思春期とは、身体的発達の違いによって個人差があるようですが、だいたい
小学校高学年から高校生くらいまでと言われています。
その時期の子どもたちは、身体的にも精神的にも大人の仲間入りをして行く
時期です。ホルモンの分泌も盛んになり、訳もなくイライラしたり、いくら寝ても
眠かったり、様々な不調や戸惑いを感じる時期でもあります。
今までは大人の言う事は絶対で、従わなくてはならない、逆らってはいけないと
信じていた子どもたちが、大人に対する不信感や子ども扱いされる事への反発心
などを持つようになります。
多くの親は、その不信感や反発に対して、怒りや罰を使って圧力をかけて行き、
子どもを押さえつけようとします。
そして大人の都合で「大人扱いしたり、子ども扱いしたりする」ので、子どもの方も
場面をうまく使い分け「もう大人だ」と権利を主張したり、「まだ子どもなんだ」と
言って課題から逃れようとしたりします。
このような状況を多くの方は、
「思春期の子どもの対応は面倒だ」とか「子どもの思春期って気が重いなあ」と受け止め、
思春期を嫌なもの、困ったものと認識しているようです。
けれども、思春期の子どもの行動の目的を知り、対応法を知っていると、子どもの行動に
一喜一憂しなくなり、思春期の子どもからの反発も少なく、良好な親子関係が築けるように
なります。
(記 岡村千春氏)