あれは、俺が20歳の頃。
初夏の気持ちよく晴れた日だった・・・・・。



俺は、高校生のときの連れが出場しているラグビーの試合を観に、
総合運動公園に来ていた。

「少し、早すぎたな・・・・。」

時計を見やると、試合開始まで、まだ一時間以上ある。

案内板をみていると、どうやらここは公園とつながっているらしい。


「公園でも行って、時間つぶすか・・・・・。」



公園は、休日の昼間だというのに、人気はまばらだった。
遊具よりも、森林がメインのせいかもしれない。


「・・・・・・・・あれ?」

公園の片隅に、ひとり、膝を抱えて座っている男の子を見つけた。

「きみ、どうしたの??迷子??」

何気なく声を掛けると・・・・・。


----------------衝撃を受けた。


黒目がちの瞳。
キラキラと日光を反射して輝いている。

スーッと通った鼻筋。

ふっくらとした、くちびる。

将来は、どんな美形になるのか?と期待せずにはいられない、綺麗な子だった。


一瞬、女の子だったか??

と、あせるが、返ってきた返事は男の子の声だった・・・・・。