「ただいま~~。」
「おかえりっ!!。」

ドアを開けると、いつものように勢いよくまおが弾むように飛んでくる。
身構えておかないと、ゴンッと閉めたばかりのドアに頭を打ちそうな勢いで。

初めのころは、その力加減がわからず、よくゴンっ!!って打ってしまって、まおを心配させてしまったけれど。
今は、すっかり慣れたもので、両脚踏ん張って、全力で飛び込んでくるまおをしっかりと受け止める。

「大ちゃんっ!!」
「まおっ。」

「「今日は、お土産があるんだ」」

二人同時に声を合わせて、後ろ手に隠していたキラっと光る銀細工を見せる。
全く同じデザインの四葉のクローバーの形態ストラップ。
DtoM。MtoDの小さなキューブ型のアクセサリーが揺れている。

「あれえ?同じだねえ。」
「同じやつだな。」

目を見合わせて、ふふふ。と笑う。

「これ、駅前の露店で売ってたの。イニシャル入れれるから、いいなあ。って思って。四葉だし、学クロ思い出してさあ。」
「俺も同じとこで買った!!しかも、学クロのこと考えたとこまで同じだよ。」

「同じこと考えてるって嬉しいけど・・・。」
「これ、どうする??」

4つも同じデザインのクローバー。

「じゃあ・・・。同じ気持ちだったてことを、思い出せるように、両方とも交換しよう。」
「一人で、MtoDも、DtoMもつけるってこと??」

「うんっ!!だって、大ちゃんにもらったなあ。って気持ちと、大ちゃんにあげたなあ。て気持ち、いっぺんに思い出せるでしょ?」

ナイスアイデア、とばかりに、自分の買ってきたストラップをキラキラした笑顔で渡してくれるまお。

「離れていても、考えることは一緒だね。」

コツン。と二つもクローバーのついた携帯を、合わせ。

幸せの象徴のクローバーが運んでくれた、何気ない日常の幸せに包まれながら。

ふわ。とやわらかいキスを重ねた。


まおがいれば、どんな気候でも、精神状態でも、一気にそこは春のひだまり。