もう、二度とこんな日はこないと思っていた----------------。


「虹色の硝子」でまおと恋人役を演じて。


まおの、あまりにも天使な無邪気っぷりに。

キラキラした笑顔に。

緊張して、俺に救いを求めてくるその瞳に・・・・・・・・・。


愛しさと、守ってやりたい、という庇護欲をかきたてられた。



俺とまおは9歳も年が離れていて。

今のまおの年齢では、俺はまだ「キョウスケ」に出逢ってもいない。


あのころの俺は、自分のことしか考えてなくて。

毎日馬鹿ばっかりしてて・・・・・・・・・。

楽しいばっかりの毎日だったけれど。


子供だった「キョウスケ」は、俺と同じ道を歩み、俺と肩を並べて歩き出そうとしている。



焦り-----------------。



俺は、まおの理想の先輩で。

頼れるお兄ちゃんで。

まおにふさわしい人間にならなくては。


まおに、いつまでも慕ってもらえる「ワタナベサン」でいられるように。