なんだか、とても気持ちいい・・・。
こんなに、ぐっすり寝た夜は、いつぶりだろう・・・・・。

腕の中に、あたたかい、ぬくもり。




・・・・・・・ああ。 そうだった。
昨日は、やっと。

まおと想いが通じたんだった・・・・。




俺の天使は、やっとこの腕に舞い降りてきてくれた・・・・・・・。





長いまつげを伏せ、すやすやと幸せそうに眠っているまお。

起こさないように、そっと・・・腕をぬく。


「ん。まぶし・・・・。」

「おはよ。まお。よく眠れた?」

「えっ!?・・・・あ。うん・・・。おはよう。」

昨日のことを思い出しているのか、恥ずかしそうに俺の胸に顔をうずめる。
く------っ!!かっわいいなあ。



「昨日は、ごめんな。・・・身体、大丈夫??
・・・・・・俺、途中から余裕なくって・・・・・・・・・・。」

「そんなこと・・・。痛いのは、痛いけど・・・・。
やっと、大ちゃんとヒトツになれて、幸せ、だよ?」




ちゅっ。ちゅっ。と軽いキスを重ねてゆく。

まおの左手の薬指を口に含むと・・・・。


-----ガリッ------


その付け根に歯を立てた。

ツ--と流れる、一筋の、血。



「-----痛っ。何!?大ちゃん・・・。」

甘い雰囲気から、現実に引き戻され、まおが俺を見つめる。

「俺たちは、みんなに祝福されるような関係じゃないかもしれない。
それでも・・・・。まおは、共犯者になってくれるか?」

まおが、ぱちくりと大きな目でまばたきをする。



「それって・・・・・。」
「「プロポーズみたい!!」」



二人で同時にハモッって、プッと吹きだす。
こんなふうに・・・。笑いながら、このセリフを言える日がくるなんて、夢にも思わなかった。


「それで・・・。答えは?」

「もう。知ってるくせに・・・。」
「タクミじゃなく、まおの口から、聞きたい。」



「・・・いいよ。大ちゃん・・・・。共犯者になってあげる。ずっとずっと・・・・。大ちゃんのそばにいる。」

「じゃ、誓って?」

「俺の薬指にも・・・・跡、残して?」




まおのかわいい唇が、俺の薬指に触れ・・・・・。

------チクン。

軽い痛みのあと、一筋の血が流れる。





------ちゃんと、血の通い合った誓いの証拠。

ペアリングさえ、できない関係だけれど、
心の奥では、いつでも、どこにいても、二人は結ばれているから・・・。