日本棋院荒川支部の年に一度の囲碁大会、「新春区民囲碁大会」に参加しました。
我が、荒川区囲碁同好会にご縁浅からぬ方が、荒川支部のまとめ役としてこの囲碁大会を成功させようとなさっている、と聞き、応援しようではないか、それならこの日の対局は無しにして、みんなで参加しようではないか、と申し合わせ、大挙して(それほどでもないが)、山を賑わわせてきたわけです。
毎週、「楽しい囲碁教室」で出向いている、町屋文化センターの2階のホールで行われました。
この催しのためにお招きした日本棋院の神田英九段が、開会の30分以上も前から会場にいらっしゃっていたのには感心致しました。
開会は1時ですとお伝えすると、5分前になってもお運びにならずにスタッフをやきもきとさせ、ぎりぎりに到着される先生もいらっしゃるのを存じているものですから。
荒川支部は50年以上の歴史のある支部です。
支部長を務める藤沢志光荒川区議会議員さんが、開会の挨拶に立たれました。
藤沢先生のお話のメインテーマは、感染拡大が懸念されている新型ウイルスによる肺炎についての心構えについてでした。
必要以上に恐れないで。
物に触れる手先の消毒が肝心。
石鹸や除菌アルコールでしっかりと手洗いを。
咳やくしゃみをするときには、手のひらではなく、服の袖で口を覆って。
と、今のところ手に入りにくくなっているマスクがなくても、有効な感染予防の手段があることを、落ち着いたゆっくりとした口調でお話になりました。
会場に集ったのは、(囲碁をなさる方々ですので)比較的高齢の方が多いわけですが、みなさん、真剣にお話を聞いてられました。
こういう場所で、機会を逃さずこういうお話をされるのは良いことだと思いました。
日頃の鍛錬の成果を十分に発揮されて楽しく対局しましょう的なご挨拶は決まり文句みたいなものですからね。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
お昼からの大会ですが、4局打つという強行軍。
組合せや点数集計のスタッフさんはさぞかし大忙しだったろうと思います。
特に、この大会では「荒川方式」という少し変わった点数方式を採用してますので、単に勝った負けただけじゃなく、何目差の勝敗だったかを記録して足し算していく必要があるから大変です。
荒川方式は、20目差までは点数がつきます。
20目以上の差の時は中押し扱いです。
その代わりに、勝ち数同数の時の対局相手の勝ち数は...と遡って確かめるスイス方式の手間はかかりません。
例え半目でも、足りないとわかったら投げる、という美学的なものは追及しない、とも言えますが。
(もちろん半目差で投げても構いません。)
☆o。:・;;.。:*・☆o。
組合せから外してもらって、神田英九段の指導碁を打ってもらえるコーナーもありました。
りくのらも1局打っていただきました。
なんか、序盤からいっぱい、いっぱい、勝つチャンスは転がっていたらしいよ...
指導碁って、いつもいつも、そう、言われるんだよなあ。
いっこだけ覚えました。
隅の二線のハサミツケを下がって遮って頑張った時は、二間ヒラくと薄い。
渡らせて継いでおいたら、隅の味がないから、二間までヒラいても余裕。
なんのことだ?
☆o。:・;;.。:*・☆o。
みんなが四局打ち終わって、スタッフさんたちが集計、表彰の準備をなさる間に、神田英九段の大盤解説があります。
が、ありますことを、神田九段に事前に話していなかったみたいで、何をやればいいんですか?棋譜を用意してなくて、みたいな緊急打ち合わせを会場の舞台でやるのはあまり良い手際とは言えない。
せっかく棋院からプロ棋士に来てもらうのだから、主催者がテーマを示して、先生この主題で15分程お話をしてくださいとか、何か話題のプロの対局を解説してくださいとか、伝えて置けばよさそうなものだと思いましたが、皆様の地域の囲碁大会でもそういう感じなんでしょうか。
そりゃあプロですから、いきなり振られても、大盤があれば15分くらいの時間は、囲碁好きで集まってる人たちの興味関心をそらさず話くらいはできるだろうけど、なんだかもったいないなあ。
で、指導碁の中で打った一局を題材にすることに急遽決まり、急ぎ並べ直しをなさっています。
ホワイトボードに立てかけた大盤を固定するのに使っているのは、干した布団が飛ばないように止めておく布団バサミ。
これ、便利ですよ。
ごらんになってのけぞってらしたプロの先生もいらしたけど、神田先生はものともせずにスルーされてました。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
一番棋力が上のAクラスで優勝した人は、この一年間「荒川名人」の称号を名乗ることができます。
今年の優勝者は、この少年でした!
4月1日づけでプロ棋士になることが決まっている三浦太郎さんも、かつてはAクラス優勝して「荒川名人」を名乗ってられました。
りくのらは対戦成績では、とても賞品をいただけるところには及びませんでしたが、〆のお楽しみじゃんけんで最後の最後に残ったお菓子の箱を頂戴して参りました。
ふがふが。
大会運営に携わられたスタッフの皆様、ありがとうございました。