野球の開幕が延期になった問題について。
金本「勇気を与えるとかいう状況じゃない」
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20110317-749357.html
これは非常に難しい問題だなーと感じます。
選手の、勇気を与える状況じゃないという意見、ごもっとも。
ただね、もうひとつの視点があるんだと思うんです。
それは「経済はどうなるのか？」という視点です。
選手は野球が専門で、ずっとその世界でこられた方たちだから、
日本の経済のことは、経営者に比較したら考えることがたぶん少ないと思います。
だから、被災された方の心に焦点をあてるととてもできない、
といった感情になるのは当然かもしれませんし、
それを間違ってるとか、正しいとかいえないことだとも思います。
ですが、私はどちらかといえば、経営者側の考えにならざるをえない立場なので、
やっぱり「経済が冷え込む打撃」を一番危惧してしまいます。
地震で被災した方の心情を考えると・・・という心理で、
人々がじっとして行動せず、遊びにもいかず、
外食もせず、買い物もしなかったらどうなると思いますか？
それでなくても消費が低迷して、日本は不景気真っ只中だったんです。
これ以上経済が低迷すれば、それに輪をかけて、益々不景気になっていくんです。
今より給料は下がり、今より物価は上がり続け、
かといって誰もお金を使わないから、経済は回らず、お金も回らず、
にっちもさっちもいかなくなる。
それでは、被災地を支援するお金も捻出できず、
いや、それどころか、日々の自分の生活すらままならなくなるということが起きる
という発想も必要だと思うんですね。
被災地を支援するどころか、被災していない人が
人を助けるどころの話じゃなくなるかもしれないのです。
と考えたら、やっぱり結論は、被災していない人は、
今までどうり、買い物して、食事して、遊びにいって
日本経済を元気にしなきゃいけないんだと思うんです。
いや、今まで以上にお金がぐるぐる回るように、
活発に動く必要があるんではないでしょうか。
もうすでに株価も影響を受けていることから、
これからも、経済は厳しくなるでしょう。
という視点からみるとですね、
野球を開幕したら、人々がそこへ集うのですから、
電車に乗ったり、お弁当を買ったり、
トラッキーグッツを買ったり（それは阪神ファンだけか）することになります。
人は出かければお金を使わないわけにいきません。
出かけること＝経済が動くんです。
「勇気づけるため」とかいう、心理的なことばかりクローズアップしたらおかしくなりますが、
そうではなくて、経済効果を考えれば、やっぱり野球を開幕することは、
大きい視点から見れば、やっぱり被災地を助けることになるんだと
私は思うんですね。（同じ感情になることだけが助けではない）
物事は、同じものを見ていても、見る人の立場や視点によって、
良い、悪いが変わってきます。
「被災者の心を考えると」という視点だけではなく、
日本全体、ひいては世界からた日本、といった
もっと大きな視点もあるんではないかな？と思った次第です。
大切にしなくてはいけないものは、心情ばかりではありません。
物事は、ミクロの視点と、マクロの視点も必要になってくるのではないでしょうか。
※ミクロ・・・極めて小さいもの マクロ・・・極めて大きいもの
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