【2021 引退ブログ】

 

NO.7 髙橋七海 

「贈る言葉」

 

 

 

 

 

 

 

《プロフィール》

学部学科:コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科

出身校(チーム):宇都宮文星女子高等学校

ポジション:GK

背番号:1

 

 

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こんにちは!
コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科4年、髙橋七海です。

はじめに、日頃より立教大学体育会サッカー部への温かいご支援、ご声援をいただきまして、誠にありがとうございます。保護者の皆様におかれましては、昨今の社会情勢の中、女子チームの活動についてご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、4年生の様々な想いが綴られた引退ブログはいかがでしたでしょうか。私は自分の気持ちを簡潔に伝えるのが下手ですが、引退という節目にこのような貴重な機会をいただいたので、今の自分の気持ちを素直に、私らしく綴っていこうと思います。
もしかしたら、他の4年生のブログ内容と被ってしまっているかもしれませんが、そこは温かい目で見ていただけたら幸いです。拙い文章ですが、どうぞ最後までお付き合いください。


それでは、始めます。


私が大学に入学してから早いもので4年が経とうとしている。この4年間を振り返って、一言で表すならば、心の底から楽しかった。大好きな人たちに囲まれて、本当に沢山の経験をすることができて本当に幸せだった。
引退を間近に控え、改めてチームの尊さに気付き、まだ皆と一緒にいたい、サッカーがしたい、まだ卒業したくない、なんて思ってしまう。
この4年間のどこを切り取っても本当に充実していたと思えるのは、沢山の人のおかげである。この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいのだが、その前に少しだけ、様々な想いが詰まった過去を振り返ってみたいと思う。



私が立教大学を目指したのは、体育会サッカー部の女子チームを作り、本気でサッカーをするためだった。これは、入試時の志望理由書にも書いたことである。入試の一次試験を受け終わったころ、女子サッカーチームが発足するとSNSを通じて情報を得た。自分が叶えたい目標を後押ししてくれる朗報に、胸が高まったことを今でも覚えている。入学が決定してから、これから自分はどんな環境でサッカーができるのだろうと楽しみで仕方がなかった。

だが、その期待とは裏腹に現実は厳しかった。発足したばかりということもあり部員は少なく、未公認団体のため制限がとても多かった。ただ、体育会を目指していた私にとっては、このチームに入ることに何ひとつ迷いはなかった。チームに入部するという決断が、私の大学生活において初めての大きな決断であったと思う。

未公認団体の私たちが活動を行うことができるのは、体育会と公認・未公認サークルが予約しなかった時間帯と場所のみ、皆の都合や履修は日程を組むうえで二の次だった。他団体との交渉を繰り返し、1週間に1回は人工芝のグラウンドで練習できるようになったが、それも全員での練習とはならなかった。
私たちの練習場所は様々で、今考えるとなんなんじゃそりゃ!と言いたくなるくらい面白い環境だった。1週間を簡単に説明すると、月曜日は照明がない真っ暗なグラウンドで街灯のそばに集まってボールを蹴り、水曜日はお昼休みにお昼も食べずに基礎練をして、金曜日は朝からゆりの木ホール前のコンクリートで転んだら怪我をしてしまう恐怖と戦いながら走り回り、土曜日はフットサルコートか公園でゲームをして、日曜日の試合に挑んだ。これが私たちの当たり前だった。
毎日をがむしゃらに過ごす日々だったが、関カレでは厳しい結果が突き付けられ、初戦の東京女子体育大学戦では0-9で大敗した。この試合は、勝つか負けるかではなくて、猛暑の中生きるか死ぬかの戦いだった。それくらい90分がきつかった。この試合を受けて、現状を打破しなければならない、強くなりたいという気持ちが自分の中で強くなったのだと思う。

もうすぐ新入生が入ってくるという段階で、私たちは体育会を目指すか否かの話し合いを行った。この話し合いは長期にわたり、様々な意見が出た。一時期は意見が異なりすぎて、組織を分裂させようという案も出た。ただ、結果的にそうはならずにお互い妥協しながら方向性を定めた。多分この時分裂しなかったのは、皆、思い出が沢山詰まったこのチームや仲間が大好きでたまらなかったからだと思う。
今振り返ってみると、どんなに練習に不向きな環境でも楽しくポジティブに練習出来ていた。あの時代は本当にすごかった。

思い出話が少し長くなってしまったが、私が1年生の時に学んだことは、他者の考えや気持ちを理解し、多様性を認めることの大切さである。この経験は、今の私を形成する土台となっている部分である。
この思い出は、今の3年生が入学する少し前のことで、今の1、2年生は知らない話だと思う。ブログに記しておきたかったのは、このチームが様々な人の想いと共に歩み、体育会で活動する現状が本当にありがたいことであると知っておいてほしかったからである。



ここで少しだけ、自分の話もする。

私はいつも他人や環境に目を向けて生活を送っている。そうして過ごすのは、自分に目を向けるのが好きではないからかもしれない。皆は私のことを強くて逞しい存在と言ってくれるが、自分ではそう感じたことは一度もない。それは、いつも困難な状況になると誰かの助けを求め、自分ひとりでは何事も中途半端で終わってしまうからである。そんな私が強くて逞しい存在になれるのは、きっと同期の皆がいるからだと思う。

同期への積もる想いを一旦抑えて、私の大きな決断について綴っていく。大学生活の中で沢山の決断をしてきたが、その中でも一番の転機は主将になるという決断だった。
2年生が終わる頃に先輩から主将を任命された。先輩がいる中で主将を務めるということに動揺しながらも、体育会設立に向けて活動をスタートした。
前主将の穂乃花さんが「チームのことを誰よりも考える」ということを以って主将を表現したように、軸となる部分を定めることにした。悩みに悩んだ結果、私の主将としての軸は「多様性を尊重すること」だと考えた。それは、初心者も経験者も存在し、誰もがサッカーを楽しめる環境を作る上で、互いを尊重することは最も重要であると思ったからだ。この軸を定める上で、1年生の時に出会った仲間達の存在は非常に大きかったように思う。このチームを体育会にしたい、その気持ちは揺るがないものであったが、皆の個性で彩られ、初心者も経験者も関係なく誰もがサッカーを楽しめる環境を作りたいという気持ちも同じくらい大きかった。

だが、体育会サッカー部に女子チームを設立することは想像以上に難しいものであった。体育会サッカー部員として私たちが相応しいのか、私たちの想いを理解してもらうにはどうしたらよいのだろうと幾度となく考えた。
選手たちの方向性をまとめる一方で、関係者との話し合いを行い、チーム内外に対して同時にアプローチしていったが、これが本当に大変だった。自分の力量不足を何度も痛感して、精神的につらかった。でも諦めようと思わなかったのは、同期が支えてくれたからである。
一緒に壁にぶつかって、お互い励まし合いながら乗り越えた先には、体育会サッカー部女子チーム設立という希望の光が待っていた。努力が報われた気がして、本当に嬉しかった。

そして体育会として迎えた昨シーズンは、未公認団体時代と比べて何もかもが違う環境だった。練習を人工芝のグラウンドで行うことができること、毎練習にコーチがいること、マーカー・カラーコーンなどの用具や更衣室などの設備が整っていること。本当にありがたい環境だった。

今シーズンにも共通して言えることであるが、何不自由ない環境の中で活動をしていると、自分が目指していたものが何か忘れてしまうことがある。
私の目標は単に体育会を設立することではなく、誰もがサッカーを楽しめる環境を作ること。その目標は女子チームを設立するだけでは達成できていなかった。
誰もがサッカーを楽しめる環境を作る上で、多様性を尊重し他者理解することは非常に重要な価値観であると思っている。
それゆえ、そのきっかけとして自分の考えを発信することをスローガンとし、他者の強みや弱みを理解することが大切であると伝えてきた。毎月の個人目標を皆に共有しているのは、他者の考えを理解するためである。

私個人としては、毎日多くの人とコミュニケーションを取り、一人一人の考えを学ぶことを心がけてきた。どんな考えでも、それを真っ向から否定するのではなく、受け止める。その上で賛同できないと感じたことには、別方向からアプローチした。
組織には多種多様な環境に置かれた、様々な考えを持った人々が集まるので、日々学ぶことばかりだった。刺激的な毎日の中で、自分の考え方や視野が広がっていることを時に実感することができた。

この2年間を通して、誰もがサッカーを楽しめる環境を作りたいという私の目標が達成できたと断言できるわけではないが、自分なりに主将を全うすることはできた。
それは、チームのことを本気で考え、真剣に向き合えたから。毎日グラウンドに溢れる笑顔を見て、誰一人として自分の個性を失わずに、むしろ個性を輝かせながら、皆の個性で彩られた組織を作ることができたと思えるからである。
先日から投稿されている選手たちのブログには、このチームへの熱い想いが綴られている。他者を想い、周囲を想い、自らを律することができる姿を見て、誠実でありながら逞しい理想的なチームになっていると感じた。

2月6日の試合を以って私の主将人生は幕を閉じ、次の世代にバトンを繋ぐ。大切な仲間に囲まれて、常にその仲間に助けられながら歩んだ2年間は本当に有意義だった。寂しい気持ちあるが、残りの期間を主将として駆け抜ける所存である。

また、引退後は、現役選手たちを支援する取り組みをしたいと思っている。4年間の大学生活で培ったものを還元し、これから更に組織が繁栄していくために力を尽くす。
これこそが、大好きなこのチームのためにできることであり、沢山の思い出が詰まったチームへの恩返しであると考える。同期の結束力を活かして、縁の下の力持ちとして支えていけるよう頑張りたい。



色々と話が長くなってしまったが、次に、直接だと気恥しいことも多々あるので、この場をお借りして、今までお世話になった方々に感謝の気持ちを伝えていきたいと思う。(長くなるので、飛ばしていただいても構いません。)

まずは、女子チームの活動について多大なるご理解とご協力をしてくださった庄司先生、安松先生に厚く御礼申し上げます。組織としてだけでなく、私個人としても大変お世話になり、先生方の支えのおかげでここまで歩んでくることができました。本当にありがとうございました。

次に、毎日の練習でお世話になった水島さんに感謝申し上げます。水島さんはどんな時も私たちと真剣に向き合ってくれて、アツく、ツヨく戦う姿勢に、いつも心動かされていました。皆と水島さんと最高の景色が見たい一心で戦った入れ替え戦での勝利は、本当に一生の宝物です。リーグ戦もあと少し、また最高の勝利を掴む日までご指導のほどよろしくお願いします。

また、この4年間で女子チームに携わってくださった関係者の皆様、本当にありがとうございました。特に、サッカー部女子の設立にあたりご尽力くださった飛田さんや、昨年からご指導くださっているGKコーチの荻野さんには大変お世話になりました。
飛田さんのおかげで今の女子チームがあり、荻野さんのおかげで今の選手としての私がいます。本当にお世話になりました。

共に戦ってくれた1~3年生の皆へ
今まで本当にありがとう。関カレで2部昇格を達成した瞬間は本当に嬉しくて、皆の地道な努力が結ばれて本当に良かったと思った。
3年生は和やかだけど、一人一人が芯を持っていてとても逞しくて、2年生はどこか自信なさげだけど愛情深くて面倒見が良く、1年生は溢れる元気でチームに活気を与えてくれる。皆がいたから毎日が本当に楽しかった。ここから先、辛くて険しい道が待っていると思う。でも、そんな環境だからこそ楽しんでほしい。今の自分が置かれている環境に自信を持ち、プライドを持ち、手と手を取り合って歩んでほしいと思う。
直向きにサッカーと向き合える皆ならどんな高い壁も乗り越えていけるはず。一日一日の活動を大切に、一生に一度の大学生活を心から楽しんでね。

唯一のGK仲間である杏奈へ
今まで本当にありがとう。この3年間、杏奈と共に苦楽を味わってきたけど、どの練習も本当に楽しかったなって思う。同郷ということもあって、一緒にいると居心地が良く、ついつい素が出てしまうこともあったけれど、そこはご愛嬌ということで。
それはさておき、私は杏奈が羨ましかった。一対一になった時に恐れずに飛び込んで行くこと、地道に努力を重ねること、いつでも学ぶ姿勢を忘れないこと。杏奈は私に足りない部分を持ち合わせていた。
自分のためではなく、皆の成長のために日々頑張る杏奈は尊敬できる仲間であり良きライバルであった。切磋琢磨していた日々がもうすでに懐かしく思える。
ここ最近の杏奈の努力は誰もが認めているし、杏奈のポテンシャルならこの先もっと成長すると思う。沢山のことを吸収して、私の背中なんて言わずにもっと高みを目指して頑張ってほしい。
立教の守護神として活躍すること、楽しみにしているよ。

共に引退する同期の皆へ

私は本当に同期が大好きだ。
一人一人が個性を持っていて、それぞれの色を持っている。だけどその色が被ることはなくて、互いを認め合い、多様性を尊重できる。寛容な心を持った皆の前だから、童心に帰って無邪気にふざけることができた。
皆との思い出は沢山あるからどれが1番っていうのは難しいけど、強いて挙げるなら山梨遠征かな。あの時、腹を割って素直に気持ちをぶつけ合えたから、信頼できる仲間だと思えるようになったのだと思う。話し合いでは意見が合わなくて険悪なムードだったはずなのに、部屋に戻ればそれを忘れて無邪気に遊ぶ。本当に私たちらしいと思う。
あと、毎日の練習も私にとっては大切な思い出である。練習が始まる前に他愛もない話で盛り上がって、1日が始まる。いつの日か、これが私のルーティンになっていた。
今思うのは、私たちは1年生の時と何ら変わっていないということである。練習終わりはだらだらと過ごし、面白い話題を見つけたらそこからいくつも話が膨らんで、落ち込んだ時にはそっと寄り添い、怒られた時は盛大に励まし合う。楽しかった日々はもちろん、思い通りにいかない日々すらも本当に幸せだった。
ちひろ、友理那、桃花、万実は入部当初から期待される存在だった。そんな期待が時に重圧になることもあったと思う。いや、重圧に感じたことの方が多かったと思う。重圧に耐えピッチに立って、そして身を投げ出して戦ってくれて、本当にありがとう。
初心者でサッカーを始めた里奈やいのりは、この4年間辛いことが本当に多かったと思う。何度も怒られ、努力を否定され、自分の存在意義を問うこともあったと思う。サッカーというスポーツと正面から向き合い、可能性は無限大であることを体現し、そして何よりもここまで一緒に歩んでくれて、本当にありがとう。
それぞれが沢山の壁を乗り越え、様々な想いを抱えているからこそ、同期が試合で活躍する姿を見るのが本当に幸せだった。試合に勝って多くの喜びを皆と分かち合えたことが本当に嬉しかった。
私がこの4年間の大学生活で、胸を張って言えるのは同期という一生ものの財産に出会えたことである。皆には感謝しかない。
この日常がいつまでもいつまでも続いてほしいと思うけど、刻々と残された時間は少なくなっていく。引退する日の最後の笛が鳴るまで、私たちらしく歩んでいこう。4年間、本当にありがとう。

最後に、両親へ。
今まで支えてきてくれて本当にありがとう。私のサッカーが生きがいだと言って毎試合楽しみにしてくれるお父さんと、何から何までサポートしてくれるお母さんのおかげで、心からサッカーを楽しむことができました。
卒業後、少しずつ感謝の気持ちを形として表していきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。



そして終わりに、このブログを読んでいる方々へ伝えたいことがある。

それは、女子チームが本当に素晴らしい組織だということである。
チームの外面的な部分である戦績では、体育会サッカー部女子チーム設立後2年で関カレ2部昇格を達成し、東京都リーグにおいては未公認団体として発足後1年目から4年連続リーグ昇格、1部昇格を達成した。本当に輝かしい功績を残してきたと思う。

だが、私が伝えたいのはそこだけではなく、試合を見るだけでは分からない、内面的な部分である。
このチームに所属する部員は一人一人が何かしらの役割を持っている。例えば、主将・主務などの幹部や、会計や広報などの係業務である。また、ブログを読めばわかる通り、選手全員が素敵な個性を持ち、仲間を想い、チームを想い、環境を想うことができる。本当に素晴らしい環境の中に、本当に素敵な選手達が集まっていると思う。
私は女子チームが躍動する一人の人間だと考えている。人間の身体にある手や足などの沢山のパーツが一つ一つ役割を成し、個性を持つように、所属する部員一人一人が役割を持ち、素敵な個性を持っている。
常に誰かが動き、支えているから活動をすることができる。誰かが欠ければ、他の誰かが補い、協力しながらまた歩き出す。まさに、人間の身体の仕組みを同じであり、実に面白いと感じた。
こうして一人一人が主体的にチームに貢献し、内面的に成長できる環境があるからこそ、外面的な成長が生まれてくるのだと思う。

女子チームの今後を担う学生の皆には、ぜひとも互いの違いを理解し、尊重し合いながら、体育会サッカー部として更に繁栄していくために自身ができる最大限のことに取り組み続けてほしいと思う。

この組織がいつまでも、誰もがサッカーを楽しめる環境でありますように。
そして、サッカーを心から楽しんでいる人、悩みながら直向きに向き合い続ける人、大学からサッカーに挑戦し必死に食らいつく人など、女子チームに関わる人、関わりたいと思っている全ての人の気持ちに寄り添い、背中を押してくれる存在でありますように。

女子チームの活躍が未来の女子サッカーを担う中高生、多くの方々に希望や感動を届けられることを心から願っている。



以上で、引退ブログを終わります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

2021年度4年生引退ブログ (完)