泊りがけの旅行の楽しみのひとつに、
たくさん本が読めることがありますね
森鴎外の娘の森茉莉の美味しそうな食べ物がたくさん登場するエッセイ集を読みました。
森鴎外の子どもたちの名前が… 名前が…
長男 於菟 ( オットー )
長女 茉莉 ( マリ )
次女 杏奴 ( アンヌ )
次男 不律 ( フリッツ )
三男 類 ( ルイ )
海外で名前を正しく呼んでもらえるように、と考えたんだそうです。
そういえばりくのらの名前はアメリカでは全然正しく発音されませんでした。
日本語の 「 つ 」、 TSU の発音はネイティブアメリカンには難しいんだそうです。
ま、りくのらの名前が正しく呼ばれなくても何ひとつ差し障りはないのだが…
茉莉さんはお父さんにとってもとっても、とってもとっても可愛がられました。
実はこの本の前に読んだのが、
イギリスで起こった11歳の少女による幼い男の子2人の連続殺人について書かれた
マリー・ベル事件の本で、
犯人の少女が当時の裁判やマスコミから
突然変異的に現れた悪魔的な子ども、として扱われたことに反論して、
この少女の不幸な生い立ちや家族関係が子どもの精神を歪ませて
取り返しのつかない殺人に追い込んだ、という説を述べた本です。
常識では理解できないような犯罪を犯した人の心にアプローチしようとすることは、
当時はまだ一般的ではなかったようです。
マリー・ベルは実の母親から愛されなくて、
幼少時に何度も薬の誤飲事故に見せかけて殺されそうになったり、
行きずりの女性に養子にあげられかけたり、
今だったらそれこそマスコミは、盛んにそういうことを根掘り葉掘りしそうです。
森茉莉とマリー・ベルは同じ名前だけど、
親からの愛され具合が両極端だ、と思いました。
本の扉に載っている事件当時 ( 11歳 ) のマリー・ベルの写真。
美貌。
でも美貌であることはマリー・ベルには全然助けにならなかったみたい。
美しい言葉、作法、カタカナ言葉がたくさん出てきて
読んでいたらうっとりとする本ですが、
最後の解説を辛酸なめ子さんという自虐的で露悪的な文章を書いて
せせら笑う読者を斜から笑っているような文体が特徴の人が書いていて、
読後の気分が損なわれてしまいました
解説も、是非解説も美しい文章で頼みたい
裁判の様子や関係者への聞き取りが詳しく乗っていて興味深い本ですが、
多分翻訳のせいなんだと思いますが、
書かれている言葉は全部知っている言葉なのに、
書かれている状況がまったく理解できない箇所がところどころに出てきます。
訳文をじいっと読んで、前後を読んで、
原文ではこんなことが書かれているのであろう、と推測しながら読まなければならないのが
ちょっと大変、でも段々それもおもしろくなってきますけど。
例えばこんな感じです。
「 ある日、洗面器の横にある窓が大きく開かれていて、
フィリップとイサは部屋の中にある長椅子に座っていた。
ところが、ベティが洗面器の上で股を広げさせていたマリーが、
窓から約二メートルほど離れたところを落ちていくのをフィリップは目撃した。
彼は部屋をかけ抜けてどうにかマリーの足首をつかまえて、部屋の中に引き入れた。 」
りくのらの推測はこんな感じ。
洗面器、というのはおまるのことだと思います。
窓の外を落ちていく子どもを、部屋を駆け抜けて捕まえることは
人間にはおそらく不可能事なので、
落ちていくマリーじゃなくて、
落ちそうになっているマリーの足首をつかまえたんだと思います。
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