ。
「まおの願い事って・・・?」
「ふふ。目の前にいるよ?」
「・・・おまっ!!嬉しいこと、言ってくれるなあ。」
「あははっ。その言葉、さっき僕が言ったね。」
大ちゃんの思いのこもった金の星をぎゅっと握り締める。
白く曇る窓ガラスが、ほんわかと僕たちを包み込んでくれる。
きっと新しい家族ってこんな感じなんだろうなあ。
毎日、なんでもないことで笑いあって。同じこと考えて。
「一番星を飾れるのは、たった一人の特権だからさ。」
「じゃあ、一緒に飾ろうよ。」
外から持ち帰った脚立を室内のツリーの側に立て、二人では挟みあうように登る。
金の星を、二人で手を添えながらツリーのてっぺんにそっと飾る。
「ここから、僕たちを見守っていてください。・・・そして、来年もこうやって大ちゃんと一緒にこの星を飾れますように。」
「ふふ。じゃあ俺は変わらぬ愛をまおに注ぐことをこの星に誓うよ。来年も、再来年も、ずうっと一緒にこの星を飾ることができますように。」
キラキラと輝く一番星の前で、誓いのキスを交わした。
------------------------------------------------------
久しぶりすぎてWW
なんだかちょっと違いますねWW
途中で、どんな設定だっけ??と高原ホテル読み返したのですが。
まあ初々しい、まお君だことっ!!
んで、大ちゃんに憧れキラキラ~~。って感じで、なんか私の書く今の大マオさんと、
違いますね~~。
たった、数ヶ月前なのに。
えと。結構昔のお話の続きで、はじめまして。の方もいらっしゃると思うので、
知らない方は、別館で今までのお話。読んでくださいね。
あああWWWでも、エッチシーンだめな方は、読まないでくださいね。
今までのお話は、こちらから→高原ホテルのぼくたち
「おっ。サンキュ。」
12月に入ってから、この高原にも雪が降り始めるようになった。
どこまでも、シンとした澄み切った空気。
時々遠くから聞こえてくるコトリのさえずり。
暖炉のパチパチと鳴る音を聞きながら、しんしんと降り積もる雪を眺めているのも素敵だけど、
今日みたいにこ凍りつきそうな空気の中で、クリスマスの飾り付けをするのも季節を感じられて嬉しい。
脚立に乗って、森の木々に飾り付けをしてくれている大ちゃんに、電球を渡してゆく。
夜になれば、さぞかしキラキラと綺麗だろうなあ。と想像するだけで、胸が高まる。
「・・・・何、まお一人で笑ってるの?」
「ふふふっ。夜になったらこのライトアップを二人じめだなあ。と思って・・・。」
「おっ!!そうだな。しかも俺たちの手で点灯式か~~。」
「ねえ。楽しみだね~~。」
本日のお客様は、平日のこともあり、3組だけ。
こじんまりと、この木々の下に集って、きらめく星空とツリーを眺めよう。
そして、隣には大ちゃんがいる。
この職場で働きだして、まだ8ヶ月なんだなあ。
全く接点のなかった大ちゃんと知り合って、恋に落ちて、しかも今はこのホテルで一緒に暮らしている。
・・・運命って、不思議だな・・・・。
このホテルに出会えてことも、大ちゃんと愛し合うようになったことも。
「これで、最後っと。」
「あ。お疲れ様~~。」
ホテルを囲むように、ぐるりと電球をつけた大ちゃんが、脚立からぴょんと飛び降りる。
「う~~。寒いねえ。」
「まおも手伝いありがとうな。部屋に入って、あったかいものでも飲もうか。」
作業を終えた途端に感じる外気の冷たさ。
大ちゃんが、両手を包み込んではあっ。と息を吹きかけてくれる。
いつも余裕で、優しくて・・・。大ちゃんの怒ったとこってみたことないなあ。
掌に感じる温かい唇と、はらりとかかる前髪からのぞく整った顔立ちを眺めながら思う。
「ねえ。大ちゃんって怒ることあるの?」
「・・そりゃあ、あるさ。人間だからな。」
「へえ。そうなんだ。意外・・・。」
「ふふっ。今は満たされてるからな~~。よき職場と、よきコイビトにめぐり合えて。」
ちゅ。と微笑みながら頬にキスをくれる。
「・・・・うれしいこと、言ってくれるよね・・・・。」
大ちゃんの凄いところ。
なかなか照れくさくて言葉にするのが難しいようなことでも、さらり。と。
本当にさらりと、とっても自然に言ってくれること。
当たり前の日常のように、愛や感謝を伝えてくれる。
そういえば、僕自身も最近腹を立てたことないなあ。
大ちゃんが愛で満たしてくれてるからなんだ・・・。
「あ。雪・・・・。」
「本当だ・・・。今年は、ホワイトクリスマスになるかな・・・。」
はらり。はらり。と空から舞い落ちる雪。
掌で受止めると、美しい結晶を見せてくれる。
「わあ。綺麗だね・・・。」
「ああ・・・。」
言い終わるか終らないうちに、すうっと溶けてしまう。
はかないからこそ、美しい雪の結晶。
そんなことを感じれるのも、こうやって満ち足りた時間を過ごしているからで。
街中に住んでいたときは、雪が降ると交通機関が止まったらどうしよう・・・・。
とか、現実的なことばかり考えていた。
部屋に入ると、コートについた雪を払いながらあったかい紅茶を淹れてくれる。
可愛い色がほっとするオレンジ・ペコ。
薄くスライスしたレモンを入れると、ぱあっと更にイエローがかって心がうきうきする。
向かいに座った大ちゃんが、何やらポケットからごそごそ取り出して、僕の掌を包み込む。
「・・・これは、まおにプレゼント。」
「え??・・・・なに?」
掌に乗せらたのは、キラキラと輝く星の形をした金細工。
「まおは、俺の大切なたった一つの星ってことで。
・・・ツリーの一番てっぺんに願い事をかけながら飾ったら、叶うらしいぞ。」
「わあ。うれしい。・・でも、もう叶ってるよ?願い事。」
そう。手の届かない憧の存在だった大ちゃんが、今はこうやってコイビトとして、僕の前で微笑んでくれている。
これ以上の望みがあるだろうか。
聖なる夜に神様がくれたプレゼント。
大好きなホテルで、大好きな大ちゃんと過ごせる幸せ。
「まおの願い事って・・・?」
「ふふ。目の前にいるよ?」
「・・・おまっ!!嬉しいこと、言ってくれるなあ。」
「あははっ。その言葉、さっき僕が言ったね。」
大ちゃんの思いのこもった金の星をぎゅっと握り締める。
白く曇る窓ガラスが、ほんわかと僕たちを包み込んでくれる。
きっと新しい家族ってこんな感じなんだろうなあ。
毎日、なんでもないことで笑いあって。同じこと考えて。
「一番星を飾れるのは、たった一人の特権だからさ。」
「じゃあ、一緒に飾ろうよ。」
外から持ち帰った脚立を室内のツリーの側に立て、二人では挟みあうように登る。
金の星を、二人で手を添えながらツリーのてっぺんにそっと飾る。
「ここから、僕たちを見守っていてください。・・・そして、来年もこうやって大ちゃんと一緒にこの星を飾れますように。」
「ふふ。じゃあ俺は変わらぬ愛をまおに注ぐことをこの星に誓うよ。来年も、再来年も、ずうっと一緒にこの星を飾ることができますように。」
キラキラと輝く一番星の前で、誓いのキスを交わした。
------------------------------------------------------
久しぶりすぎてWW
なんだかちょっと違いますねWW
途中で、どんな設定だっけ??と高原ホテル読み返したのですが。
まあ初々しい、まお君だことっ!!
んで、大ちゃんに憧れキラキラ~~。って感じで、なんか私の書く今の大マオさんと、
違いますね~~。
たった、数ヶ月前なのに。
えと。結構昔のお話の続きで、はじめまして。の方もいらっしゃると思うので、
知らない方は、別館で今までのお話。読んでくださいね。
あああWWWでも、エッチシーンだめな方は、読まないでくださいね。
今までのお話は、こちらから→高原ホテルのぼくたち