おそろいのバスローブの、君と、ぼく・・・・・。

「あ。お・おはよ・・・・。だいちゃん。」

いつも、ダイチャンよりも、たくさん絶頂を迎えてしまうおれは、朝はけだるくてなかなか目が覚めないのに、今日は珍しく先に目が覚めた。
先に寝ちゃった分、体力回復してたのかな?

だいちゃんの、ラフな格好のときの素顔って、とってもかわいい。
ちょっと伏せられたまつげが、色っぽくて、いつもどきどきしてしまう。

まつげ、意外とながいんだねえ・・・・。
くちびる、ふっくらしていて、きもちよさそう・・・・。
あ。ちょっぴり無精ひげ・・・・・。

などど、ダイチャンの寝顔をじっくりみられる機会はそうそうなくて。
まじまじとみてしまっていたので、ぱちり。と目を開けられたときは、思わず動揺してしまった・・・。

起きる時は、もうすぐ起きるって言ってよね!!
などど、理不尽な文句を心の中でつぶやく。

「あ~~!!よく寝た、な。」

う~~んと、伸びをするダイチャンの胸元に・・・・。昨日つけたキスマークを発見してしまい。
昨日の自分の乱れっぷりを、思い出し、一気に赤面する・・・・・。

「・・・・まお。なに思い出しエロしてんの・・・・・??」

「もお~~~。なんでも、ないっ!!」

なんで、わかっちゃったんだろう・・・・・。

「また、その気になった・・・・??」

「なってない。なってない~~。さあ!!ごはん食べに行かなきゃ!!レストラン、閉まっちゃうよ?」

モーニングは10時までしかやっていないのに、9時すぎまでうたたねしてしまったおれたち。


急いで、シャワーを浴びて、服を着替えてっと・と・・・・・。
ホテルの庭にプールがあったな・・・・。
下は、水着でいっか。

「だいちゃ~~ん。ごはん食べたら、そのまま、プールに行こうよお!!」

洗面所で歯を磨いているダイチャンにそう声をかけ、バスタオルをつかんで、レストランに急ぐ。


ああ。よかったあ。間に合った・・・・・。

レストランでは、まだまばらにお客さんがおり・・・・・。というか、昨日より、多い??
南国時間と言うのか・・・・・。みんな、のんびりいつまでも食べている感じ。

だいちゃんが来るまでに。
お皿や箸や、コーヒーを用意しておく。

「ごめんなっ!!まお。先に行って貰ってて・・・・・・。」
「いいよお。気にしなくて。・・・・ダイチャンは、今日もおかゆ?」

「や・・・。今日は、洋食な、気分。」
「じゃ、パン焼いてくるね~~!!」

トレーに二枚お皿をならべ、トースターが、チン!と鳴るのを待つ。
・・・あ。スクランブルエッグとろとろで、おいしそう~~。

ケチャップを手に取り、ハートマークを描く。
ふふふっ。新婚旅行だから、いいよね・・・・・・・。
・・・・何回目までが、新婚旅行っていうのかなあ??

なんて、考えながら、テーブルに運んで。

「・・・・ねえ?だいちゃん。何回目までが、新婚旅行っていうの??」

「・・・なんだ?唐突に・・・・・・。
まあ、一般的には、何回と言うか、3年目ぐらいまで、じゃない?
熟年カップルって、いつも言われてるけど・・・・・・。恋心って意味では、いつも、新婚だよ?
だから、新婚旅行、でいいんじゃない??」

ふふっと笑う、だいちゃん。
きっと、俺の考えていることなんか、全部お見通しで・・・・・。

「うん!!新婚旅行、だよね!!」

---------なんだか、くすぐったい響き。
こうやって、毎年新婚旅行に来よう。

たとえ、おじいちゃんになって、新婚、なんて呼べなくったって。
死ぬまで、ずっとダイチャンに恋をしていよう。

毎日、あいしてるとささやきあって。
毎日、キスを重ねて。

「ねえ。だいちゃん・・・・・。」

「・・・・ん?」

「あいしてるよ・・・・・。」

「わかってる・・・・・。俺も、あいしてる・・・・・。」

わかりきっているけれど、何度でも、伝えたいのだ。
そして、言ってほしいのだ。

ここまでたどりつくのに、とっても遠回りをしてしまった分。
それまで言えなくて、胸の中に溜まっていた告白を・・・・・・・。

きっと、毎日伝え続けても、伝えきれないぐらい、心の中に溜まっているから・・・・。