「まおは、かわいい。まおが、大好き。」

------------出会った時から、ずっと好きだった。

少女ではないだろうか??と勘違いしてしまいそうなほど、かわいい容貌。
何事にも、ひたむきで、一生懸命で。
緊張しいで、まだ、この世界に慣れていないのか、「えっとお。」とじゃべりはじめに必ずつける。
舌足らずなしゃべり方が、甘えたな印象を与えるけれど、実は意外としっかりしていたりして。

「ほんっとに、かわいいよなあ。まおは。」

気がつくと、何回も、何回もそう言ってしまう自分。
できることならば、手元において、ずっとナデナデしておきたいような、可愛らしさ。愛くるしさ。


でも------------。
気がついてしまった。

まおを見ていると、自然にわかってしまう。
まおが好きなのは、誰なのか。

俺と、楽しそうに話してくれるけど。

ふ。と気がつくと、まおの視線の先には-------。大ちゃん。

憧れの存在を見るようにまぶしそうに、目を細めてみていたり。
時には、切なく訴えかけるように、視線を追いすがらせていたり。
ふあん。と愛おしい人を見るようにあたたかく見詰めていたり・・・・・・。

俺には、楽しいっ!!って感じのキラキラ光線は送ってくれるけれど、あんなにじっと見詰めてくれることは、ない。

ダイチャンと、触れ合ったときに、ほっとしたようにふあん。と微笑むまお。
見詰めて、見詰められて・・・・・。心底、幸せ。といったようにダイチャンを見詰めるまおの瞳。


確信を持ったのは、出来上がったDVDを見たとき。

あんなに緊張していたまおが、大ちゃんの腕の中で、身をゆだねて、ダイチャンを求めている。
自然な演技ができない。と悩んでいやのが嘘のように、とっても自然に・・・・。


------------大ちゃんは、どうなんだろうか??

テニミュの頃から可愛がっていて・・・・。
トクベツにかわいい後輩。という感情を持っている気はするけれど、誰にでもやさしい大ちゃんは、今回のように、少ないキャストの場合は、うまく読めない。

まおを、フォローするのは、相手役としては当たり前だろうし。
ずっと一緒にいるのも、役柄上、自然な流れで。

まおが、幸せになってくれるのが、一番だと思う。
こんなに、真っ直ぐで、ひたむきな愛情を、できれば実らせてやりたい。

・・・・・・・・・・・なあ??気がついているのか??大ちゃん・・・・・。


なので、わざと。
今まで以上に「やっぱり、まおってかわいいよなあ。添い寝してやりたい。」
とか、「まお、家に遊びに来てくれたんだよなあ。」とか。

ダイチャンが、やきもちをやくであろうことを言ってみる。
ほら・・・・・。ぼやぼやしてると、俺が取っちまうぞ・・・・・・・。


人の恋心に、どちらかと言えば、鈍感な大ちゃん。
まおが、泣いちゃう前に・・・・。気がついてやってくれ・・・・・。