教室で生徒はわからないことを自由に質問できなければいけない、と思っております。
わからないことがあっても、
講義の中で意味が理解できなかったことがあっても、
質問できずにただ聞くだけの教室は、
そんなの大盤に図を並べながら囲碁の本を音読するのを聴いてるだけと変わらないじゃん
そもそも、教室で教わる立場の人たちは、
ご自分の棋力や理解度に自信が持てない方がほとんどですから、
「 え、それちょっと意味わからないんだけど 」
「 え、今の説明が早すぎてついてけなかったんだけど 」 と思っても
なかなか手を挙げて質問できません。
自分以外の人は皆わかっていることだったら、
皆の時間を無駄にさせちゃうよね…
こんなこと聞いたら、わかってないのがバレて恥ずかしいよね…
と躊躇する理由はたくさんあります。
教室の生徒さんの棋力が大体揃っていると少しはいいのかもしれませんが、
棋力に差があると、特に棋力低めの人が高めの人に気を遣っちゃいます。
その棋力差がたとえ2級や1級程度でも、です。
だけど皆さん人柄が良いので、
わからなくてもにこにこして最後まで聞いてしまいます。
そして礼儀正しく 「 とてもおもしろかったです 」 とお礼を言って教室を出る。
生徒さん同士で仲良くなったりすると、
教室の後でお茶なぞご一緒なさいまして、
「 ああ~なんだかわからなかったわ~ 」
「 説明が早すぎてついていけない~ 」
「 やっぱり私才能ないのかしら~ 」
「 そんなことないわよ、もうちょっと頑張ればわかるようになるんじゃない? 」
「 自信がないわ~ 」
なんてボヤキの意気投合したりしてね
ああ、気の毒
教える人は、教わる人が、わからないことをいつでも自由に質問できるような
教室の雰囲気を一生懸命作る必要があると思っています。
生徒さんが声を挙げて質問してきてくださったら、
それは勇気を奮い起こして聞いてくれたことなんだと理解しないといけない。
講義の流れを妨げるモノとか、え、今ここでその質問、とか思うのは間違いと思います。
質問が出たら、まず最初にすることは、
その質問をしてくれて嬉しい、ありがたい、という気持ちをその方と教室の全員に伝えることと思います。
そうやって、わからなかったら聞いても大丈夫、という確信を持ってもらうのが大事です。
生徒さんからの質問を受け付けますよ、と言っていて、
わかりましたか?
わからないことはありませんか? と問いかけても、
なっかなか質問は出てきませんよ。
りくのらさんみたいに肝が太くなってる人はするかもだけど、
控えめでおとなしい紳士淑女な生徒さんは
「 わかりましたか? 」 と聞かれて 「 いいえ、わかりません 」 と答えることに抵抗があるんです。
わかってない人、と下に見られるのがイヤだし、
せっかくの説明をわかれない、という後ろめたさもあるし。
知り合いに聞いた最低の囲碁授業の話を ( 伝聞だが ) 書いてみましょう。
特定の教室じゃないですよ。
いくつか混じってます。
質問に対する先生の対応がですね。
「 あなたくらい強い方が今更そんなことを質問なさるなんて ( と失笑する )」
「 それは以前教えたはずです ( と怒り目 )」
「 今の内容には関係ないですね 」
そんなん聞く気なくなるわっ
質問が出ない教室は、全員が、完璧に理解してるから、と思ってるのかなあ。
それとも生徒からの質問は、完全なる我が講義の流れを妨げる邪魔もの、と思ってるのかなあ。