ウォールト・ホヰットマン 1819-1892 大道の歌(抜粋)有島武郎訳1878-1923
アメリカ
脚にまかせ、心も輕く、私は大道を闊歩(かっぽ)する、
健全に、自由に、世界を眼の前に据えて、
私の前の黒褐の一路は、欲するがまゝに私を遠く導いてゆく。
これから私は幸運を求めない──私が幸運そのものだ、
これからもう私はくよくよしない、躇(ためら)はない、又何者をも要しない、
剛健に飽滿して、私は大道を旅してゆく。
大地──大地は自足してゐる、
私は星座等が更に近くにあるべき必要を見ない、
私はそれらが極めて正しい所にあるのを知る、
それらに属するものはそれらに満足しているのを知る、
(然(し)かも私は快い重荷を擔(にな)ひつゞけてゆく、
男と女をとを私は運ぶ──何所に行くのにもそれを選ぶ、
誓っていふ、私には彼等から遁(のが)れる術(すべ)がない、
私は彼等で一杯だ、その代わり彼等も私で一杯にしてやる)
名詩名訳ものがたり 異郷の調べ 亀井俊介 沓掛良彦 岩波書店2005
アメリカ
脚にまかせ、心も輕く、私は大道を闊歩(かっぽ)する、
健全に、自由に、世界を眼の前に据えて、
私の前の黒褐の一路は、欲するがまゝに私を遠く導いてゆく。
これから私は幸運を求めない──私が幸運そのものだ、
これからもう私はくよくよしない、躇(ためら)はない、又何者をも要しない、
剛健に飽滿して、私は大道を旅してゆく。
大地──大地は自足してゐる、
私は星座等が更に近くにあるべき必要を見ない、
私はそれらが極めて正しい所にあるのを知る、
それらに属するものはそれらに満足しているのを知る、
(然(し)かも私は快い重荷を擔(にな)ひつゞけてゆく、
男と女をとを私は運ぶ──何所に行くのにもそれを選ぶ、
誓っていふ、私には彼等から遁(のが)れる術(すべ)がない、
私は彼等で一杯だ、その代わり彼等も私で一杯にしてやる)
名詩名訳ものがたり 異郷の調べ 亀井俊介 沓掛良彦 岩波書店2005