杉並区の明大前駅そばのJASSくらぶ会場で開催される
ゼロからはじめる囲碁教室 の2nd シーズン 第1回がありました。
荒川区から、杉並区へ。
東京を東西に横切っていくようで、なかなか遠く思えますが、
最近はいろんな電車の路線が互いに乗り入れし合っていますので、
秋葉原から都営新宿線に乗り換えますと、
なんとその後は乗り換えなしで、
新宿を過ぎるといつの間にか京王線ということになっていて、
明大前駅までは30分程度で到着します。
便利
明大前は若人が大勢行き交っている街ですね。
明大があるからですね。
2nd シーズンは、前期から引き続き受講してくださる生徒さんが8名と、
新しく参加される生徒さんが2名の10名のクラスになりました。
前期からの生徒さんの中には、
受講し始めた当初から、すでに19路盤で一通り打てる力をお持ちだった方、
ゼロから始めてあっという間に力をつけた方、
しっかり基本を学んでくださった方
がいらっしゃいます。
今のところ、落としたりこぼしたりしてしまった生徒さんはいないと思います
新しく入られた方のうち、おひとりは、打てる
欠け目も二眼も理解されてる
そしてもうおひとりはゼロからです。
「 ゼロからはじめる 」 と銘打った教室ですので、
必ずゼロからの方を置いてきぼりにすることのないように、
かつ、少しずつ発展の内容を加えて、
前にいっぺん習っている方が飽きないようにしたいと思いますが、
この匙加減がむずかしいですね
ついつい一歩先のことを混ぜたくなっちゃう。
自分が初心者で、この話を聞かされたらどうか?
と自省しながらやっていきたいと思います。
今回は囲碁の基本ルールをさらった後に、
捨て石
のお話しをしました。
盤上の自分の石は、全部が大切な初級者には、
「 石を捨てる 」 という考え方自体を受け入れる
お手伝いをすることが大事だと思っています。
ウッテガエシ や オイオトシ 等の手筋では
華麗に捨て石を使って劇的な効果が得られますので、
捨て石、いいね~ と目覚めてもらうための教材によく使います。
「 おおう、取られたと思ったら取り返せたよ! 」
「 相手の大石がなすすべもなく、我がアゲハマに! 」
と大変インパクトが強いので、教える方としてもやりやすいのですが…。
でもこういう手筋の中の捨て石は、
捨て石の使い方の中のひとつなので、
ひとつ、と言うからには、他にもございまして、
実はこちらの捨て石の方が、
身につけることができれば、より囲碁を楽しめるというものなんです。
石の連絡や切断、石の強弱関係の中で出てくる捨て石、ですね。
なんだか難しそうですね。
でも実戦では、ウッテガエシやオイオトシじゃなくても
強い方は常に、どの石を捨ててどの石を有効に使うか考えていますよね。
そこでこういう教材を使ってみました。
白が△と打ってきたところ。
これで黒3子と黒2子が両アタリ になっています。
ゼロから教室では、ていねいにどの石とどの石がアタリなのか、
残るひとつの逃げ道はどこか、も確認しながら進めます。
黒の打つ番ですが、
この状況では、どちらか一方の石しか助けることができません。
( どちらも助けず手抜き、という選択肢もありますが、おいといて )
初級者の気持ちになってみたら、
両アタリなんて、もう、大変ですよ
大事な石が取られちゃう、なんで気がつかなかったんだろう
となりますね。
次に、取られそうな石の数が気になります。
3つ か 2つ。 どうせなら少なく取られた方がいいんじゃない?
そこで、ちょっと待て~い
と、石同士の価値を比べるステップが入れられるようになると、
ぐっとおもしろくなるわけなんですよ
ちなみに、この問題の成功した図はこんなです。
3子 ( 多い方! ) を捨てて、黒石は外側へ。
白はへりに閉じ込められて、中央に切り離された白3子も不安定。
で、石の数に惑わされて3子の方を助けると、こう。
石の数は少なかったけど、実は2子の方がタネ石で、
これが取られると、白石は全部つながって大きな強いグループに。
今度は右辺の黒3子が仲間と切り離されて不安な感じです。
この問題は、この本から借りてきました。
梅沢由香里の石の捨て方入門 (マイコミ囲碁ブックス)
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いい本ですよ!
まずは、上の問題のように、
両アタリを食らってて、必ずどちらかは捨てなければならない
という局面の問題から始まります。
否が応でも、捨て石せざるを得ない。
こういう問題をいくつも考えるうちに、
自然に、捨て石ってそんなに大変なことじゃないね
「 絶対自分の石は取られたくありません。 」 の頑なな心が解きほぐされていきます。
どちらの石を捨てるか? 問題の後は、
捨てるか、捨てないか? 問題がきます。
似たような形でも、捨ててもいい時と、捨てないほうがいい時があるんですね。
それを形で覚えるというよりも、
考え方を理解する、ことを目指す囲碁の教科書です。
お薦め。 ( うさぎくんのお薦め映画ブログ風 ← これもお薦め )
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