---------ポツ。 ポツ。

ザアアア-------------。


あんなに晴天だったのに、突然の、雨。
南国には、つきものの、スコール。


「うっわあ!!結構、ふってきたねえ・・・・・。どうする?」

すでに、シャツは、ぐっしょり・・・・・。
でも、南国の雨は、きもちいい。

「・・・・よしっ!!ビーチまで、走れっ!!」


-------------ぐいっと腕をつかまれ、坂道をかけおりる。

パシャ!パシャ!と、水が、跳ね上がる。


ビーチまで全速力でダッシュして、ふたりで大木の下に転がり込んだ。

「うわあ・・・・!!まいった・・・ね・・・・・・。」

白い砂浜に並んで座り、げらげらと笑い転げる。


ザアアアア-------------------。


土砂降りの、スコールはまだやむ気配がなくて。


触れ合った指先から、どちらともなく、距離を、縮めた・・・・・・・・・・・・。



ザアアアア-------------------。


土砂降りの雨が、ふたりだけの世界をつくってくれる。
耳に届くのは、ザアアア----という、雨の音だけ。
水の音って、なんか、安心する・・・・・・・。


ダイチャンと、触れ合うだけの、キス。


大木の隙間から落ちる雨が、ポタポタと、俺たちの周囲でたわむれる。


なんだか、いたずらっこみたいだ。