‘留守メッセージお知らせ‘の赤いランプが点灯している。

<ベストアクターコレクション、出来から、送っておくね。また、見てください。じゃ。>

無邪気なマオの声で残されたメッセージ。


「・・・・小悪魔、まお・・・・・・。」

俺は、一人でDVDを見てしまったことを、激しく後悔した。


あいつは、いつも自分の出演したDVDを送ってくる。

会える時に、手渡ししてくれればいいものを、
「少しでも早くみて欲しいから。」
って、わざわざ宅急便を使って送ってくるんだ。

-----------ま、そんな一途で、仕事熱心なところが好きなんだけど。


いつもは、先に一人で見て、あとでマオと一緒に二人でまったりしながらもう一度見て、感想を述べる。
というのが、お決まりのパターン。

・・・・・・でも、これは・・・・・・。


---------始まった瞬間、絶句した。


<俺のいないところで------こんな、色っぽい目つきして!!>

<いや、仕事なのはわかってるけど、やりすぎじゃないか??>

<カメラマンがその気になったら、どうするんだ!!ってか、十分その気で撮ってるだろ!!!>

<あーーーっ!!!砂浜で、カメラマンの腕つかんだな。なんだよ。このきれいな笑顔。>

などなどなど・・・。


じゃあ、途中でみるのやめろよな!!
と、自分にツッコミを入れながらも、やきもきしながら結局59分。

きっちり。

観てしまった・・・・・・・・。


「小悪魔、まお・・・。」

・・・・・・・俺を挑発しているのか??

イライライラ・・・・。

「・・・・・・・・眠れん。」

時計は一時を指していたが、神経が高ぶってしまって、このままベッドに入れる気分じゃなかった。


胸の中は、嫉妬で狂いながらも、結局もう一度DVDを見ながら、一人で処理する羽目になった。


「まお。今度あったら、覚えてろよ~~~~!!!」