【母という名の罪】
私には
5人の子供がいる。
私が産んだのは一人。
あとの4人は
夫の子供。
いわゆるステップチルドレン。
産んだ子供は
シングルマザーで
育てたのだが
子供の言葉を借りるなら
「おろそかな母」だった😆
子供のことは
めちゃくちゃ大切だったけど
1日も休みなく
365日連続ドラマを書き続け
10年
仕事漬けだった私は
母親としての喜びを
味わう余裕がなかった。
仕事は
楽しかったが
一度でも駄作を書いたら
二度と仕事が来ないんじゃないかと
いうプレッシャーを常に抱えていた。
仕事がなくなったら
子供を育てられないという
恐怖。
脚本家として
階段を登りたいという欲望。
頂上からの景色を見てみたいと
いう願望。
創作していても
そこには常に
競争があった。
食うか食われるか。
私は
作家として
唯一無二のものを書いているという
自負もありながら
いつだって
私のポジションは
誰かにとって代わられるものだという
自信のなさもあった。
そんな中
中学一年の秋から
子供が学校に行かなくなった。
まだ
不登校というのが
今のように認められず
ただのわがままと
言われる時代のことだ。
理由を聞いても
「勉強が面白くない」
私の地獄の始まりだった。
今でこそ
世間のレールの上を歩きたくない
と自分で思う私だが、
ずっと
優等生で生きてきた。
学校に行かないという
理由がわからない。
子供が社会のレールから
どんどん外れていってる気がする。
今のようにネットもない
時代には
不登校児もそうだが、
親もとても孤独だった。
と同時に
私は恋愛に明け暮れていて
その恋愛の葛藤で
苦しんだ。
育児も
恋愛も
うまくいかない。
それでも書かないといけない。
それもコメディを🥸
死ぬほど
苦しいのに
笑わせるセリフを書く。
今
思い出しても
本当によくやったと思う。
一年経って
子供が学校に行くのを諦めた時
やっと不登校の理由を
告げられた。
聞いたら壮絶なイジメを受けていた。
子供は
イジメから身を守るために
学校から逃避した。
私は
一年も
そのことに気づかないほど
子供に本当のことを
言わせないほど
おろそかな母だったのか。
その罪悪感を
その後
何年も抱えた。
その後の
子供の人生も
順風満帆とは言えず
その度ごとに
母としての自分が
未熟だったからだと
自分を責めた。
すでに
宇宙的な視点も
心理学のカウンセラーの資格も
持っていたが
母という存在への
罪悪感は
手放しても
手放しても
消えることは
長いことなかった。
私は
子供に十分じゃなかった。
その想いが
心の片隅にあったのだ。
先日、
あるお母さんが
私の子供に
自分はいいお母さんだと
自分のことを思えない
どうしたらいいのだろう？
という相談があったらしく
子供が
この返事をしたよ
と送ってきた。
その答えが
これ。
ホッと深く呼吸が入った。
と同時に
少し前の私なら
泣いていただろうな
と思った。
私は泣かなかった。
微笑んだだけ。
その時
気づいた。
私の中から
「母の罪悪感」が消えていた。
私は
一生懸命をやったんだ。
愚かで
十分じゃなかった。
それでも
いつだって
子供のことを愛してた。
大切だった。
表現も下手な母親だった。
不器用な子供の心を
理解する器も
余裕もなかった。
それでも
私は
自分の人生で
母というパーツを
思いっきりやった。
反省はいっぱいあるけど
今の私なら
もっとやれるだろうけど
あの頃の私は
あれで精いっぱいだった。
仕事人としても。
母としても。
なんだか
子供から
ちょっと早い
クリスマスプレゼントを
もらったような気分です。
私は
妊娠した時も
産むかどうか
1ヶ月も悩むような親でした。
でも
お母さんになってよかった。
こんな未熟者のところに
生まれてきてくれて
ありがとう。
今日も人生にブラボーと叫ぼう！
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