風に乗って | RikiStyle

風に乗って

そうして19日の10時に

利尻、鴛泊港を出港

 

ここまでは友人に乗ってもらい

2人できたのですが

ここからは完全一人での南下。

出入港が大変そう。。。と

ウネリと風にビビりながら出港しました。

 

しかしかっこいいシルエットの島だなー。

 

天売・焼尻島方面に

直接向かいたかったのだけど

なかなか風も強く

しかも、やっぱりまだ

オートパイロットが直ってなくて

操舵もしながらのセールのやり取りは

本当に大変で

スムーズに走ろうと思うと

この日は遠別へ。

 

夕方、遠別港に入港。

初の1人での着岸も

アタフタしましたが

なんとか着岸できました。

 

お風呂が近くにありそうだったので

お風呂の準備をして街ブラ。

 

だーれもいない静かな街を歩き

お風呂の前まで行ったら

やってない。。。

 

とりあえず気を取り直して

食事できるところを探すも

だいたいやってる気配ない。。。

これだけ人がいなければそうなるわな。

と思いながらさらに歩くと

何もない街に不釣り合いなほど

煌びやかなお店が。

 

ここで夕食。

ここしかないんだろう。

その後、人がどんどん流入してきて

満席に。

 

船に戻って

天気や風を調べて

翌日以降のイメージを


温泉なかったので

船内のシャワーで洗って就寝。

 

 

 

20日

この日は

昼前から強風が吹き荒れる予報。

早めの行動が肝。

天売まで行きたいけど

手前の焼尻島には行ったことがない

時間的にもまずは焼尻島を目指す。

 

朝3時起きで

お湯とか沸かして準備して出港。

 

途中、アザラシたちに見送られ

 

少し風が吹き始めた頃

焼尻島に入港。

漁師さんに聞いて

あそこならいいぞ!ってところに

舫をとった。

 

その頃からもう強風が吹き始める。

間に合ってよかった。

 

夜には一旦風が弱まる予報だったので

日没前に

友人のいる天売島に行ければいいな。

とか考えながら

とりあえず折り畳み自転車出して島一周に。

 

これも

船生活でやってみたかったことの一つ。

「折り畳み自転車出して島一周」

 

とっても小さな島なので

1時間くらいで

サクッと一周できちゃいました。

 

この日は日中は気温も高く

風が強いくらいが丁度よかった。

 

それでも船に戻れば

もう結構な強風になってて

雨も降り始めた。

 

日没頃に一旦弱まる予報だったのも

日没後にズレ

翌朝の風の弱い時間も

かなり早朝の

ピンポイントな時間と

タイミングが限られそうな予報に。。。

 

それを逃すとこの辺りは

強風に包まれ

しばらく弱まることはなさそうで

さらに翌日はとんでもない

南西からの台風のような爆風予報。。。

そうなると

しばらく帰れそうもない。

 

ってことで

翌日の唯一弱まる

スーパー早朝のタイミングで出港

少しでも風の弱そうな

陸の方に船を寄せて

南下させ

行けるなら

北東風に乗って一気に小樽まで

ダメそうなら

一番奥まって影響の少ない

留萌に繋いで

嵐が過ぎるのをやり過ごすしかない。

が、その後も小樽まで帰ろうと思うと

数日チャンスはなさそう。

 

26日には関西での仕事があるので

それまでに!となると

できるだけ21日のうちに

一気に小樽を目指したい。

 

っていう判断で

天売島の友人に

行けなくなったことを伝える。

が、島の人で船乗り。

このタイミングではそれが賢明だろう。

と同意してくれた。

 

そうと決まれば船でシャワー浴びて

夕食食べて早めの就寝。

 

翌日のことを考えると

ちょっと緊張であんまり寝付けない。

 


21日

勝負の日。

3時起き。

19時半頃の着イメージで

3時半、小雨の降るなか出港。

北〜北東の風も波もある。

 

最初の2時間エンジンで

進路を見極めながら船を進ませ

少し風も耐えられる程度まで

東に寄せられたら

ビクビクしながらも

かなりリーフした状態で

ジブセールを広げる。

 

いい感じで風を受けて進めそう。

エンジンは完全に切って

水中から引き上げると

その抵抗もなくなり一気に加速。

 

5〜7ノットで進む進む。

波も後ろからなので

それほど叩くこともない。

 

雨も止み

昼前には徐々に雲もなくなってきた。

 

あまり早くに南下し

雄冬岬を回り込む時間が早過ぎると

それはそれで

また強風域に入ってしまうので

少しゆっくりと時間を調整し

頃合いを見て雄冬岬を回り込む。

 

ウネリがでかい。

しばらく行くと

風は悪くないが真後ろからすぎて

風が右から入ったり

左から入ったり

ジブセールがバタつき

それなりに強い風なので

セールにもマストにも負担。

 

後半の風を考慮して

少し船首を西に向けながら走らせ

石狩湾に。

 

ここまでくれば距離としては

この日のうちに小樽にたどり着ける

そう確信が持てて

かなり気が楽になった。

 

その後も快調に

エンジンを使うことなく

6ノット前後で南下を続け

石狩湾の中間くらいで

風は西寄りにまわり、少し弱まった。

ここまでくれば

この後は風は

徐々に弱まる予報だった。

日没前に小樽に入港するには

速度を落としたくないので

メインセールもアップ。

 

でもそこから少し進むと

まさかの風は強まり

フルセールだった僕の船は

その風を受け

ガンガン走った。

いや、そんな想定じゃないし

フルセールにしたけど

こんなに強い風受けたら

ひっくり返っちゃうんじゃ??

とビクビクしながらも

 

波も北からのウネリと

西寄りの風によってできた

西寄りのウネリがあって

ぶつかって荒れ気味だし

 

風上に船首を向けて

セールをリーフし直すのも

ちょっと怖い。

 

ってそうなると僕にできることは

”祈る” w

 

頼む!耐えてくれ!!

とただただ祈った。。。w

 

その強めの風が吹いた海域も

過ぎ去り

湾内の奥に近づいてくると

風もウネリも徐々に穏やかに。

小樽港も肉眼ではっきり見え始め

かなり安堵した。

 

小樽港から

大きなフェリーが出港してくる。

 

入れ違いで小樽港。

本当に入港手前まで風で走れた。

そこからはセールを下ろし

エンジンに切り替え入港。

 

小樽のヨット会社の仲間が

待っていてくれ

僕の船の舫をとってくれた。

 

5月末に小樽を出て以来なので

約3週間ぶりの帰港。

この3週間できっと

かなり成長したと自分でも思う。

 

さて、ここからは

この3週間で船が受けたダメージを

修繕する作業しなきゃだ。

10日間くらいあれば、きっと。

 

だけどその前に

出稼ぎにも行かないと。

と、いろんなことを考えながら

 

どっと疲れを感じる体に

もう少し頑張ってもらいながら

船を真水で流し

不要な荷物を運び出す。

洗濯もして

温泉行って、飯食って

数日泊めさせてもらう

いつものスーパーハウスに帰宅。

 

久しぶりに揺れのない

大きなベッドで

ぐっすりと眠りについた。