さて、オープンゼミの話は続きます。
講義の中で、学生参加型のコーナーも作ろう、ということになり、学生に、
「海外でのビジネスプランコンテスト」
を実施してもらうことにしました。
数人でグループを作り、グループ単位でのプレゼンを行なう、というもので、3グループがエントリーしてくれました。
1)メジャーリーグのスタジアムでカイロを売ろう
秋になるとナイターのスタジアムはとっても寒い、のに、カイロは売られてない。きっとチームロゴ入り応援カイロが売れる!!
2)インドネシアの「ベール」(顔を覆う布)を日本デザインにカスタマイズ
人口が多くて経済成長中、しかも親日のインドネシア。インドネシアの若い女性に日本デザインなおしゃれベールを提供する!!
3)納豆をインドに売り込め
安くて栄養抜群な納豆は、人口増加中なインドにぴったりの食材。
どれも、うまくいけばイケるかも、というような内容です。
最近の報道などでは「今の大学生は○○が不足してる」というような記事が多いですが、今回の3つのプレゼンはどれも素晴らしい出来栄えで、「不足する○○なんてまるで関係ない、だってもっといいとこがあるじゃん!!」と感じました。
自分の経験を最初のきっかけにして、マーケットを調査し、専門家にヒアリングを実施し、実際にサンプルを作る、というようなことまでやっていて、その構想力や実行力には驚きました。
少なくとも、自分自身が大学生時代にここまでできる力があったかというと、絶対なかった。おいらの負けですわ。参りました。
自分のことを振り返ると、大学生時代の自分は「OBの話」を全く聞きいれないような、非常に失礼な学生だったと思います(今もあんまり変わってない失礼なヤツかも)。
それに比べると今の大学生は真面目に課題をこなし、OBのアドバイスに耳を傾けられ、チームで協調できるというすごい才能を持っています。
これは実はゆとり教育の果実なのではないでしょうか。
私は昭和49年生まれと、非常に同級生が多い世代でしたので、「他人には負けない」「この点が自分らしさだ」などと「大衆には絶対に埋没したくない」と、常に肩肘張って生きてきたように思うのですが、今の20代からはそうした力みは感じられません。
そうした力みがなくても、自然に世の中に受け入れられた自信が漲っています。
これからの世の中の雰囲気はこういうところから変わっていくのかもしれないと感じました。