「ねね。今日はいっぱい洋服買ってきたんだっ!!大ちゃんに似合いそうな秋物、いっぱいあったよお。」

手を引かれて、リビングに行くと、ソファに広げられた俺の服。と新しい洋服。
全部、コーディネートしてあるけど、くちゃくちゃ。

「・・・あっ。ごめん。服抱きしめて寝ちゃってからっ・・・。」

あわてて、きれいに並べなおしてくれるまお。
オフの時間をそんなふうに俺のことばっかり考えて過ごしてくれたことが嬉しくて。

「まおっ・・・。愛してるよっ・・・・。」

洋服を買ってくれた御礼よりも先に、つい抱きしめてささやいてしまう。
ちゅ。ちゅ。とまおの顔一面にキスの雨を降らす。
なんてかわいい恋人。

ちゅ。とキスされるたびに、長い睫毛を伏せて反対側の目を瞑るまお。
小動物的な愛くるしさ。

「ふふっ。大ちゃん。くすぐったいよお。」

そう言いながらも、きゅっと俺の背中に腕をまわす。
そのまま、ポン・ポンと背中をたたかれ。

「ほら。気にいった??」
「ああ。・・・やっぱり、俺のことはお前が一番よく知ってるもんな。」

「もう。大ちゃんがカッコよすぎて、どれでも似合う気がして、悩んじゃったよ。」
「お前、それ惚れた欲目。って言うんだぞ。」

「だって、本当にカッコいいんだもん。」
「はいはい。ありがとな。・・・・そういうまおも、右に出る者はいないってくらい、可愛くて、美人で、かっこいいよ。」

「ねね。これ、着てみてよ。このジャケットと合うと思うんだけど。」

広げてあるうちの一枚のTシャツをセレクトして、渡してくれる。
ジャケットを持って、着替えを手伝ってくれるまお。
ああ。俺って幸せモノ・・・・。

「やっぱり、ぴったり!!サイズ、小さいぐらいかなあ?と思ったけど、ラインが綺麗にでて、カッコイイね。」

ふふふ。と思い出し笑いをして、幸せでたまらない。って感じで口元を手で隠して話すまお。

「あのねえ。LLばっかり買っちゃたから、店員さんに、サイズ間違えてないですか?って目でみられちゃった。」
「まおの服も見せて??」
「・・・・・・あ。それが、大ちゃんの選ぶのに夢中で忘れちゃってて。」

あははっ。って笑いながら照れるまお。
かわいいが・・・過ぎる。

「ほら。このシャツとか、まおにも似合うんじゃない?」

シンプルな刺繍が入った、程よい透明感のある白いシャツ。
ふわり、とまおにかけて、ボタンを留めてやる。
少し大きくて肩のラインが微妙にずれるとことろとか、指先しか出ないところとか、襟ぐりから覗く鎖骨とかが、かわいいのに色っぽくて。

「ええ~~。だって、これおれが着たら貧相だよお。筋トレ、上半身は頑張ってると思うけど、やっぱり大ちゃんには、敵わないもん。」
「でも、俺にとっては、最高に似合う一枚に見えるけど?・・・外では着るなよ。の注釈つきで。」

最後のセリフを耳元にささやくと、意味を理解したまおが、ボボボと赤面して、うつむく。

「もう。大ちゃんってば・・・・・。」