プーケットほどではないけれど、にぎやかなビーチまでタクシーで出て、昼食をとり、そのままバナナボートが出来るビーチへと直行する。

お年頃の、イタリア系白人さんのカップルと、一緒ならしい。
サングラスをかけたすらりと長身の彼氏と、長いブロンドの髪の彼女。
彼氏の腕が、彼女の腰をとてもさりげなく抱いていて・・・カッコイイ。

「・・・・お似合いだねえ・・・・・・。」

こそこそと、ダイチャンに耳打ちする。
日本語で、しゃべっているんだから、こそこそしなくていいのに、なんだかナイショ話になってしまう。

「・・・・なに?まおも、してほしいの??」

「やっ・・・・・。そういう意味じゃあ・・・・!!」

言い終わらない間に、ぐいっと腰を抱き寄せられ、自然にだいちゃんの胸に抱きとめられる。

ダイチャンの、鼓動が聞こえる。
・・・・・そういう意味じゃ、なかったけど、まあ、いっか・・・・・・。
やっぱり、ここが一番安心する・・・・・・・。


ガイドさんがやってきて、ライフジャケットの着用の仕方、を英語でペラペラっと説明してくれる。
・・・・早い。早すぎるよ・・・・・・・・。

「・・・・・ん??これと、これが、くっついて・・・・??どこを引っ張るって~~??」

カチャカチャ。もたもた。

「不器用だなあ・・・・・。まおは・・・・・。」

すでに、ばっちり着用完了!!なダイチャンが、四苦八苦しているおれに助け舟をだしてくれる。

「・・・・・あははっ。ありがとう。」

なんだか、洋服のボタンをかけてもらっているみたいな気分で、くすぐったい。

「・・・・・ほら。できた。」

最後のバックルをとめて、おれのライフジャケットを、ポン!!と叩く。

----------えへへへ。
ダイチャンに、着せてもらっちゃった・・・・・・・・。


ビーチには、ヒトが乗るほうのボートが置いてある。

-------遠くから聞こえてくる、エンジン音。

近づいてくると、全容が見える。

・・・・・うわお!!なんというか・・・・・。やっぱり海外ってワイルド。

なんの変哲もないごく普通のシンプルなボートに、エンジンがむき出しでセットされていて、ガソリン??の匂いがツン、と鼻をつく。

白人カップルさんが、おれたちと、ボートを交互に指差している。
・・・・・・・お先にどうぞ。って言ってるのかな??
・・・・・・・よし!!ここは男らしいところ、みせなきゃね!!だいちゃん!!

ってことで、先にボートに乗り込んで、ダイチャンの後ろにスタンバイ。


シャアアアア~~~!!と、波しぶきをたて、ぐんぐんと速度を増していくボート。

「うっわあ!!きもちいい~~~~!!」

と、最初は両手を万歳して余裕しゃくしゃくだったけれど。
ぐるん。ぐるん。とカーブを始めて・・・・・・。
ばっしゃあああん!!と豪快にかかる水しぶき。

「うわああっ!!!落ちるう~~~~。」

ダイチャンの腰に、がしっ!!と抱きつく。
・・・・・・・・濡れた広い背中が気持ちいい。

また、ボートは直線軌道に戻ったけれど、なんだか心地よくてそのままダイチャンの背中に頬をあずけていた。

何度か、同じコースを行き来して、そのたびに、「うわあ!!おちるうっ!!」って大騒ぎして。
ダイチャンに、ぎゅうううってしがみついて。

あ~~。楽しかった。

ボートの速度が落ちてゆく。
・・・・・あ。これで終わりなのね・・・・・・。

すがりついていた腕を、そっとふりほどき。
目の前にある背中が、とっても愛しくて。

そっと、触れ合うだけのキスをその背中に贈った・・・・・・・・。



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実は。バナナボートって、写真でしか見たことなくって。
こんな感じなのかなあ??
100%想像。大マオは、妄想。
という胡散臭さ満載の、バナナボートシーンですが。
二人の、水着でいちゃこら、で萌ていただけたら・・・と思います。

・・・・今、失敗に気づきましたが。
ライフジャケット着てるから、素肌は密着しないんだあ~~~!!!あ。素肌、と書いてない。
・・・・・ま。いっか。
細かいことは、突っ込まないように!!