そのあと、大ちゃんと交代して。

ちゃんと、服も脱がせてあげて。
ダイチャンが湯船に使っている間、俺も、ジイイ---っと見つめていて。

「落ち着かないわ。」

と言われたけれど。
いつも、さらっと大ちゃんがしてくれること、どれだけ恥ずかしいか、よくわかったよね??


お風呂からあがって、さっぱりして、着替えも済ませて。

------さて。今から何をしよう?

ひとまずホテルだけは取ったけれど、何にもプランを考えていなかったので、
困ってしまう。

折角、ここまで来たんだから、いちゃいちゃだけで終わっちゃうのも、勿体ないなあ・・・・。

とりあえず、買ってきていた旅行雑誌をパラパラとめくる。


「・・・・・・ねえ?大ちゃん。
ごはん食べるついでに、ナイトマーケット、行ってみようよ。
バンコクほどでは、ないかもしれないけど、結構賑やからしいよ。」

「お前、雑貨とか、好きそうだもんな・・・・・。」


ホテルの人に、タクシーを呼んでもらう。

・・・・・・玄関で待っているうちに、辺りが茜色に染まってゆく。

「あ。夕日・・・・・・。」

そういえば。ここのホテルは夕日が美しくて、有名だって言っていた。
あしたは、絶対、ビーチに行かなきゃ・・・・・。

「何をしても、ロマンティックだねえ・・・・。ここ・・・・・。」


----------玄関には、もうひとカップル。

イタリア系?の白人カップルが、肩を抱き合って、夕日に照らされながら、キスをしている。
それが、またとてもロマンティックで、まるで映画のワン・シーンをみているようで。

どちらかともなく、指をからめあい、唇を重ねていた・・・・・・。


「なんか、ダメだね。ここ・・・・・。」
「・・・・ふふ。俺も。なんか、自制効かなくなる・・・・・。」

このムードのなかで、何もしないでいられるほうが、おかしい気もするけれど。

離れたあとも、みんな見慣れているのか。
それとも、自分たちのことで、精一杯なのか。
見てみぬふりをしてくれているのか。

何一つ、キスをする前と変わっていなくて。

南国の、おおらかな気質?を感じて、穏やかな気持ちで満たされる。
ありのままの、自分たちでいて、いいんだ。と見守っていてくれるようで。


少し、大胆になって、腕を絡ませ、ダイチャンの肩口に頭をあずける。


「・・・ん?まお・・・・・?」
「今だけ・・・・・。このままでいさせて・・・・・・。」

肯定の返事の替わりに、ぎゅっと、肩を抱き寄せてくれた・・・・・・・。