家を飛び出し、とりあえず近所の漁港へ向かった
どうやって死ぬかを考えながら、街灯も無い真っ暗な道をゆっくり歩いた
途中、何台かの車とすれ違う
このまま飛び出してあの車に引かれようか…
レイプされ海に捨てられ死ぬのもありか…
そう考えながらひたすら歩いた
そのうち車も全く通らなくなってしまった
堤防に登ってみた
この場所は昔釣りが趣味だった夫に付き添い、夜釣りに来た事がある
あの頃に戻れたらな...戻りたいな...
長い長い堤防の上をひたすら歩く
携帯も何もかも家に置いてきたので、時間はわからないが、かなり長い時間歩いていたと思う
歩き疲れたのか睡魔が襲ってきた
堤防で寝転がり星ひとつない真っ暗な空を見上げた
静かな波の音
漁船の汽笛
得体の知れない鳥の鳴き声
今までの自分の人生を振り返り
私の人生ってなんやったんやろ…
寝転がっているとそのうち酔いも冷め、寒さで身体が震えてきた
「この海に飛び込んだらもっと寒いんやろうな
しかもこんな汚い漁港で人生の最後迎えるのん嫌やわ
とりあえず今日はこの漁港で死ぬのんは止めよう」
起き上がり再び家まで歩いた
24時頃家を出たが、帰宅し時計を見ると夜中3時をまわっていた
長い酔い覚まし散歩になっただけだった
玄関を開ける音で目が覚め、リビングで寝ていた夫が玄関まで飛んできた
夫)何やってんねん‼ どこ行っとたねん⁉
私)海まで行ったけど死ぬ根性さえ私には無かったわ...
夫)アホか‼ 二度とこんなことするな‼
眠い私は手も洗わずそのままリビングで寝てしまった