タクシーの中でも、ずっと手をつないで。
ダイチャンの肩口にもたれて。

タクシーの運転手さんも、普通に接してくれて、
時折「どこから来たの?」とか。「ナイトマーケットは、ショーがおもしろいよ。」
とか、半分しか理解できなかったけれど、英語で話しかけてきてくれる。


ナイトマーケットがあるビーチに着くと、ホテルの静かな雰囲気とのギャップに驚く。

「こんな、都会なところだったんだねえ・・・・・。」

きらびやかな、タイシルクを扱うお店。
可愛いデザインの洋服。
CDや、レコードを売っているお店。
アロマキャンドルや、お香がならんでいたり。
石鹸に、繊細な花の彫刻がなされていたり。

ヒトツ、ヒトツ、覗いていきながら、デザインの華やかさに感動する。


たくさんのお店の中から、シルバーのアクセサリーショップで、可愛いデザインのリングをみつけた。

唐草の透かし模様の銀細工。

「これ、かわいい・・・・。」

立ち止まって、みつめていると、後ろから、大ちゃんが覗き込んでくる。

「ほんとだ。まおの雰囲気に、ぴったり。」


お店のお姉ちゃんが、ニコニコしながら、

「お兄さん、美人だから、おまけしといてあげる。
そっちの、かっこいいお兄さんにも、プレゼント。」

サイズ違いの、ペアで、ダイチャンの分もプレゼントしてくれる。

「うわあ・・・!!いいんですか・・・・??」

「いいよ。お幸せにね。」

また、にっこり微笑まれ・・・・・・。
返事に困っていると、大ちゃんが後ろから、助け舟を出してくれる。

「はい。ありがとうございます。
プレゼントの分、幸せになりますね。」

ぎゅっと、肩を抱かれ・・・・・・。
どうしたらいいものか、とぐるぐる忙しく頭がまわる。

・・・・・・いっか。みんなの優しさに甘えちゃっても・・・・・。


なんだか、心があったかくなって、とろとろになって、俺も、大ちゃんの腰にぎゅっと腕をまわした。


当然のように、そのリングを左手の薬指にそっとはめてくれる。
お返しに、大ちゃんの左手の薬指に、ペアのリングをはめる。

「まお・・・・・。いつかの約束、覚えてる?」
「いつかって・・・・・?」

「・・・・・・共犯者の、約束。」
そういいながら、俺の左手を取ると、薬指にはめられたリングに、チュッとキスをする。

「・・・・・・覚えてるよお。初めての、朝。だもん・・・・・。」

「・・・じゃあ、誓って?」

大ちゃんの左手を取ると、薬指にカプと噛み付く。
固い、金属の感触・・・・。
ツーーーと流れる、一筋の、血・・・・・・。

「一生、ダイチャンと一緒に、歩んでゆくから・・・・・・。」

そのほほを、両手で包み込み、その唇に、キスをする。


「帰ろっか・・・・・・。」
「うん。そうだね・・・・・・。」


ここにきて、まだ二日目だというのに。

すっかり、この南国のムードに飲み込まれて。

ダイチャンの愛と、みんなの優しさに包まれて、すっかり心が蕩けているのを感じた・・・・。




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全然、お話、前にすすまなくて、ごめんなさい・・・・・。
なんか、いっぱいこの二人が、語りたいみたいで。
あまりできない、いちゃいちゃなので、ゆっくり見守ってあげてください・・・・。