その晩、夫から奇跡の電話がかかる | 「前頭側頭葉変性症の夫と私」ひまわり日記

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野球大好き。MLB、欧州サッカーをはじめ、スポーツ全部好きです!夫の難病(前頭側頭葉変性症)に悩み苦しみつつ、息子の心配事にヤキモキしつつも、明るく楽しく暮らしていきたいと思っています。

 その晩の9時頃です。夫の携帯から電話がかかってきました。驚きました。夫から電話が来ることは、稀なことで奇跡に近いことです。


夫「やっぱり手術したほうがいいかな。このままでは終わりだから、手術にかけてみたほうがいいか」


私「そうだよ。そうしたら歩けるようになるよ。このままでは寝たきりになってしまう。自分でトイレ行きたいでしょ」


夫「うん」


私「自分で、ハッキリ先生に手術します、歩きたいですって言わないとダメだよ。私も電話してこのこと伝えるから。歩きたいでしょ?」


夫「うん、歩きたい」


私「ちゃんとリハビリもしないと歩けるようにはならないって」


夫「そうする。(同室の人に)うるさいって言われちゃった」


 病室での通話は本当はいけないのです。私は再度、夫が手術を受けたいという意思を確認し、先生に二人で伝えることを申し合わせて電話を切りました。


 こんなにしっかりと自分の意思を伝えてきたことは、ここ数年来なくびっくりしました。明日の朝、病院に電話してこのことを伝えることにしました。


 どのように言おうか、頭のなかでぐるぐる考えが巡って眠れなくなってしまいました。それで3時頃から起き出し、部屋のなかの、もう着なそうな衣類を整理して、ゴミ袋3袋くらいにまとめたりしているうちに朝を迎えました。