---------------------初めての、キスシーン。


「もう、ギイなんて、勝手にすれば!!」

タクミが、勝手に勘違いして、勝手に嫉妬して、勝手に俺から離れようとしている。


・・・・・・こんなにも、愛しているのに。


でも、それと同じぐらい、鈴木と森田君への友情も、大切で。


こうやって、タクミと愛し合えているからこそ、
あの二人の気持ちもわかり、ほうっておけない・・・・・・。

やさしい、俺のタクミなら、きっとわかってくれるはず・・・・・・。



「愛してるから。なにがあっても信じてくれ!!」
そんな思いをこめて、タクミにキスをする。



・・・・・・・気持ちが強すぎて、・・・・・外れた。

目を見開いて、キスを受けるまお。
ファーストキスより、緊張していて、唇が・・・・・・硬い。

そっと、唇をはなすと、まおが照れたように、2・3歩後ろにふらふらと下がる。


-------------かわいいなあ・・・・・。

キスだけで、こんなに意識するなんて・・・・・・・・。

あの、小学生だったキョウスケと、中身は全然変わっていない。

いまでも、純粋で、ピュアで、穢れを知らないんだな・・・・・・・・・・・・・。



「俺、そんないやがること、したかなあ~~??」

まおの緊張を和らげようと、冗談めかす。

「・・・・・・ごめん。ごめん。」

まおが、ちょっとうつむきながら、俺の腕をちょこっと、つかむ。


・・・・・・なんだか、胸の奥が、こそばゆい。

なんだろう。この、小動物を抱きしめたくなるような、愛しさ??は。



男同士での、キスシーンなんて・・・・・。

最初は、どうなることかと思ったけれど、とても自然な感情で。


むしろ、まおがあまりにもかわいすぎて・・・・・・・。
抱きしめて、すりすりしたくなるような、衝動にかられるぐらいで・・・・。


「何度でも、キスしたい。」

と、思ってしまうような、ファーストキスだった・・・・・・・・。