【すごい格好で爆睡していたポプタルト】

 

あまりにも寝姿が面白かったのでしばらく眺めていたのですが、

私から「ポプ!」と声をかけられるまでまったく気づかなかった模様。

 

まだ寝ぼけています大あくび

座布団も落として!!

 

 

※今回は読書感想文みたいなもので、平家物語が面白いと思ったので少し

長文で書きたくなっただけです※

繁忙期+いろいろあって、時間がいくらあっても足りないのですが爆弾バツレッドドクロ

最近、ちょっとでも時間があれば平家物語を読んでいるというお話。

 

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。

娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。

猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。から始まる、

あの平家物語です照れ

 

昨日は寝るまでに少し時間があったので本編とは別角度から、というより

全然毛色が違う芥川龍之介の「俊寛」を読みました。

あ、青空文庫で読めますよ。
芥川龍之介 俊寛 (aozora.gr.jp)

注)俊寛の最期を知らないと面白さ半減かもですが、こういう作品を書くときの

芥川はすごく冴えてます。

 

原文(←?)を読んだり、現代語訳を読んだり、ホントに時間がないときは

絵巻の挿絵を眺めるだけということもありますが、それがうまいこと

気分転換となっているようで、本年度はそれほど追い詰められることもなく、

何だか心のバランスがとれているように感じます。(でも、胃は痛いショボーン)

 

みなさんは、平家物語と聞いて何か思い浮かぶエピソードはありますか?

「敦盛最期」とか「那須与一」とかは有名ですが、源氏方が好きな人だったら、

「木曽義仲」とか「鵯越の坂(逆)落とし」とか勇ましいのを思い浮かべるかも

しれませんね。

 

私は政治と仏教と呪術と病気らへんの勉強をしていたので、平清盛の

おっそろしい死に様を真っ先に思い浮かべてしまいますあせる

("あつち死”したという清盛の病状から死因を特定するレポートを提出した記憶が。

医師でもね~のに、笑)

※ここの記述にはこういう症状が書かれていた、この人の日記にはこう書かれて

いる、それらを集めて、現代だとこの病気では?と推測する作業でしたパー

 

平家一門の専横政治という印象が強すぎて、一族滅亡やむなし!みたいに

思われるかもしれませんが(実際、そのような方向性で描かれていますし)、

清盛の描写は、"朝敵"、"仏敵"としてのその時代における一面であって、

政権が貴族→武士に変遷していく中では絶対不可欠な存在で、政治だけでなく、

経済、文化面においても後世に多大な影響を与えた人物です。

もっと評価されてもいいと思うのですけど。

 

"驕れる者"に仕立てあげられても、平家一門が優秀だったことには変わりないですよ!!

武士でありながら貴族化して各方面で名を残している人がたくさんいますし、

貴族化したと言っても、最後まで武士としての矜持を持ってましたし、そして、

もちろん全員が驕っていたわけではないですし。

 

平家物語では、敵味方ともに、登場人物が生き生きと描かれていて、

彼らの性格や言動は現代にも通ずるところがあり、甲斐性無し、裏切り者と

描かれる人でさえ、運命に翻弄される様には涙が出ます。

というか、私、もう、平家一門の家系図を見るだけで涙がぐすん

なぜ、そうまであなたがたは不運なのか?と問いたくなりますが、それが

抗えない運命と言うか、天に見限られるということなのかもしれません。

 

無常なのは人の命そのもの。

だからこそ、人々の想いや移ろう日常を尊く美しく思える。

史実の「歴史上の人物」ではなく、その時代を生きた「人」が確かにいたことを

美しく感じられます。

 

ちょっと話が逸れますが、私は戦前の日本は素晴らしかった、高度経済成長期の

日本は素晴らしかった等の日本美化の論調にはあまり賛同しませんが(←だって、

どの時代もみんなそれぞれの縛りがある中、懸命に生きているのですから)、

平家物語を800年以上も語り継ぎ、彼らの生き様(死に様)にもののあわれを感じる

伝統的な日本人の心の表現、精神性こそ美しい、誇らしいと思います。

 

800年以上前に生きていた人たちの価値観は現代の私たちの価値観とは異なるはずなのに、

当時の人々の心情に共感できるのはなぜでしょうか。
それは、絶妙に整合性のとれた虚構も織り交ぜながら、書き足しながらではありますが、

時を経て変わらない人間の本質を精度高く描いているからです。

加えて、この世界観が"日本人になじみ深い仏教でいうところの無常観"であり、

これが”日本人が大好きな滅びの美学"だと、教養や娯楽として広く浸透していったので、

共感しやすい日本人の価値観として定着したものと考えられます。

島国日本で、DNAに刻まれたともいうし、ある種、洗脳にも近いかもびっくり

(でも、不思議なのですが、日本人には、死んでしまった人たちには同情的で優しいけど、

生き残った人たちに対しては辛辣なところがありますよね・・。)

 

このブログを読んで平家物語に興味を持っていただけたら嬉しいんですけども、

登場人物の名前がほとんど「平●盛」か「平●経」なので、相関関係がわかりづらいかも

しれません。

それに、清盛でさえ、平相国(←役職から)、六波羅殿(←住まいのあったところから)、

~入道(出家後)、と、いろいろな呼ばれ方をして混乱すると思うので、初心者のために

誰かが一覧表を作ってくれたらいいのになと思います。

この時代の勢力図も。

あ・・。

歴史の教科書には、どうしたらとっつきやすくなるか、面白くなるか、わかりやすく

できるかの視点がないんですねぇ。

現代語訳もたくさん出ていますが、私は未読なので、いくつか有名どころを読んでみて、

オススメあったらしれっと追記しておきます。(多分。いつか。気が向いたら?)

 

さて。

平家一門で、3人のイケメンの最期を勝手に紹介しておきますね照れラブラブ

 

第3位;敦盛

笛の名手で、一ノ谷の戦いで奇襲を受け平家劣勢になった際、小枝(さえだ)という

由緒ある笛を取りに戻ったため退却が遅れ、手柄を立てたい源氏方の熊谷直実と

対峙することに。

直実が組み伏して首を取るために兜を押し上げるとその顔は直実の息子と同じ年ごろの

16、17の美少年で、直実は逡巡し、助けたいとまで思ったのですが後ろに味方の軍勢が

控えていたので、他の者に討たせるくらいならばと敦盛に供養を約束し、泣く泣く

首を取ったのでした。

平家物語屈指の名場面を盛り上げるために強調される敦盛の美しさと、

頼朝に「日本一の剛の者」とまでいわれた直実が敦盛を討ち取ったあとに戦の無情さに

涙する様が何とも。

ちょっとここで想像する!!
平家物語の描写通りであれば、直実の味方の軍勢が50騎ほど近づいてきているので、

場面は騒々しくなるはずですが、何となく、この瞬間、永遠のような静寂に包まれている

ような気がしませんか?波が打ち寄せる音だけ、みたいな。

これが、趣。

※直実がその後どのような人生を送ったかについての記録もあり、面白いので是非!!

 

第2位;重衡

玉葉和歌集にも和歌が残る勅撰歌人、舞や琵琶の名手とも描かれます。

明るい性格で、心遣いができる、いつも冗談を言って周囲の人たちを笑わせるような

愛嬌のある人物ですが、勇将としても名高いです。(彼が人々に愛されていたことが

わかる記述が多い。)

のちに一ノ谷の戦いで生け捕りにされ、鎌倉で源頼朝と対面した際、その美しい

立ち振る舞いを頼朝から「牡丹のような男」と評されています。

※重衡と三種の神器を交換という提案もあったのですけどね、安徳天皇の正統性を

守るために、当然、平家はこれを拒絶しました。

彼は南都焼き討ちの首謀者として南都宗徒にひどく憎まれており、強い要望に応じる形で

引き渡しが行われ、木津川畔で斬首→梟首されます。(享年29)

※南都焼き討ちは重衡にとっても予想外の超不幸な出来事で、まさか僧侶、婦女子が

数千人も焼け死ぬと思っていなかっただろうし、興福寺、東大寺の堂塔伽藍、大仏まで

焼け落ちるのを見たときは、当時の宗教観から考えても、呆然としたはずですよ。

 

1位;維盛

舞の名手で、後白河上皇の50歳の祝賀の儀の際に、維盛が青海波を舞ったと記述があり、

笛も称賛されています。

その容姿は、光源氏の再来とも言われ、姿を絵に描くことが出来ない、美しい花ですら

彼の前で恥ずかしい思いをするだろうと表現されるほど。

ちなみに、平家嫌いの九条兼実ですら、14歳だった維盛だけはべた褒めしています。

 

治承・寿永の乱で、維盛は総大将となり富士川の戦いに出陣。凶作で糧食の調達も

ままならず、寄せ集めの兵の士気は低く、脱走者が相次ぎ、甲斐源氏(※頼朝ではない)と

対峙した際の戦力差は一目瞭然でした。

撤退の命が出た夜、富士沼の数万羽の水鳥が飛び立ち、その羽音を夜襲と勘違いした

平氏軍は総崩れとなって潰走、清盛はこれを聞いて激怒します。

(維盛は出自が嫡流ではなく、正室の父が鹿ケ谷の陰謀の首謀者であり、偉大な父、

重盛が若くして死去したことから、平家一門の中でもだんだん立場が危うく・・。)

 

1183年、倶利伽羅峠の戦いでも大将軍として出陣し、木曽義仲の戦略に嵌り大敗北。
そして都落ちの際、維盛は妻子との別れを惜しみ、出立時間に遅れたため裏切りを

疑われる場面も。

一ノ谷の戦い前後、戦線を離脱。のちに高野山に入って出家し、愛する家族への

未練を断ち切り、那智の沖で補陀落渡海(ふだらくとかい=入水)したと言われています。(享年27)

 

あぁ、切ないっ!切なさてんこ盛りっ!

壇ノ浦で入水した安徳天皇の愛らしさも、名もなき人のことも書きたいですが、

もうキリがないのでやめましょう。

 

でも、最後に、私は女性の立場から、清盛の身勝手さを描くために追記された白拍子の

祇王・祇女・仏御前のエピソードが好きで、権力者に翻弄されながらも、彼女たちの

プライドと互いへの尊敬の心が美しくって、個人的に強くお勧めしておきたいと思います。

 

もしかしたら、人物だけにスポット当てたり、興味のある章だけ先に読んだりするのも

面白いかもしれませんね。そこから広げていけば!!

 

あらら、今知ったところですが、数年前に平家物語のアニメが放送されていたっぽいです。

繁忙期間中なので本編はまだ観ていないですが、豪華な声優陣からも、力の入れようが

わかります!!

 

う~ん、11話。(30分×11話?)

平家物語が12巻+1巻の構成なのでエピソードのすっ飛ばしがあるかと思って

アニメのタイトルを見ましたら、原典はかなり網羅されているようです。

 

もちろん、未来が見えるという主人公の"びわ"という少女は架空の人物ですが、

平家物語の最後を知っている"私”の目線なのかもしれません。(←想像)

 

んんんー、観たいっ、でも、観てガッカリもしたくないっ!!

 

 

 

 

PVの、アゲハチョウがやたら印象的だったので何か意味があるのかと調べてみたら、

アゲハチョウは平氏の家紋でしたちょうちょ

 

【寝ぼけたポプタルトagain】

 

最近、飼い主に似てきたという説もハートブレイク