今夜は特にやる事も無かったので
居間のテレビで
映画『ドラえもんスタンバイミー2』
を妻と一緒に観ていた。


この前作である『スタンバイミー』
の主題歌が泣けるとの話は 
ネットか何かで聞いていたが
映画は観ていない。  


アニメの中ののび太は余りにも
ドラえもんに頼り過ぎで

サザエさんの優柔不断なカツオ同様に
好きでは無かったが
のび太のおばあちゃんとヌイグルミの話と、
静かちゃんとの結婚式のスピーチの時の話には
正直感動して、
心が洗われた様な気がした。







タイムマシンを操り過去と未來を 

行き来する辺りは

話がややこしく、物覚えの悪い

ジジィ向きでは無かったが 






のび太と静かちゃんの結婚式を
傍らから見守るおばあちゃんの姿は
アニメを越えて心に響くものがあった🥹



二人の結婚式の光景を観ながら何故か 
私が22歳の頃の実家の妹の事を思い出した。



当時私は実家を離れて
埼玉でアパート暮らしをしていたのだが
季節は丁度今頃か…


四つ下の妹は高3の受験生であったが
両親は妹の大学進学には最後まで
反対していた。


第一の理由は大学進学費用の問題。


そして、そもそも女子は結婚すれば
家庭に入る訳だから
大学などには行かずに
高校出たらさっさと就職して
良い人見つけて結婚しろ、的な事を
両親二人ともが思っていたので
妹の場合は県警と郵便局の試験を
受けていたと思う。



本人の強い希望と私の意見で
両親が折れ大学受験は認められたが
当然お金が無いので受験校は
国立大学の一択。


浪人は当然無しの一発勝負、
不合格の時は就職する事と決まっていた。



幸いにして妹は志望校に合格し
晴れて大学生になれるはずだったのだが
大学合格後も思い切りの悪い両親と
進学を望む妹との間で揉めに揉めた様だ。



大学合格後も『お金が無い』と言うのを盾に
両親は妹に対して就職を強く希望したのだが、
我が家は裕福では無いものの
両親は妹を大学にやるだけの蓄えは
持っていた。


結局の所、両親の本音として
早く就職して、家庭を持って欲しい
と言うのが本音だったのだと思う。



大学合格後に進学を親に反対され
家出して私のアパートにやって来た妹だが 
突然家を飛び出した妹を
親父は必死になって探したらしい。
普段もの言わぬ大人しい親父だったが
人の親になってみて初めて
思い浮かぶ光景だ。



あの頃な親父たちの思いなど
我々兄妹には解かる由も無かったが 
結局は両親が折れ、
大学院にまで行かせてくれたのだった。


『痛み』を知らぬと解らぬ事もある。


親たちの保守的な考え方に
納得出来ぬ所が多々有ったが
お袋の口車に乗せられた私などは
思うものは有ったものの
特に反抗する事も無く
親の決めたレールに乗っかって
しまった嫌いがある。 


私の進学についても
私が小さい頃から言われていたのが
この金句だ。


 ウチはお金が無いから大学へはやれん。

金が無いから大学は無理、
金が無いから工業高校へ行け!
金が無いからさっさと働け…


別に勉強好きじゃ無いから
大学に行きたいとは思わなかったけど

別に工業高校が嫌いな訳でも無いけど
許されるものならオネーチャンのいる
普通科に進学したかった。

親父はまだしもお袋を落とす事は
無理だと判断した私は
オネーチャンは諦めて
高校よりは2年間余分に遊べる
5年制の、しかもお金のかからない
近所の高専を受験したのだった。


私の場合、勉強嫌いだったから
特に大学進学については
思うものも無かったが
親の保守的な考えで
人生のレールが敷かれてしまうのは
どうにも許し難く
妹には進学を望むのであるば
進学させてやりたいと思い
妹と相談の上、私が入学費用の一部を
工面と言う事で
最終的には親が折れたのだった。


そして、進学の話をした後
私の汚い四畳半ひと間の
エロ本やら何やらを綺麗に片付け
家に帰って行った。


もう、あれから40年ほどの年月が流れた。


あの頃保守的な押し付け様とした
親の思いの真意はやはり娘の幸せに
有ったのだったと思う。


幸いにして大学に進学した妹は
大学内で彼氏を見つけて結婚し
順風満帆な家族生活を送っているので
学費分は親たちの生活設計には
入ってはいなくて、
余分な出費だったかも知れないが
娘が幸せな暮らしをしているのなら
良しと、今は草葉の陰で納得している
事と思う😊