田中亮監督。古沢良太脚本。板倉陽子撮影。fox capture plan音楽。2020年、東宝配給。
スカパー日本映画専門チャンネルの録画にて鑑賞。
人気TVシリーズの劇場版第二作。
相変わらず古沢良太の完璧な脚本。抜群の面白さだ。ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)と詐欺師チームが、世界的大富豪のフウ家のプリンセスの座を狙って動き出す。
途中から天敵の赤星(江口洋介)やスタア(竹内結子)やジェシー(三浦春馬)も加わり、実にスリリングにそしてコミカルに物語は展開する。富豪レイ(北大路欣也)の維持ミシェルになりすますのは、昔の詐欺仲間の娘コックリ(関水渚)これが広瀬すずそっくりで、最初は広瀬にオファーしたんじゃないかと思われるくらい。
そのレイの実子三人ブリジット(ビビアン・スー)、クリストファー(古川雄大)、アンドリュウ(白濱亜嵐)の財産を巡る争い、ダー子が仕掛けは例によって最後にどうなっていたかを一気に明かす[スティング]方式。
もう見事としかいいようがない。全編が伏線になっているので、目を離すことができない。
自信のないコックリを[信じれば本物になる]と励ますダー子の言葉はラストに結実し、深い人間ドラマとしても楽しめる。
とにかく、ここ数年長澤まさみは一気に成長した。このダー子の役はまさに彼女のハマり役であり、役者としての確かな成長を感じさせる。また、本作で渋い執事トニーを演じた柴田恭平が実にいい。彼の決断に観る側は納得させられ、感動するのだが、その裏にも…。
その他、前田敦子、濱田學、濱田マリ、などなど、チョイ役で沢山の役者が登場して楽しめる。
お勧めの一作！
