(余計なところで出てきおって)
この作戦変更は、戦略的撤退を意味する。
-
で、
今回の話で一番見てもらいたいところは、なにを隠そう6コマ目である。
「6コマ目?」
これは、これは。
静御前のご登場とは、また珍しい[1]。
「やっと、あたしにも名前をつけてくれたのかな?」
ではなくて、
「なにかな?」
このところご登場されず静かだったので、そう呼んでみただけでございます。
「相変わらずな人ね」
すんましぇん。
「で、なんで6コマ目なの?」
ルクラちゃんの場合、いつもこんがりときつね色のガングロGAL[2]がベースなのでルーズソックス[3]を愛用しているのだが、ご存知の通り、あまりにも長いものなのでくるぶしを通り越して靴に覆い被さるほどの勢いがある。
また、3DCGの場合、関節を仕込めばくるぶしを可動させることができるのだが、ルーズソックスの下端をくるぶしの可動に合わせて一定の法則に基づいて変形させるにはちょっとした手間をかけなくてはならない。
そこで、ルーズソックスの下端の形状を球形にすることで、その手間を省こうと考えたわけだ。
「ふ~ん」
こういう年寄りの知恵が、作業を楽にするのじゃよ。
「それはいいけど、どうして言い方がコロコロ変わるの?」
気分。
「気分ねぇ」
そ、紀文のはんぺん[4]。
-
【注釈】
1. 新しい読者のためにご紹介すると、彼女は筆者の脳内に生息し、この文章に合いの手を入れてくれる便利な存在なのである。
2. 最近では、ほとんど見かけなくなった種族。絶滅危惧種には指定されていない。
3. もしかして、ルクラちゃんのルーズソックスは本邦初公開かもしれない。だが、その仕込みはずいぶんと前にされているのであり、それは、思い立ったが吉日、脳が自動消去をしてしまわないうちに(これを、忘れるという)作業されているのであった。
4. 純白で美しい練り物の王者「はんぺん」。デリケートな年寄りの歯ぐきにも優しい「はんぺん」。おでんには「はんぺん」が必要不可欠な存在であり、筆者は「はんぺん」が大好きなのである。ちなみに、「紀文」がくっつくのは、子供の頃に観たコマーシャルの影響(すり込み)が大きかったのだと思われる。
-
※以下、次号へ続く。
---
■■■ この物語のあらすじ ■■■
ある日の日曜日。
いつものように台の掃除をしていたライフだったが、前夜に行われた変電設備の点検に伴う計画停電の影響を受け、十分な充電が行われなかった充電式掃除機のバッテリーが底をつき、突然、止まってしまった。
このことを重く見たライフは、太陽電池による充電システムを搭載した、新しい掃除機を作ることを強く決意する。
そして、ソフトウェア兼システムエンジニアであるPCの協力を得て、人工知能による自律制御システムを備えたロボット掃除機が完成し、テスト当日の日を迎えることができた。
しかし!
まさか、そのロボット掃除機をめぐり、奇妙奇天烈、奇々怪々、奇想天外な物語が展開するとは、夢にも思わなかった。
--- あなたは、まだ、普通の掃除機をお使いですか? ---
『Mr.Dyson 第1話』は、こちらにあります↓
http://ameblo.jp/rikutsunoooinezumitachi/entry-11292657698.html『Mr.Dyson』は、あまりにもアバンギャルドすぎて、商業ベースには乗せられない作品です。
そして、
その特性をフルに生かし、『鉄腕アトム』『人造人間キカイダー』『イヴの時間』などでは描かれることのなかった、当事者とそれを取り巻くすべての者(モノも?)たちの様子を事の発端から解決の過程を通し、あらゆる角度から丹念(しつこく)に描いています。
これから物語を書いてみたいと思っている方、ロボット工学や人工知能を学ぶ方などを含め、幅広い人たちに読んでもらいたいと思っています。