ポタンポタンピチャン
水のはねる音がする。

・・・あ。今日は雨だ。

遠くでからすの鳴く声が聞こえてきて、朝が来たのを知る。

「おはよ・・。まお。」

腕の中のまおに声を掛けると、もぞもぞと布団の奥にもぐりこんでしまい、俺の胸に頭をこすりつけるようにまあるくなる。

「まお・・・?おはよ?」

じーっと動かないまお。
丸められた背中が、無言でちょっとふてくされている。

「・・・大ちゃん、昨日何時に帰ってきたの?」
「・・・え~~っと、11時ぐらい?」

「・・・うそばっか。昨日は会えてないよ?」


やばい。まおは起きていたんだ。

大学のときの連れが出張で東京に出てきたから、久しぶりに会ってくるわ。と連絡したときは、
「うん。楽しんできてね。」とご機嫌に返事してくれていた。
でも、ちょっと盛り上がってしまい、遅くなったなあ・・・。とそっとドアを開けて部屋に入ると、
すでに電気は消えていて、まおはすでにベッドに入って寝ていた。

しっかり、俺のスペースを空けて壁にぴったりとくっついて、いつもは向かい合って寝るから、こっちをみているのに、こちらに背を向けて。

「遅くなって、ごめんな。まお。」

そっと頬にキスを落とすけれど、すうすうと寝息をたてていたので、すっかり寝てしまっているものだとばかり思っていた。

「12時、5分過ぎてたんだからね。昨日は夜、あえてないんだからね。」

俺の胸にぐいぐいと頭を押し付けながら、ふてくされるまお。

「・・・ほんと、ごめんな。」
「いいけど。・・・でも、日が変わるのはヤダ。ずっとずっと待ってたんだからね。」

「うん・・・。気をつける。」

つまらないこと、かもしれないけれど、朝と夜と少しの時間でもいいから同じ時を共有したい。
そんあまおの気持ちは、よくわかている。
わがまま、と言ってしまえばそれまでかもそれないが、11時55分と、12時5分の10分の差は、きっとまおの中では全然違うのだろう。

そんな、こだわりがまおの大切にしているもの。

「じゃあ、まお俺がごはん作るから、まだこのまま寝てる?」
「・・・ヤダ。・・・一緒に起きる。」

「・・・でも、お前寝不足だろ?」
「だって、昨日も会えてないのに~~。今日の朝も一人ぼっちはヤダ。」

あ。ダメだ。なんかスイッチ押したかな?俺。

「・・・抱っこして。」
「・・・は?」

「抱っこして、リビングまで連れて行って!!」

やっと顔を上げてくれたと思ったら、ぷう、と口を尖らせて口元は胸につけたまま視線だけでおねだりされる。

「やれやれ。今日はお姫様はご機嫌斜めだなあ。」
「お姫様じゃないもん。」

「はいはい。俺が悪いからね。何でもお望みのままに・・・。」

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時間切れだわWW

まだ続きますが、一旦ここまでっ!!

続きはゆうがたねっ。

なんか、わがままお。がかわいいなあ。って浮かんできたの~~~。